詩人:ユズル | [投票][編集] |
やってきた夜の淵
流れ星を探した
小さな光を追って
二人で駆ける
神様に出会った
二人は見た
心の重なりで
溺れていった
なにもいらない
世界の果てで
ただ抱きしめる
朝に包まれても
終わらないでいて
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ガラスに囲まれた 狭い花園で
私は 繋がれた糸をちぎった
眠ってしまおうとも思ったけれど
惨めな心が あがいてる
手作りの南京錠を 壊していく
遥か向こう 少し見える空まで
いばらの中を 耐えていけるかしら
白いワンピース一枚では
自分の血も さぞ目立つことだろう
ガラスに囲まれた 狭い花園で
私は 繋がれた糸をちぎった
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おなかがすいたね、
ねむたいね、
そんなどうでもいいような言葉でも、
それが、
あなたが呟く言葉なら、
わたしは、
それでじゅうぶん、
しあわせだったの。
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適当なガラスのグラスに
なみなみと朱い色
カシスオレンジなんて
かわいいお酒しか飲めない
こんな程度ではもちろん
煩悩があらわれるわけない
それでも二日酔いには
やっぱりなりたくないから
かっこうよくなんてない
惨めな思いでまみれた
やさしさに欠けている
僕のこんな平凡な日常
小さなしあわせを集めて
見上げた月に酔いしれながら
そうだなあ また明日も
頑張ってみようかな
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暖かい海に抱かれて
うとうとしながら
夢を浮かべる
揺れて朱くなる頬
窓辺にあらわれた
静かな雫たちにも
透明なけむりの中で
笑いかけましょう
心に染み渡るぬくもり
遠いふるさとの景色
なつかしい不思議な匂い
ああ ポトフ 君が好き
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深い息をついた
このまま朝の霧に沈んでみたい
うわべだけの言葉じゃない
桃色の頬を思いながら
究極の世界を求めたら
時計がさかさまになった
なにも見えないくらいに今
生きていた気がした
ゆめでもまぼろしでもなくて
薄汚れたものでもない
ただすこしだけ獰猛な
あたらしい恋をする
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足元にちらばった
パステルカラーのドロップ
音は案外やわらかい
乱されはしないよ
甘い香りはおきざりにして
振り返らずに歩こう
真っ赤なチューリップを
両手に抱えて
いつかはこれを渡して
翼を広げたい
ゆっくりだけれど途切れない
リズムに揺られながら
つづいていく空
大袈裟なことはないけれど
終わることはない
真っ赤なチューリップを
両手に抱えて
いつまでも歌いながら
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イメージで言えば
黒く渦巻くくもみたいな
丸いとびらを目の前に
泣きそうな、ふたり
一緒なんだから
震えることなんてないのに
見つけたんだ
君と僕だけで行くんだ
おそろしい時計から逃れて
秒針とは無縁の
しあわせになる世界
二人きりで
大好きな空みたいな場所へ
手を繋いで
正しくなんてなくても
なんにも、怖くなんかないよ
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「大丈夫」と言いながら
笑ってみせた君
でも震えている瞳を満たしてた
涙を見つめたわたし
あの日抱いた感情が
わたしを揺さぶって
あらしなんかよりも強い
空になってしまうくらい
単純で
複雑で
夢みたいな
新しい哲学を開いちゃいそうな
そのくらいぶっ飛んだ
はだしで歩ける砂漠
むずかしい言葉じゃ
とてもあらわせない高鳴り
ありきたりな話がはじまる
今君のもとへ
飛んでいくから
今
君に
触れる
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君の深い柔らかな
ぬくもりある声が
大きく震えて 途切れた
真夜中の河原
薄暗いなかでぎらぎら
光るなみだから
目を反らせずにいたよ
同調しているみたい
静かに吹き荒れる風
黒い流れがさらっていく
いろんな落ち葉たち
なぐさめてあげたい
とかいうよりは
一緒に泣きたい
透明な心の奥から
夢みることを 違う角度で
考えていた先に
がむしゃらな二人で
ぶつかりあって
重なりあって
いろんなものを超えて
この胸を焦がす音とともに