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哀華の部屋  〜 新着順表示 〜


[154] 足掻いたとて花びらは
詩人:哀華 [投票][編集]

宛もなく
かざす手には
やり切れない空

体無くし
思うのは
去り逝く事への
嫌悪だけ

消えるのなら
近づかない方が
自身の為で

散り逝く花びら
言葉と同じ

儚すぎて
切なすぎて
上手に泣くことさえ
できないんだ

散り逝く花びら
涙と同じ

その色も
その光も

どう足掻いたとて
滲んでしまうから

どう足掻いたとて

最後は
消えて
しまうのだから

2005/04/09 (Sat)

[153] 私はすでに
詩人:哀華 [投票][編集]

嘘をつくこと
今あるべき
一番望まれる行為

悲しみを
入れておく器は
私の両手だけじゃ
すぐに足りなくなって

此処に置いてきぼり

生きていても
死んでいても
結局は同じ。
そんな事以前に

私はすでに
死んでいるから

彼らとは
何かが違うし
私だけ
何かが足りない

そんな汚れ装って
好かれるように
好かれるように

私はすでに
死んでいるから

死んでいるから

2005/04/09 (Sat)

[152] 黒兎の耳元で
詩人:哀華 [投票][編集]

子守歌
黒兎の耳元で

安らかな場所
誘うは桜へ縄梯子

言っただろう
私の信じた彼もまた
他人と同じだと
消えてしまえ
消えてしまえ
この体が苦痛の種だ

壊してしまえ
壊してしまえ
もう夢は見ないのさ

裏切り
兎穴の
真っ黒の奥

無関心
兎月の
寂しいの形

居なくなったら
居なくなる
死んだら
死んでやる

一生背負って
私を忘れないで

子守歌
黒兎の耳元で
そよ風、夜色

あの人が
居なくなった夜

2005/04/04 (Mon)

[151] ひし形チップ
詩人:哀華 [投票][編集]

早く塞ぐんだ
心の隙間を
今考えうる
出来るだけ
確かな方法で

それは
苦痛を伴い

叫び出さずには
居られない
耐えられぬほど悲しい
そんなやり方

埋め込むのは
ひし形のチップ
単純さ
そこに電気を
流すだけの話で

私は時間だけ
リアルな感覚の中
一度で消えられない事情

ああ
どんなに
苦しくたっていい
それが一瞬ならば

ああ
どんなに
悲しくたっていい
それが一瞬ならば

埋め込むのは
額の真ん中
私は一筋の赤い線を
流し見て


素早く綺麗に
飛び込むんだ

全て忘れて
しまえるように

2005/04/01 (Fri)

[150] 死ぬほどに憧れた
詩人:哀華 [投票][編集]

肺から出た物が
宙を浮遊して
口を塞いでいた

私は責め立てて
無意識の中
もっと奥へと
なじっていた

この先
始まるものが
在り来たりすぎて
嗚咽を覚える

頭にきて
蹴り倒したドア

床のない部屋
その下は
落ちても
落ちても
たどり着けぬ空虚

どこをどう歩いて
どこをどう直せば

凛と強く立ち続け
られるのだろう

死にたいくらいに
憧れた普通の毎日
これがそうなのか

だとしたら
やはり私に
居場所はないよ

2005/04/01 (Fri)

[149] 遺伝子絵画
詩人:哀華 [投票][編集]

泣いたって
届かないのなら
いっそ形など
作らなければ
よかったよ

チラつく一枚の絵
そこに描かれていたのは
昨日見た真っ黒の夢

繋がった
遺伝子の様な羅列に
首を傾げ
立ち尽くし

込み上げて来た物は
耐え難い
寂しい。だった

いつもあきらめ
そこに何もないの?

独りでに
歩きだした足は
血まみれで
目も当てられぬほど
傷んでいて

休みたくて
眠りたくて
永遠に

笑いたくて
叫びたくて
少しでも

たまらなくて
泣き出していた

もういいんだ
どうなったって
もういいんだ
私なんて

2005/04/01 (Fri)

[147] 蝕む薬草
詩人:哀華 [投票][編集]

あとすこしで届く
まだ間に合うから

穴があき
食い散らされていた
確かに苦しみだし


little
Pretty night sky

It's murmured
and Blink
dark dark
berry very time.

狂って踊る
ブーツのかかと
踏みならせば
酷いほどに
舞う埃の中で

今日ここ明日
瞬間理性が消えて
薬草の多幸感に酔う

ターンライト
照らすは頬
レーザーライト
照らすは闇

good travel
悲しい夜空の旅
私の体を蝕む薬草

2005/04/01 (Fri)

[146] 椿色の絨毯
詩人:哀華 [投票][編集]

痛い流れが
口笛吹いている
はらはらと舞う塵
死にそうな体

椿色の絨毯
その上で

真似ばかりの右手
並べ立てられた
事実と共に…
装うだけ

1つ誇って
価値をつけたんだ
夢だって見ないし
明日だって
きっと私を
押し込めるんだから

貴方をずっと
どこまでも
探してるから
一人で歩く事
慣れてしまったから

勝つべきと
教えこまれて
手当たり次第に
傷つけただけ

どうしたら
いいのかなんて
私に分かるわけ
ないでしょう

分かるわけ
ないでしょう

2005/03/27 (Sun)

[145] 再確認
詩人:哀華 [投票][編集]

雲の切れ間
そこまで
手が届きそうな
そんな気がして
身を乗り出していた

急に荒らんだ
風に煽られ
紙切れのように
私の皮膚一枚残し
あとは全部
落ちた気がした

下を見れば
蟻のような軍勢
疲れきった様子で
横断歩道を渡り

ため息は
伏し目がちに届く

嗚呼
飛べるだろうか
このまま
あの切れ間まで

さあ
足をかけて
三秒で逝けるから

気がつけば
ボロボロの手首に
フェンスの錆が
滲みて
心にまで傷をつけて

ごめんなさい
分かってる

人間は飛べない

泣きじゃくって
頭を抱えて
崩れ落ちた日

2005/03/20 (Sun)

[144] 境界線
詩人:哀華 [投票][編集]

放心していた
深まる空気の中で

今ここに
立っているのは
可哀想な少女
一人涙をためて
こぼすまいと
必死に上を向いている

大丈夫。今は
死んでいないだけ

自分さえも
愛せる日が来る
それは幻想だ

震える息
暖まる風

私は
私は
どこへ行って
しまったんだろう

確信も何もない
存在は役に立たず
現実を重ねて
人知れず
希望の見える
空に手を伸ばして
泣いていた

届かない
指先さえも
無くしてしまえば
それで最初に
戻るから

ヘッドフォンから
垂れ流される
ファルセットが
耳について
不愉快でたまらなかった


ふと頭の中
煮えすぎた魚の様な
臭いで

吐き気
目眩
境界線
狂った思考

その合間に見えたのは
紫に凍えたビル
いつもの屋上
それだけだった

2005/03/20 (Sun)
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