詩人:ユズル | [投票][編集] |
いつもの空 変わらない空
踏みしめるアスファルト
朝の冷たい空気 マフラーから漏れる息
どくどくと 不規則なリズムを正すように
胸を押さえて 深く息をつく
生きていくこと 死んでいくこと
いつもいつも 考えていること
求めているもの
ぬくもり わたしへの 確かな
こわいものから 守ってくれる 確かな
いつもの空 変わらない空
いつもいつも 考えていること
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心がさわさわとして 落ち着かない
ぽつりと 不安の雨が降る
帰り道の 焦ったような足どり
見上げれば 金ピカに光る
今だけ見える 星
どれほど磨けば まるで夜を越えて
そんなふうに輝けるのか
焦がれ 憧れ この心はきゅうと鳴く
優しく 絶対的な それを
わたしの黒い目が 映すなら
きっと 輝いて いるのだろう
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わたしが瞼をおろしても
人の創り出す音たちが
ぴかぴかと光る
こんぺいとうより細かな星たちを
じっと眺めさせてはくれない
いつも いつもはそうだった
気づいたら
ユニコーンのたてがみ色の
草原がさわさわと 揺れるのを
ひとりぽっちで 眺めていた
瞳は くるくると 色とりどりの煌めきをたたえ
たまに溢れ出す 大粒の宝石が
しんと 優しく ふわふわの地面を湿らせる
つま先から 小さな灯火が 伝わる
咲いた ぼうっと周りを照らす 薄紫の花
まるで わたし 生きていてもいいみたい
そこに浮かぶ 小さな花びら
舞う中で 手のひらを控えめにのばすと
触れたところから 暖かい色に 光る
ひとりぽっちの 優しい世界
ひとりぽっちの 大切な世界
わたしは きっと 大切なひとりぽっち
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闇が 音の輪郭を かたどる
音楽は すべてで 夢で 奇跡で やわらかな愛だ
光を 放って 心ん中へ
くるくる回りながら 風よりも深く
海よりもずっと壮大な 枕元から始まる物語
未知の 色とりどりな 出会いに
運ばれていく
運びたい そして ぼくも また
まだ 諦められない
海を旅した ビンの中の擦り切れた手紙
大きな木の下 見つけた 古ぼけたクッキーの缶
そんな ときめきが ゆらめきが
曖昧な 真っ直ぐな 衝撃が
今も 歩かせてくれる ぼくを
そんなものを ぼくも 創り出したい
そんなことを 想いながら
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ときどき 言葉を 見失ったまま
ゴミ箱いきのティッシュみたいに
投げてしまう
ときどき 表現に 迷ったまま
たった一度うまくできなくてやめたピアノみたいに
諦めてしまう
それって やっぱり だめだ
伝え方を 伝わり方を
感じ方を 想いの読み取られ方を
この壮大で 冷たくて 優しい海で
星のカケラを 見つけるように
言葉を 表現を 貴方に 届けたいから
丁寧に 頑張ってみるよ
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変わらぬ夜の響きが ふっと途絶える瞬間
何か掴めたような 何かできるような
そんなふわふわな風に 乗りたいと思うけれど
真っ白な朝は すべて消し去るみたいに
いつものとおり そしらぬ顔をしている
なんど なんども 振り返っても
とおい足跡を照らす 夕陽の色は
突き刺さって なんど胸を痛めるのか
わからなくてもいい 何も 悟らなくても
やり遂げなくても 変わらなくても きっと
こだわっているから 同じように見えるんだ
あの漆黒の海も 天上の果実も わたしの過去も
生きていていいんだよ
そんな当たり前のことじゃなくて
生きていくべきだと 歌ってほしい
そんなわがままな心も 鎖を捨てれば 少しは
優しい空の色を 映すのかもしれない
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金色の魚は
水色のなまぬるい世界で
光を見上げて 泳いで
まるで空を 旅してる
ゆらゆらとして 小さな波が
いつも身体に 触れてくるから
生きていると 実感するけれど
ぽつり 孤独に かき消されそうになるよ
ふと 抱いた憧れを
表現するのは 恥ずかしくて
けれど身体中の色が
変わってしまうんじゃないかと思うくらい
純粋で どきどきする
いつか変われるのなら
切り取られた空を 抜けて
金色を 軌跡に残していくのだろう
ひとりでなくなったら
よろこびの声を あげてみたい
詩人:ユズル | [投票][編集] |
音楽や写真が好き
窓際の可愛らしい雑貨が好き
穏やかな午後のカフェ
コーヒーと紅茶は少し苦手で
少し頑張るカフェラテが好き
どうして そんなことを 忘れてしまったり
言えなくなってしまったり するのかな
色褪せてしまうなんて つらいことだね
かわいそうで なげいて 悲しいことのほうが
大きく ふくらむ
ねぇ 知っているでしょう?
喜びの味 優しさの味 幸せの味を
いちどくらいは きっと味わったでしょう?
それは 長い旅路の中で 霞んでしまうけど
音楽や写真が好き
窓際の可愛らしい雑貨が好き
穏やかな午後のカフェ
コーヒーと紅茶は少し苦手で
そこに君がいればなお嬉しい
流すなら 暖かいなみだがいい
いつだって みんな
流すなら 暖かいなみだがいいね
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心を 言い当てた みたいな
優しく やわらかい 詩
それとか ステキな音楽で
命をつなぐ
このときめきだけで
命をつなぐ
ぼくらはそんな 生き物さ
今までも これからも
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瞳を閉じて 開いて 繰り返し
しましまの きらきらの景色を見た
白い 白い どこまでも白い場所に行きたい
遠い知らない 不思議な街で生まれたメロディーに
いつも いつだって 誘われている
死んだように 紡ぐ日々の 現実から
つかの間 離れて 引き寄せられる 優しい声
おどろくくらい 密かに ぴたりと寄り添う
もっと もっと 宇宙を追いかけたり
星の涙の理由を 探し求めたい
ありがとうと さようならを繰り返し
ゆらゆらと 揺れる不安定な毛布のうえ
もっと もっと 行けるかなあ
うさぎの夢を 一緒に見たり
みずうみが光る瞬間に 触れてみたい