詩人:ユズル | [投票][編集] |
君に会えた
そんな夢のような
偶然の日差しを見た
殺風景なはじまり
奪っていくよ
通過列車の風
あっというまに
何も変わらない気がしてた
同じ高さの雲の中
可愛い鼓動の日々を
無性に愛しい空を
次の列車がすぐにやってくるまで
夏が過ぎた
あんな夢のような
切ない日差しを見た
同じようなさよなら
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また今日も
決まった時間に
耳障りな音で目が覚める
また今日も
ひとつひとつ
時間を組み立ててる
窓辺には
何も舞い降りない
みんなひそかに
期待してるのに
流れをとめない針を
打ち破るみたいな
そんなことしないから
眠らせてよ
どんな気持ちで
窓辺に夢を賭けて
薄汚れた世界に
気付けば紛れ込んでいた
流れをとめない針を
打ち破るみたいな
そんなことしないから
ゆっくりと
穏やかに
眠らせてよ
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嫌いなもの
早過ぎる時計
気分屋の友達
張り付けた自分の笑い声
真っ暗闇は好き
そうして生きればいい
気付かない無垢
現実を飾り立てる虚無
いつのまにか失くしてた
いつのまにか壊れてた
それならそのままでいい
拾ったり貰ったりせずに
消えるだけで終わるなら
簡単なセカイです
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日だまりの中の木の椅子
老人は気配を感じて振り向いた
同じように歳を重ねた
深い柔らかな声を聞いた
その音はなお聞こえていて
空気を震わせて確かに届く
彼はしっかりとしていて
緑の丘も秋の空模様も
筆を持って描けるだろう
絵の具を選んで
老人の隣に老婦人が腰掛けた
そうしているだけの時間だった
彼らは確かに覚えていた
遠い日の夕焼け空
暖かな季節はそこにあった
そして今も残っているから
あなたはどんな顔をしていたかな
わたしはここにいるけれど
あなたはどんな顔をしていたかな
わからなくなることがあった
老人はふと切ない瞳をする
まだ迷ってしまうのだ
長く生きてきたけれど
これから続く道と
歩んできた道の
その間を生きている彼は
そんな感情をどうにかする術を
持ち合わせてはいないのだ
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足首に付けられた
無機質な鉄の輪から
繋がる鎖の先を
私は知らない
裸足だから
冬が冷たい
綺麗なものばかりを
君が集めてるのは
届かない思想じゃなくて
脆い夢を見てた
どこまで歩けるかしら
鎖の長さがわからない
操られてはいないけれど
少しだけ力を感じる
雪が降ったなら
誰かが靴をくれるかな
綺麗なものばかり
私に見せるのは
届かない思想はなくて
脆い共感だった
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振り返らなくていいよ
鍵かけた扉
立ち止まっていいよ
ゆらぐあしあと
もう二度と君を
感じられない
必ず 剣を持って 行く
同じ海を 染めていく
もうひとつの夕暮れ
濡れていた頬
変わらない朝焼け
君のいた場所
もう二度と夢は
混ざり合わない
必ず 剣を持って 行く
同じ海を 染めていく
必ず 追い付いて 行く
同じ海に 沈んでいく
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ポップな色したキャンディ
ばらばらにちらばった
君がおかしそうに笑った
本当のはじまりだった
気付かれてはいけない
かわいらしいほうがいいでしょ
君を振り回してあげるわ
なのにおかしいな
わたしを振り回さないでよ
星降る舞踏会の夜
君がキラキラの仮面を
したり顔で奪いとった
逃げても追ってくるから
もっと速く逃げたら
ハイヒールが痛くて転んだ
君は優しく笑ってた
ああ なんで嬉しそうなの
本当はこれっぽっちも
自信なんてないのに
それでもこっちがいいって言うの
振り返るからそこにいてよ
はじめて瞳を覗きこむよ
ファンファーレは今鳴って
風船が飛び立っていく
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自分の見ているものが
それが世界じゃない
たとえば鳥は紫外線が
綺麗に見えるって言うし
すきとおる
ってなんだろう
透明なんだけど、またちがう
そうだああいう
日差しの感じ
淡いとか鮮やかなとか
つやのあるとか
夢の色とか、
記号化しないで
整頓しないで
わけがわからないこと
そのまま、そのまま
君はすきとおる
綺麗に澄んで
ううん、ちがうな
君はすきとおる
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カタカタとなってる
道がもうすこしで世界を
外れて落ちそうだ
闇は隠すっていうけど
でもごまかせやしないわ
クレイジーなうたを聴かせて
ゆらり ゆらり
きらり きらり
くらり くらり
かっこつけの帰りは
とてもやましい
うらやましいわけじゃない
ふらり ふらり
さらり さらり
ひらり ひらり
もう知らないよ
なんて言わないけど
自棄じゃなくて
もどらないから
ふらり くらり ゆらり…
さらり きらり ひらり…
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たとえば僕は
逆あがりの練習をしていた
意中の子にフラれていた
母親とケンカしたり
サッカーの試合を見ていた
過去に経験したことが
たくさん
僕のまわりに浮かんでいる
いったい何を伝えたくて
そこに浮かんでいるの?
何を伝えたくて…