詩人:清彦 | [投票][編集] |
誰か来たみたいだね
静かにしておいて
抱き寄せたまま
君の形が 僕の形と溶けた
まだ子供みたいな
怯えた不安げな顔は
僕に愛する痛みを
感じさせていた
たったひとつ…
その切なさは
儚いものだとしても
決して
不幸ではないでしょう?
悲しみじゃないでしょう?
星空眺めて 煌めきを数えた
あの空に繋がる 夜の虹の架け橋
君の瞳に浮かぶ 涙の熱さは
星のように 散らばる
いくつもの夢
いくつもの愛
カーテンが揺れる
夏の風に 身を委ねた
柔らかな運命のようで
僕らも そんな気がして
もっとひとつ…
その切なさは
儚いものだとしても
決して
不幸ではないでしょう?
悲しみじゃないでしょう?
失うことが恐ろしいまま
愛することの
弱さと強さの 曖昧さは
誰にもきっと 解りはしない
僕の腕の中で 眠る君を抱いて
守りたいと願う それだけさ
星空眺めて 煌めきを数えた
あの空に繋がる 夜の虹の架け橋
君の瞳に浮かぶ 涙の熱さは
星のように 散らばる
いくつもの 夢
いくつもの 愛
詩人:清彦 | [投票][編集] |
始まりはもっと純粋な
輝きだったはずと
思い返して深い呼吸の中
静かに流れた時間を
もう一度掴もうとすると
あの頃見た月の形は
やはり今でもそのままさ
不安に思うたび
寒さを暖めるふりして
無意識に手を結んでいたけど
自分の身体を強く抱いて
生きているのを感じたかった
山積みの本には
文字の羅列が
僕の理想には
確かな輝きが
熱を帯びて吹き荒れそうな
どんな夜だろうが朝だろうが
生まれたまま流れ続けて
鼓動を止めない衝動だけど
言葉では捻れてしまう
叫びや涙がある
決して剥ぎ取れはしない
僕の心の居場所は何処?
いくつもの決意と選択の度に
枝分かれては死んでいったのだろうか?
違う 違う 違うさ
あの瞬間は今でも
あの瞬間の永遠の輝き
決して消えない灯火と魂
言葉では捻れてしまう
叫びや涙がある
限り無く可能性を無くして
失われてしまった未来や夢は
無価値なガラクタとして
記憶の果てに転がり続けるのか?
違う 違う 違うさ
僕らは痛みを分かち合う
僕らは希望を観測できる
決して消えない灯火と魂
言葉では捻れてしまう
笑顔や純粋がある
詩人:清彦 | [投票][編集] |
ひどく不安な色の空の下で
何処までも続いている道は
静かに、導くように
一本のレールみたいに敷かれている
周りを見渡すのは僕の自由で
景色がどんな姿であろうが
それも景色の方の自由さ
錆びた看板に書き込まれる文字だけど
僕には読めない警告の予感
僕は頷くように瞬きをして
再び、目の前の景色を飲み込んでゆく
もしもこの先
僕が僕じゃなくなってしまった時に
君は何処で何をしているんだろう
アコースティックギターと聴こえる
雨音と体温の匂い
気だるい…燃え付きそうな純粋さ
確かに感じていた
苦しいほどの繋がり
愛しいとか、悲しいとか
ぐちゃぐちゃに織り混ぜたような
空? 星? 君? 僕?
地球と空を別け隔てた地平線を求めて
僕は、何処までも歩き続けている
そこに何かある気がして止まない
あの愛の秘密や記憶や
それに繋がる真実や悪魔か…
そこに何かある気がして止まない
詩人:清彦 | [投票][編集] |
不思議なのは
あの月明かりのごとく
未だにこっそり
僕の胸に浮かんでいること
寂しいとき 振り返るとき
心の中の向こうで
僕を呼び掛けるのさ
君が泣きそうな顔で
僕を見つめ出したなら
その瞳に吸い込まれてしまって
永遠のような想いにふけるよ
君は今
何処で何をしていますか
たぶんそれなりに幸せを
感じて生きているでしょう
僕はまだ
君を特別な人だと
思い込んでしまっているよ
でも 思い出す度
ばかばかしくは思えないんだ
わかるでしょう
あの頃のふたりなら
青空みたいだって言ってくれた
僕の心の奥をうっすらと照らす
本当は
未だに君という闇の中
あの時覗きこんだような
丸い月
君の真っ暗な瞳の奥
謎に満ちた
ただひとつの光
詩人:清彦 | [投票][編集] |
眼を開いて 見渡す
荒廃した土地
荒れ果てた荒野に
醜い岩の巨大な塊
いびつな植物と
顔を歪めている葉のない木
その周りには
黒い様々な虫が蠢いている
それらのざわめきのように
波の音が響いてる
深く青い海の向こう側には
水平線はおぼろ気で
薄暗い緑色の空と繋がっている
君の心の中に
僕は少しでも触れられただろうか
温もりや痛みを僕は
覚えているけど
眼を閉じて ただ
思い出している
美しい道の彼方
愛という名の道の彼方に
君がいるということ
それは
形や言葉やしぐさじゃ届かない
君そのもので
僕とひとつにはなり得ない
永遠の安らぎなんだよ
優しさ、微笑み、苦しみ
すべての感情がそこには
君らしい、暗い色使いのまま
永遠に眠っている
たとえ怒りや過ちや赦しに
再び出会えたとしても
それは少しも君じゃなく
君を成し得ないから
どうかこのまま
永遠の虚無の荒野で
悪夢のような景色の中で
君という安らぎを見させて
たとえ全部が幻だとしても
眼を閉じて ただ
思い出している
美しい道の彼方
愛という名の道の彼方に
君がいるということ
詩人:清彦 | [投票][編集] |
責任感に義務感
口では立派な理想を並べる人達の
寂しい物語を見ていたよ
悲しいかな
システムの海に流されてしまって
もう、溺れながらもがきながら
どこへ漂流したら良いのか
わからなくなったまんまだね
ただ、一枚の木の板にしがみついて
沈まない事に懸命になってしまった人々だ
太陽の方角を知っていれば
月の満ち欠けを数えてみれば
海の中だろうが
世界の秘密に気付くんだ
それは偶然でもありそうで
だけれども明らかに必然的に
僕らの視界を照らしてくれる
良いかい?
