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アルバトロスの部屋  〜 新着順表示 〜


[447] モノローグとダイアローグ
詩人:アルバトロス [投票][編集]

明日は何時に起きればいい?
気のせいにしては大きな独り言が
ベリベリと壁の紙を剥がして
小さなゴミ箱へと捨てる
心の声を全て言葉にしたならば
言葉がこの世界の真実ならば
一体世界は何度滅びているのだろう
丸めた紙を広げても
しわくちゃな紙がまたそこにあるだけ
不格好な紙はもう真っ白とはお世辞にも言えなくて
でもどこか愛おしい
だから明日もきっと

2025/08/19 (Tue)

[446] 何やってんだか
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何やってんだか

その数日後には
いや、数時間、数秒後かな
すっかり忘れてさ

そんで中身のない箱を開け続ける

何やってんだか

2024/10/06 (Sun)

[445] 次行ってみよう
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これまで生きてきた時間は
もう同じように
味わうことはできないんだな
って

当たり前なことを考えている

次行ってみようって
昔の偉い人が言ってた

そうしよう

2023/08/31 (Thu)

[444] 棘棘
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僕らは流れ星で出来てるんだよ
誰も知らないうちに通り過ぎってった流れ星さ
溜息が折り重なった夜のくせして
どうしてこんなにも澄んでいるんだい?

君の心を埋めていくのは
液体じゃない気体でもない

棘棘がぶつかりあって
なんて今日もザワつく夜なんだ
軋むよ
このベッドもっと静かにしてくれないかな

2022/09/29 (Thu)

[443] 常とは常ならざるもの
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通夜へ行く
帰る、そして風呂に入る
飯を食う
酒を飲む

非日常を日常に組み込んで
私は今日も生きている

2021/12/21 (Tue)

[442] 空き缶
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僕は今
悲しいのだけれど
それは瞬間を切り取っただけで
仕事には行かなくちゃいけないし
ご飯も食べなきゃいけないし
歯も磨かなきゃいけない

悲しいと思うことを
バカらしいとは思わないけれど
悲しいと思うことに
支配されるのは癪だなとは思う

別に後ろ向きでも良いじゃない
この瞬間に留まることはできないのだから
悲しい、は続かないのだから

塗装の剥げた道路を
空き缶がコロコロと転がっていく
からんからんと
寂しそうな音を立てて
誰にも見向きされずに

空き缶はどこへ行くのだろうね
秋の冷たい風に吹かれて

僕はどこへ行くのだろうね
気がつくと空き缶は見えなくなっていた

2021/11/10 (Wed)

[441] それだけ
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私が死んだら誰が困るかな
誰が悲しいのかな
それは想像
いつまで経っても想像でしかない

あなたは困るかな
あなたは悲しいのかな

私はね
私が死んでも困らない
当たり前だね

死にたいわけじゃないよ

自分が死ぬことなんて
考えたって仕方がないから
ただ生きる
思いっきり生きるの

でも気になる
あなたは困るかな
あなたは悲しいのかなって

2021/05/22 (Sat)

[440] 
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嘘ばっかり

今日も僕は嘘ばっかり

君のために嘘ばっかり

それも嘘

何してんの?

嘘ついてんの

それも嘘?

あーあ

嘘ばっかり

2021/02/03 (Wed)

[439] ピエロ
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君の寂しさを埋める役を演じてみたよ

君のぽっかり空いた穴をふさぐ
絆創膏のような そんな役を

ちゃんと演じられていたかな
やっぱり今回も自信がないや
だから報酬はいらないよ

今日はゆっくりお風呂に入ろう
化粧を落として

どこまでが化粧なのか
もうわからなくなったけれど
その繰り返しが人生なのだよ

と、他人事のように言ってみる

部屋の隅には脱け殻の自分が、ひとつ
しわくちゃになって、ひとつ

安心して
それは私じゃないから

と、他人事のように言ってみる

私の傷をふさぐ役は
誰が演じてくれるのだろう

そうだ
傷は脱け殻にあって
私にはないのだった



2021/01/21 (Thu)

[438] 何者
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何者
オマエは

どうしてそんなに
笑っていられる

どうしてそんなに
他人事でいられる

聞け
オレはオマエの話をしている

オレがオマエに?

何者
オレはオマエ

でもオマエはオレじゃない
そんなはずない

2021/01/07 (Thu)
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