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浜崎 智幸の部屋  〜 新着順表示 〜


[125] 【筑後川】on the mark
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


遠い日は広い河の
岸で悔し泣きしていた

キラキラと憎いほどに

河はまぶしく光ってた

僕はやがて ずるいことを覚える

だけど待とう
濡れたシャツを冷やす風

歌を創れ 歌に還れ

軽い羽を取り戻そう

いま心のon the mark

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2025/05/15 (Thu)

[124] 【辛夷咲く】
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ふるさとは
鳥が歌い 花が招く
山のきらめき
辛夷(こぶし)咲く
愛と人が向かいあった
妙(たえ)の国

ここに来るのなら


やみに
さぐる
しろい
いとを
こころ
のなか
うずめ


あなたに
とどくま


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2025/05/08 (Thu)

[123] 【力を欲する者たちは】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


大袈裟なほどハンドルを切る
水面に刺さる大粒の雨

いつか見た空 思い出せない
ひとりで探す私の希望

力を分けてくれるなら
たとえ悪でもかまわない


泣けばよかった 泣けた季節に
まぶしいほどに過去は輝く

切れ端ばかり集めたような
意味のない都会(まち)走り抜けたら

力でねじ伏せてしまえ
名前で呼べるもの すべて

力で滅ぼしてしまえ
言葉にできないものまで

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2025/04/16 (Wed)

[122] 【西の風が吹くとき】
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すこし 窓を開けたらいいね
あの町が見えたなら

もっと 心開いてみよう
優しさに会うために

海沿いの道を走り
トンネルをいくつか抜けて

懐かしいダイヤルで
懐かしい声を聞こうよ

西の風が吹くときは
心はやるから

これ以上無邪気には
なれない

そんな気がする 


そうさ 嘘をやめたらいいね
あの人に会えたなら

そして 大きな声で言おう
“諦めはしないよ”と

季節より早い風と
降りそそぐ星を味方に

憎いほどの自信で
懐かしい肩を抱こうよ

西の風が吹くときは
心はやるから

これ以上素直には
なれない

そんな気がする

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2025/03/10 (Mon)

[121] 【讃歌】
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【長崎弁】

アラカブは釣れよんね

こん海はよんにゅ獲るんね

こん海がいつまでん、ないどるごと

祈っとるけん



【標準語・意訳】

カサゴは釣れますか

この海は豊かですか

この海がいつまでも静かなように

祈ります

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2025/01/30 (Thu)

[120] 【角膜と週刊文春】
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どこの誰かもわからない あなた──

眼のぐあいはどうですか?

──とは言うものの 僕はなんの心配もしてません。

だって、僕のお母さんは
85歳にして週刊文春を裸眼で読んで
看護師を驚かせていた人です。
品質保証の角膜です。
その週刊文春は棺に入れました。

大丈夫。
角膜が無いぐらいでは
あの母は字を読むのに困りませんよ。

とにかく、母の角膜をもらってくれて
ありがとうございました。

あなたは何をしていますか?
恋を探しにいきましたか?
本を読んでますか?
スマホばっかり見てるなんてことは、ないでしょうね?

旅行してみませんか?
美しい景色を
人々の暮らしを
見に行きませんか?

もしかすると、旅先で、
僕を見るかもしれませんね。

そのとき、ふいに涙が溢れると思います。
きっと、そうなります。

それくらいは、許してやってください。
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2024/12/21 (Sat)

[119] 【朝日が昇るとき】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]



味方なんて自分だけでいいと言う
君のことを否定できるわけはない

僕はまた支えにはなれなくて
自分を責める それだけ

準備は終わったね
明日はもう お別れだね

僕らはそれぞれに夢いだいて
歩きだす


ひとの痛み背負うほどの優しさが
いつの日にか僕の胸にも宿るだろう

この僕のあどけない強がりを
笑わないでね いまだけ

朝日が昇るとき
始まるんだ 君の未来

僕らはそれぞれに夢いだいて
歩きだす

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2024/12/03 (Tue)

[118] 【海に生きる少女】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]



記憶なんて頼りなさすぎ
どうして僕は懐かしむのだろう

だって僕は初めて来たんだ
そして君を初めて知ったんだ

日差し浴び 君は目を細める
僕はもう 君しか見たくない

海に生まれ 海に恋して
すべてを学び すべてを超える

まぶしすぎて ためらうせいで
真実なんて 言葉にできるはずがないんだ
 
きっと

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2024/11/20 (Wed)

[117] 【晴れた日のために】
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踊るように光る川は
学生通りを過ぎて
笑い声に照れるように
ときどき波をたてるよ

もうすぐ日差しあふれるだろう
少女が夢見たように

この手のなかで生まれた歌を
晴れた日のために歌う


星と星の間にある
闇はもう怖くないね
風と土と涙からは
逃げ切ることは無理でも

もうすぐ浄化は終わるだろう
少女が許されるとき

君だけのため作った歌を
晴れた日のために歌う

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2024/11/11 (Mon)

[116] 【無明】むみょう
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時には
安楽椅子で
過ぎた昔を思い起こす

別れた
あの人たちの顔はみんな
微笑み浮かべてる

私はどこまで行くの?
終着駅にはいつ着くの?
つまづき 忘れられても
黙って歩けば近づくの?

輝きを失って
心年ふりて
素直な言葉さえも
疑ってしまう

無明のときがもう
私を閉じ込める

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2024/11/08 (Fri)
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