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大示の部屋  〜 投稿順表示 〜


[171] お休みと言う前に
詩人:大示 [投票][編集]


君と一緒に眠りたくて
怖い話をしてみたよ

なかなか一人部屋に
行こうとしない
怖がりの君にアプローチ


わかっているよ、言われなくても
スマートじゃない
なんてことくらい

ただ、わかって欲しいんだ

暗い夜に、
独りで泣く必要ないってこと


ただ、わかって欲しいんだ

そんな時くらい
頼って欲しいと思っているヤツが

此処に居るってこと


2009/01/20 (Tue)

[172] 僕は救われた。あの時の笑顔に
詩人:大示 [投票][編集]


あの時の君の笑顔が眩しくて
眼をそらした

目蓋閉じても焼き付いたように
浮かんでくる


僕の居場所は
『ここ』でいいのかな

否定されるのが怖くて訊けないよ

頭を肩に押し付けられて
撫でられた時に気付いたよ

僕の居場所は
『ここ』でいいんだね

確かめる様に君の顔を見上げた

忘れないよ、この時を

これから、どんな道を歩こうとも

時折光る希望が胸の中にあるなら


2009/01/23 (Fri)

[173] ふわふわ1号
詩人:大示 [投票][編集]


なけなしの心を
空っぽの君にあげよう

いつか歩いてくれるまで
ぼやけた願いを込めて


たいして特別な想いで
作ったわけでも無いのに

愛らしい姿で見つめてくれる


変わることない
作られたカオだけど

気付けば抱きしめていた


君が歩けたらいいのに、なんて
勝手な願いだったね

腕の中のおとなしい君で
本当は充分だよ


この先ずっと、僕の特別

これからずっと、僕の友達

2009/01/24 (Sat)

[174] 想い密かに
詩人:大示 [投票][編集]


凍えた心の欠片が
奥深く眠っていた種を潤す

どんな悲しい冷たい水滴も
乾いた種の幸せ


あなたの全てを受け取って
咲くよ、あなたの為に


綺麗な花びらは
笑う風に吹かれて、

今咲いたよ、と
香り届くように


あなたに知られず咲くよ

あなたが泣いた、あの日を
想いながら


あなたを見下ろし咲くよ

あなたが笑う今に安堵しながら

2009/01/25 (Sun)

[175] 夢の卵
詩人:大示 [投票][編集]


分厚い殻の中で、膝を抱えて

カルシウムばかり生み出していた


泣き虫の僕は小鳥にもなれないよ

どろどろのぬるま湯に浸って

養分渇れるまで眠れたら
幸せだろうか


飛び立つ夢は靄の中で
薄れて行くのに

虚しさは色濃く広がって苦しめる


翼の形すら無いのに
空への憧れは毎夜訪れる

身分不相応、と笑われる前に
僕は定まらない身体を引き摺って

風化した殻を撃ち破り
無い翼を広げよう



他の翼を奪おうとは思わないよ
もう解っているんだ

引きちぎられるのが
どれほど、辛いか


空虚な翼があの青空に映える頃
今よりは

今よりは直視できる僕に
なっているだろう


遠ざかる大地に残した殻を
見下ろして


微かに痛む心を抱きしめたい

2009/01/28 (Wed)

[176] いつか終わる苦しみ
詩人:大示 [投票][編集]


水鏡の中を覗いて溜め息を吐く
何故、私は私なんだろう


指で弾いても粉々に
滑稽になるだけ


満ち足りた顔して私の水瓶に
浮かんでいる銀色の皿


何も、のせられていない
空っぽの満月なら

涙を受け止められる?


流れるままに溢して
満月を揺らした

鏡像ほど虚しいものはない
解っているのに


声が、嗄れるまで
涙が水に戻るまで

哀しみに流された


水瓶の中身が増えて
少し塩辛く感じたのは
決して、嘘じゃない


生まれ変わった青空の支配者が
全てを照らすとき

私の水鏡は空気にとけていった


2009/01/28 (Wed)

[177] 永遠なんて嘘。
詩人:大示 [投票][編集]


何にも一生懸命になれないから
挫折などしらない

何にも一生懸命になれないから
苦い後悔ばかりで

地図にすら書かれていないい
僕の居場所は

この星の上にあるのだろうか


歪みを正さないと

焦燥は月と共に膨らんで

強くならないと

心に何かが忍び込む前に



本当の哀しみや理不尽に
立ち向かわなければならない時
動けないなんて

許せないから


この嘘のような哀しみも虚ろさも

ほんの些細なきっかけで
いつか消える

どんなものにも永遠なんてない

辛い夜も、虚ろな朝も

哀しいけれど、素晴らしい時も


永遠じゃない


2009/01/29 (Thu)

[178] 求める
詩人:大示 [投票][編集]


諦めてどうするの

こんなに生きようとしてるのに

僕の中で何度もリピートした言葉

今さら聞きたくもない

これから先の苦しさも
独りでは背負えない

信頼なんて何処にあるの?

大丈夫なんて魔法はいつ効くの?

半分もない覚悟で近寄らないで

『助けて』と叫べば

あの人は来てくれるだろうか

『辛い』と哭けば

遠い誰かに届くだろうか



『甘ったれ』なのは解っている

それでも
救いを求めずにはいられない僕は

もう限界越えている

2009/01/29 (Thu)

[179] 寝る子
詩人:大示 [投票][編集]


柔らかい体寄せて

疑いの無い瞳で見上げる


その瞳に泣きたくなるのは
何故だろう


膝の上で丸くなって

眼を細めて小さな額押し付けた


その仕草に暖かくなる心

何故だろう



何にも信じられなくなった私を
君は簡単に信じてるの

甘えてじゃれて、膝の上で眠る

信じてもいいよ、君のこと

私を信じてくれているのが
わかるから


幸せそうな寝顔に

信頼が見えたから


2009/01/29 (Thu)

[180] 紅い花
詩人:大示 [投票][編集]


瓦礫に埋もれた紅い花
モノトーンの中の幻想

渇ききった喉にしがみついた
始まりの声がもがいている

ざわめく魄を押さえつけて
僕は虚都市に吼えた



己など既に無い

未知の力を備えているなら
細胞達よ、全てを忘れさせてくれ


愛しさも憎しみも
あなた一人が教えてくれた

穴の空いた僕の心でも君の想いは

堕ちず、手のひらの下に



黒く燃える魂を押しこんで
僕は荒野に吼えた

2009/02/01 (Sun)
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