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杞柳の部屋  〜 投稿順表示 〜


[92] 舐め合い心理
詩人:杞柳 [投票][編集]

器用に渡る生き方に
魅力なんざ感じない

人間嫌いなあたしだけれど
人間臭い生き方だけは
如何にもこうにも憎めない

故に今
派手に転んだあんたとか
綺麗に病んでるあんたとか

好きで好きで
たまらないんだ

愛しくて愛しくて
哀しくなるんだ



傷の舐め合いで
結構じゃないか


2005/03/12 (Sat)

[93] 反復
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のらり
くらり
電子の波に浮遊しては

ふわり
ふわり
君の元へ辿り着く

そろり
そろり
踏み込んでみれば

くらり
くらり
酔うて終わる
金曜の夜



さらり
さらり
巧みに躱すと思いきや

くるり
くるり
妖艶に舞い

くらり
くらり
結局最後は

酔うて終わる
金曜の夜


2005/03/12 (Sat)

[94] 追憶
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オマエ笑わないから
仲間はずれなんだよ




走りきれない坂道と
危なっかしい呼吸と

逆光で視えない
貴方はだぁれ?



擦り剥けた膝小僧と
泥塗れの手のひらと

逆光で視えない
貴方はだぁれ?



夢現つ
すらりと立って
あたしを蔑む

貴方はだぁれ?




「オマエ笑わないから
仲間はずれなんだよ」

2005/03/12 (Sat)

[95] ずる休みをしよう
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ずる休みをしよう

頑張った君にご褒美

電話口に大げさな咳

「風邪をひきました」



下り電車に乗ろう

キャンディを忘れないで

初めて聞く駅の名前

知らない事が溢れてる



たまには意味も無く遠くに行こうよ

ずる休みをしてさ

たまには理由も無く泣いたっていいよ

明日また頑張る為にさ

2005/03/15 (Tue)

[96] 意図的な忘却
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学校と呼ばれる所は
死ぬ程苦痛で
直ぐにでも帰宅したいと
思って居た記憶しかなくて

だからと言って
窮屈な家には
如何しても帰りたくなくて

そんな15のあたしは
一体何処に行ったのだっけ




今となっては
如何でも良い昔話

けれど
医者が思い出せと
五月蠅いのよ

2005/03/16 (Wed)

[97] モラトリアム
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「若かった」って片付ける
大人の特権

丸く
賢く
柔らかく
そんな兆候

あたしは大人になったけど

「愛してた」って片付ける

子供の証拠?




2005/03/17 (Thu)

[98] 流行り病に侵されて
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あなたの目を奪うほどの
容姿を
あなたを繋ぎ止める程の
言葉を
あなたと寸分の違いも無い
思考を




その結果
あたしじゃなくなっても
君が好きだと言えるよ



2005/03/18 (Fri)

[99] 白色
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月が欠けるより
闇が満ちる
盛りを過ぎた
白菊の死臭


好きだと唄わせて
罪だと疑わせて

酸性雨に濡れた
褐色の髪を
呆れるくらい
優しく撫でる
物好きめ


好きだと唄わせて
不利だと促して

両耳に揺れる
銀細工を
怖いくらい
律儀に外す
せっかちめ


ほら
作り物の明日が
音を立てて嗤ってる

2005/03/29 (Tue)

[101] エイプリル
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リスクを感じる
離れて去くとか
嫌われるとか

不安を告げる事
寂しいと求める事
口に出来たらどれ程幸せか
想像して怖くなる

毎日がエイプリルフール

笑って
強気
笑って
前向き

毎日がエイプリルフール

冬を知らないばっかりに

夏も
秋も

春さえ知らず



肌寒い風に凍える毎日

2005/04/02 (Sat)

[102] 
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責めている

クローゼットの奥
息を殺して



責めている

雑踏の中
左右非対称の仮面



責めている

責任転嫁の罠
良心を痛めて



だから何時か
胸のそれの
止血も兼ねて

母親よりも強く

強く抱き締めて
大きくこう囁いてやる





それでも、
オマエを愛してる。






ざまぁみやがれ

2005/04/14 (Thu)
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