すべては一本の紐に過ぎない
果てしなく長い糸電話が
間違いなく伝わるように
すべては作用と反応だ
嗚呼…、そうするとどうやら
僕らに意思は無さそうだ…
だけれどそれならどうして
哀しみや苦しみを味わなければならない?
漂流者達よ!
答えはいつだって風の中だ
もがくことに懸命になってはいけない!
海月のように、
ただ流されている波に身を任せなさい
ヒントは波の中に身を潜めている
そして気が付くのだ
我々が見ていた太陽と月の秘密に
そして、そこかしこにずっと
島が存在している事実に
そして、上陸したのなら
自分の足で歩き出し
かつて見た夢を叶えよう
僕自信は、まだ海月に過ぎない
たぶん、島へはたどり着かないだろう
しかし、次の世代…
そしてまた次の世代へと
たったひとつの糸を繋ぐのだ
堕落した進化は人の破滅を導く
どうか、愛せる人類よ
真理に恐れるんじゃなく
真理に懸命で誠実であれ
詩人:清彦 | [投票][編集] |
落ち葉が舞っている
車道の騒々しさに掻き回されて
何度も舞い上がる
少し疲れてるのに気づいたのは
立ち止まったから
この信号が変わったら
また歩き出さなくちゃ
すっかりと遅くなりはじめた
帰路に取り残されないように
赤や青や鮮やかなネオンや
街頭に導かれ僕らは何処へ?
昔激しく笑って信じ合えた
あの永遠の時間を共に過ごした
彼らは何処へ?
顔も見ないような
入れ代わりのマンションのドアをくぐって
くたくたに疲れた身体を横たえたけど
僕は未だ帰ってなんかいやしない
旅立った瞬間の不安と別れを抱えたまま
ひっそりとあの孤独の出発点へ
行ったり来たりしているだけなんだ
見渡したらこの部屋は
まったく知らない気色
ふと正気に戻れた気がしたから
その瞬間
僕はもう帰れる場所に気づいたよ
何もかも棄ててしまおう
すっかり遅くなったけど
おとうさん、おかあさん
待っててください
詩人:清彦 | [投票][編集] |
ちょうど、そう
絵を完成させるのに影が描かれるように
僕らには苦痛も不幸も必要だ
その瞬間、瞬間に
囚われすぎてはいけない
アキレスと亀の間の距離が
永遠に縮まっていっても
やがてアキレスは亀を追い抜くんだ
僕達はいつか死ぬだろうし
救いようのないような不幸や悲しみも
確かに襲いかかってくるだろう
だけどそれがなんだ
僕らの世界はそれ以外の
花、鳥、空、海、魚
美しいものが溢れている
世界の軸は色々あって
一瞬一瞬の出来事なんかではない
その深く重い、真っ黒な影に
囚われて過ぎてはいけない
影を成すには何処かに
光がなくてはいけないから
いつだって、明日を棄てないで
希望に充ち満ちた毎日を
必ず過ごしてやるんだ!
詩人:清彦 | [投票][編集] |
あなたは誰の為のあなたですか?
日本社会のあなたですか?
家族のあなたですか?
職場のあなたですか?
愛する人のあなたですか?
あなたはきっと、
そのどれもを欲しがるでしょう
そのどれもが少しずつあなたであると
あなたの形を成す、いわば集まりだと
そう思うでしょう
あなたの人生が
そのどれかだけでは無いように
そのどれもであるのと同じように
あなたは疑いようもなく
すべてがあなただと思うでしょう
でも、そうすると
それぞれのあなたは
いったいなんなのでしょう?
それぞれはあなたの片鱗であり欠片であり
あなたを成し得てはいなく
また、そのあなた足り得ない
その、帰属する別の意思の元にうごめく
そのそれぞれの何かが
集合してあなたの形をしたとしても
それは果たして本当に
あなたであるのでしょうか?
10年前のあなたと
いまのあなた
それは本当にすべてがあなたですか?
昨日までのあなた
それは、単なる記憶ではないのですか?
あなたが、
あなたとしての
あなたのための
意思を持って生きられるように
詩人:清彦 | [投票][編集] |
永遠の愛なんて
絵空事だと思っていたよ
僕らに永遠に続く愛はないかもしれない
でも
あの時、君を愛した気持ちは
永遠に事実なんだ
強く、想えば想うほど
その時に
強く、強く永遠に刻まれているんだ
それは、愛も優しさも
恨みや苦痛だってそうさ
だからこそ、
この一瞬の永遠が
少しでも善くありますように
大切に刻んでいこう!