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カナリアの部屋  〜 新着順表示 〜


[136] ばぁばと神社え〜るの神様
詩人:カナリア [投票][編集]

ジンジャーエール
あの夏ただの泡ブクとなって流れ落ちた
何ともまぁ
甘ったるい液体

あんなジンジャーエールってあるやろ?あれ飲みたいねん

じんじゃえ〜る?なんや神社の神様やけ?

…おぉそなもんや

あの夏
ばぁば騙して
手に入れたちぃちゃな缶
まるで宝石を握りしめるかの如く
誰にも見つからない様
走り込んだ茂みの中

プッシュワワワ-…

あれから幾年
渇いた喉が張り付いたように
ばぁばは
神社え〜るの神様に連れて逝かれよった

あの夏
ただの泡ブクとなって流れ落ちた
甘ったるい液体は
指に絡み付いて
一つ涙を落とす

2007/01/09 (Tue)

[135] 
詩人:カナリア [投票][編集]

  花が咲きました

それはそれは
美しい大輪の花でしたのでひとつ
大きな鉢に植え替えようと黒い土から
掘りあげたところ

美しい大輪の花は
それはそれは
たくさんの根に支えられており

  その根
新しい鉢へと
その身を委ねた
後もまた
黒い土の中
姿は見えずとも
水を吸い上げ

姿は見えずとも
愛、変わらず
美しい大輪の花を
支えているのでした


花を美しいと
感じた分だけ

根をも美しいと…


私は自分の足元を見つめるのです

2007/01/03 (Wed)

[134] 結婚指輪
詩人:カナリア [投票][編集]

貴方の腹の中に
小さなポリープが見つかりました
貴方の大きな体に比べたらそれはそれは
小さなポリープでしたからまさか貴方の体を
食いちぎる程に
大きくなるなんて
思ってもみなかったのです

寒い冬が胸を切り裂く

二つの結婚指輪を
薬指にはめてみては
大きさが共わない金属が
カチカチ音鳴らして

俯く私を叱りつけるかのような

泣く私におどけて見せるかのような…


貴方が生涯愛し続けた
妻の元に
貴方が無事たどり着き
また二人
“やっと会えた”と
抱きしめあっているかのように

私の指に絡み付くのです

2006/11/23 (Thu)

[133] もっと生きたい
詩人:カナリア [投票][編集]

もし、一度
いま一度

この足
自由になるのだとしたら


迷わず貴方に会いに
走るのに…

今はただ
ここに、ただ

仰向いて寝そべるだけで…

もっと生きたいよ。
…なんて
今になるまで
気付きもしなかったのに


雨が空から零れて


それはそれは
泣いている…
みたいでした。

泣いているみたいでした。

2006/11/19 (Sun)

[132] 手を繋ごう
詩人:カナリア [投票][編集]

出来る事なら
この世界に平和を…





所詮
無理なんだって
諦めた私は


あの武器を持った
兵士と
何等変わりない

日本に生まれて良かった
なんて
他人事

たった一つの
まぁるい地球なのにね

地球の裏側の人とは
手も繋げない

2006/11/12 (Sun)

[131] オレンジと濃紺
詩人:カナリア [投票][編集]

冬の、この、感じ好き。
夕暮れでも、夜でもない。
この、オレンジと、限りなく黒に近い、濃紺。

まるで、一つ違う空間に、迷い込んだかの様な、異次元。

寒さに身を震わせながら、時が止まったかの様な、錯覚に陥る。

雲はあっても良し。
星はあっても良し。

交わりそうで交わらない。この、空の色が好き。

2006/11/12 (Sun)

[130] 受け入れる事
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人生と言う名の旅の途中
胸を焦がす様な恋をして
眠れぬ夜を過ごしました
現実と言う名の場所に
夢と言う希望を見つけ
必死になってもがきました
その中で
自分の弱さに出会った時
惨め過ぎる程の
滑稽な自分に

あぁ
私はどれだけ
涙を流したでしょうか

けれど
弱さを悟られぬ様にと
弱さを隠す事は
“強さ”でしょうか?

弱さに出会った時
私は同時に
それを受け入れる
強さにも出会ったのです

眠れぬ夜はまた訪れるでしょう
必死になってもがくでしょう
けれど
受け入れる事

強がりはもう要らない

2006/11/06 (Mon)

[129] 寝返り
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一日は終わり
また明日は訪れて

あぁ、アレもやれば良かったコレもやれば良かったなんて思っても
結局明日はエンドレス
同じ事の繰り返し

今日を精一杯生きたと
胸張って言える人間は
この世界にどれだけいるのだろう
不様でもいいからもっと夢中に生きれば良かったよ

明日がある保障なんて何処にもなかったんだ
今には今という時間しかないんだって

知っていても
わかっちゃいても

エンドレス
エンドレス

きっと明日も同じ事を思いながら寝るのだろう

きっと明日も後悔するのだろう

2006/11/01 (Wed)

[128] ポツン
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冷たい風が懐かしさ連れてきて
ふっと寂しさで心
埋めつくされたりして
だけどねぇ?
言葉じゃ言い表せないこのポツンとした感情は
誰に伝えればいいの?

悲しみの涙じゃないけど
何処からか
溢れて溢れて…

人は温かいの?
何が嫌な訳じゃないの?

そう
ただ寂しいの

金木犀の香りが懐かしさ連れてきて

ポツンとした理由のない寂しさは
誰に伝えればいいの?
誰に伝えればいいの?

2006/11/01 (Wed)

[127] ノラネコ
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泣いてもいいんだよ
泣いてもいいんだよ

だけどね

涙は出てきてくれなくて

泣いてもいいんだよ
泣いてもいいのに…

出てきてくれない
涙の理由は
“まだ頑張れ”って事なのかな?

泣きたいのに
泣けなくて

…もう
ちょっと頑張れそうに
ないのにな

2006/10/31 (Tue)
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