詩人:アルバトロス | [投票][編集] |
簡単な人生なんてない
お金があっても
愛があっても
希望があっても
夢があっても
何かしら足りない
諦められない
そんな何かに気付くでしょ
わかってる?
諦めないことって
簡単なことじゃない
頭がパンクしそうなくらい
思考して交錯して
理解して吐き出して
まるで地獄ね、と
安直な喩えにして
おかげで今日も僕らは大笑い
疲れたなら少し眠りなさい
でもこの夢は覚めない
あなたは進むしかない
苦しむしかない
それが至高の悦び
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今と昔を比べたら
そりゃあ今が負けちゃうよ
今が素敵な世界なら
昔と比べる意味がない
比べるな
比べるな
今は今だと考えな
自分は自分と割り切りな
なくてもいいやと思うなら
あったらいいなも考えろ
実は無欲はキリがない
欲する心はキリがある
諦めるな
諦めるな
欲しいものは手に入れな
目の前のリスクを諦めるな
比べて比べて諦めて
許して許してぼんやりと
ただただぼけぇーと生きてくな
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また他人のせいにして
周りに誰もいなくなったら
誰のせいにするんだ
あ、あ、う、あ
みんな遠ざかっていく?
あ、あ、うう
置いてきぼりにされた?
いいや違うね
嘘をついた人間はちっぽけで
見渡す全てが壁に見えるのさ
そうやって疎外感を感じて今日も
う、う、あ、あ、ああ
主人公ならば…
そう願ってもね、
ん、ん、あ、ん
もちろん脇役でもないけれども
ああ、あ、あ
ただの世界の断片だ
不確かなものの一部
そして確かな存在
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自分という囲いから飛び出して
知らない向こうに行きたい
常にそう思っている
でもそれが出来ずに
囲いの中でぐるぐると
そしてずるずると
日常を過ごしているのだ
小さい頃
好奇心で知らない道を進み
だんだん怖くなって
恐怖心が好奇心より大きくなって
半泣きで家に帰ったっけ
そんな感覚のまま
今も自分という囲いから飛び出して
知らない向こうに行きたい
行けばわかるさ?
馬鹿言ってんじゃない
行っても行かなくても
一生わかりゃしない
今が
囲いの中でぐるぐるとしている今が
幸せならそれでいいのかな
ちょっと試しに飛び出してみろよ
知らない向こうに
知らない日常に
自分しか行けない
でも行かない
怖いもの
疑問だらけの今が
可もなく不可もなく
いわゆる幸せに違いない
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木陰に座って
本を読む君に
少しずつ近づいて
いつ声をかけようか
このまま通り過ぎようか
夏の気だるい空間
惰性が足を運ぶ
君が近づいてきて
うつむいた君の胸元
目をそらせずに
君の白い肌が透けて
そのまま真っ白に弾けて
ああ君はなんて可愛いんだろう
汗が頬を伝って
永い瞬きのあと
君の驚いた瞳と見つめあった
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いつのまに破れたのか
ボロボロになった網戸
しばらく存在を忘れていた
暑くなるまで気がつかなかった
久しぶりに窓を開けたら
これだから困る
ああ君もか
隠喩で罪悪感を迂回させ
ちょっとだけ笑ってしまう
すまない
それでは済まない
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ぷぅっとふくらむ
シャボン玉
歪んだ景色を映したまんま
歪んだ世界に散っていけ
三角定規うちの屋根
デコボコ地球の嘘八百
命を燃やして綺麗事
正しさだらけの大戦争
ぷぅっとふくらむ
欲の腹
歪んだマヌケの心は涙
押されて引かない正義は悪だ
ぷぅっとふくらむ
君の頬
シャボン玉とばそう
屋根からとばそう
愛してるまで否定されたくない
左手の温もりは確かに君だ