詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
やってやろうじゃねえか
そう言ったおまえの顔は
十代の頃みたいにギラギラしてた
だけどもういい年だし
希望だけで燃え上がるわけにはいかないから
恐怖と冷静さを一生懸命共存させながら
自分を奮い立てる為の拳を握った
なあ
俺らまだ昔話なんてしたことないな
今でもバカだから
あの頃は
なんて話にもならねえか
お前が転けたら
俺がたたき起こすさ
だから明日も
やってやろうじゃねえか
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信号機もなくて
コンビニも車がないといけなくて
割と高いところにある俺の家からは
山と湖と瓦葺きの屋根
お互いに興味なさそうにすれ違う老人と猫とか
そんなものしか見えなくて
何でだろ
大嫌いだったのに
だから飛び出したはずなのに
何でもある場所には
何一つなかった
俺のほしいものは何一つなかった
結局
俺の根っこはここにしか根付かない
俺が好きなものは
全部ここにあったんだ
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奥歯で自分のほっぺたの内側を噛んだ
世界のせいにするな
ばかものよ
そう言ったのは
誰だったか
寄せ集めた人の言葉を
虫のようになぞり
苛立ちをかくさなくてもいい
なんて
甘い言葉に涙して
ああ
ばかものよ
ああ
堕ちていくものよ
こんな汚い涙など
いくら流しても拭えるはずもなく
感じることを忘れてしまうまで
人前で厚い面の皮を自慢するような
子供の悪態にすらシカトしてしまえるような
そんな風に
堕落していくのだろう
それでも
かなえたい夢があるから
自分の感受性なんぞいくらでも棄ててやる
ああ
ばかものだ
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俺はきっと
運がないのだ
生まれる前の魂は
前世の記憶なんかすぱっと消されてくじ引きしてんだろうな
んで中の下くらいのとこ引いたから
多分ずっと中の下くらいのとこにいるんだろ
それほど不幸でもないし
それほど幸運でもない
宝くじだって当たらないし
流行り病にだってかかってもたすかる
まぁだいたいそんな感じだ
ただひとつ
神様に誤算があったとするなら
俺はこんなクソみてえな人生だって
楽しくてしかたねえんだ
死ぬまで楽しんでやるんだ
はは
ざまぁみろ
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初恋を押し込んだはずのアルバムは
その味も匂いもそのままだった
あの時
ただ手を繋ぐだけで
世界を変えて見せた君を
まだ覚えてる
最近はたまに町で見かければあいさつするくらいだけど
君らしい笑顔が
痛いやら懐かしいやら
「どこまでいくの?のってく?」
「いやいい、すぐそこだ」
もう
二人とも大人だから
一瞬消える笑顔が刺さる
お互いいろいろあるんだろうけどさ
この次誘われたら
ゆっくり話をしてみようか
俺の一番大事な人の話とか
台風が過ぎ去って
暑さを忘れたように秋色に染まる空
まだ冬までには時間がありそうだ
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適当にやったつもりが
いつも通りの結末
慎重にやったらやったで
取り返しのつかない大惨事
うまくいかねえときなんて
万事がそう
運が向くまで
寝て待とう
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俺はいかれてる
なくしちまったものを
たった一本の映画で見つけた気になって
それも昔見た映画
ただ単に
心のままに叫び歌い
自分の傷を似合わないタバコでかくして
大切な物は仲間と今
それだけでよかったはずなのに
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幸せが
形をもって
それを君が望んだから
与えただけ
最悪の結末は
知ってたくせに
見ないふり
しらないだろ
俺だって君と同じ
ちっさくて弱い人間だってこと
君が誰かを捨てたように
今度は僕が君を捨てただけ
ほら
汚いのは君だけじゃない
ただ
二度と
君を愛してるなんて
言わないけど
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俺はとんでもなくよわい
感涙に咽び泣くし
都合が悪けりゃ嘘もつく
自分で決めた目標だって
今日から始めるべきことすら寝る前に考える
よわいから
愛想笑いだってうまい
相手が気づいていたって
わざとらしく笑ってやる
だってその方が傷つかないだろ
つよくなりたいなんて
思ったこともあったけど
矛盾の壁が厚すぎて
強さの意味さえ解らない
ねえ
どうしたら
偉大な人になれるのかな
ねえ
どうしたら
君を守って死ねるんだろう
問い続けてみるよ
自分に
たったひとつだけ僕が今まで続けてきたこと
うん
あの時
君と出会ってから