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浜崎 智幸の部屋  〜 新着順表示 〜


[115] 【若葉の頃には】
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雨もよいの日に
待っていてほしい
大きな画集を持ち
黄色い服で会いにいく

若葉の頃には
思い出せるでしょう
幸せに囲まれて
どうして人が泣くのかを

嘘を操るの
すでにやめました

わたしのことが気になるなら
手紙をください

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2024/11/07 (Thu)

[114] 【古い映画のように】
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古い映画のように色が戻る
時間がたつとともに胸が痛む
もっと遠くにいたい
──おねがい

遠くの光が怖い
舞いたつ破片(きらら)のように
何度も瞬くせいで
見返す勇気を減らす


今も心に残る辛い昨日
私みたいな人を抱いたあなた
夏の終わりに決めた
──さよなら

学生通りをゆるく
行き交う人々たちは
みんなが笑顔をつくり
孤独を追い越していく

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2024/11/06 (Wed)

[113] 【とも子さんが歌ってくれた子守唄】
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疲れはてた溜め息でもいいから
伝えられるものはすべて
わたしの背中に預けて

そしりも 涙も わたしに返して
あなたの大事な彼女(ひと)が泣くまえに
あなたはきっと優しすぎるから

──おやすみ おやすみ 
わたしは
──おやすみ おやすみ 
さびしさも
愛してゆける

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2024/10/29 (Tue)

[112] 【星の降る里】
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星の降る里で君に伝えたい

遠く遠い声をついばむ鳥になり

君が好きですとそっと囁こう

細く細く誰も聞き取れないように

帰りたい 帰りたい 星の降る里へ
帰りたい 帰りたい 星のふるさとへ


寒い星空は思い出させます

むかし死んだ人を優しきあの人を

君の優しさと愛のせつなさと

辛く辛いときも星を忘れるなと

帰りたい 帰りたい 星の降る里へ
帰りたい 帰りたい 星のふるさとへ

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2024/10/07 (Mon)

[111] 【若い樹】
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思い出はいつも
優しい陽だまり
色褪せた夢さえも輝くわ

綺麗じゃないよね
仕方がないよね
ぎこちないけど諦められない

あなたが望むならば
この樹は繁り

きららきらら 光りだす
梢まで


いつかは見つける
私のしあわせ
意外なほどに近くにあるはず

あなたが笑えば
世界がうなずく
あっけないほどピースが埋まる

あなたが祈るならば
この樹は稔(みの)り

さららさらら 歌いだす
不思議だね
───────────
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2024/10/19 (Sat)

[110] 【Namaste】
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手探りだけの闇のなかで
あなたのてのひら
出会えました

行き先のない船でもいい
あなたのぬくもり
すがりつきます

Namaste Namaste
あなたを信じる

明けない夜はないと
あなたは言った


自分のために祈るならば
なにも得られぬと
あなたは笑う

許し許され 心を交わし
すべてのしあわせ
求めなさいと

Namaste Namaste
あなたに従う

やまない雨はないと
みんな知ってる

───────────
───────────
あなた=大日如来
───────────

2024/10/19 (Sat)

[109] 【桔梗のうた】
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夜を忍んで逢いたい
恨みを越え逢いたい

死者と生者の定めは
交われない悲しみ

我の名は忘れてしまえ
ひとり咲け そして枯れゆけ
桔梗よ

魂は癒されることなし

逢いたくても逢えないなら
独り寝のこの夜
明けるな


弓を絞れど虚しい
命はもう戻らず

嘆く鴉(からす)は吾が友
もうよい とく帰れよ

ひとの心移るときを
見抜くなら 吾に教えよ
桔梗よ

魂は満たされることなし

時と時が重なるなら
吾が身に罪あるも
責めるな

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桔梗・・・高橋留美子原作「犬夜叉」に登場する悲劇のヒロイン。退魔の弓使いの巫女。

つまり、これはキャラソンである。
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2024/09/21 (Sat)

[108] 【恵美の舗道】
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君の素肌の温もりを
感じていた頃は

幸せという言葉さえ
素直に言えたのに

恵美の舗道に
また春がめぐるとき

僕は図書館の
白い座席に帰ろう

そこから街を見下ろして
小説を読み返そう


八月は悲しみの月
繰り返される過失

君とよく似た女性を
愛してしまう気候

去年と同じみたいでも
花も人も違う   ※

丘へと風が集まって
僕を牽制する

恵美の舗道が
秋の気配運ぶころ

僕は文学の翼を
試してみよう

羽の裏の白さを見せ ※※  
小説を書き直そう

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※年年歳歳、花相似たり
歳歳年年、人同じからず 

※※【習】という漢字は、鳥が羽の裏の白を見せて、飛び立つ練習をすることを表す。余談だが、鳥も飛行機も向かい風に飛び立つ。 
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第2連、つまり2番のほうが長いという珍しい歌詞になりました。
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2024/09/16 (Mon)

[107] 【昼の月】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]



気をつけて 逃げ水の恋です
夏がまぶしいから
見えるはずのものが見えないのに
気づかない

目を開けて 私だけを見てて
昼の月のように
光なくしてから 見えてくるものも
あるわ

もう傷つくこと 悲しむこと
何もない 悔やまないで

昼と夜が呼び交わすとき
今の恋が本物になる


よく聞いて 少し不安だから
夏が褪せるまえに
つかみかけた夢を
五線に残しておいて

そばだてて その耳を鋭く
若い恋はpiano
虫の羽音に似て 頼りない和音
だから

もう気遣うこと ためらうこと
何もない 悔やまないで

空へ人が呼びかけるとき
今の恋が真実になる

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2024/09/10 (Tue)

[106] 【君の空】
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雲の動きを目で追うように
あなたの背に届くように
祈りをこめる

痛みにくらみ 目を細め
君の空を見上げている
自由を賭けた跳躍を
やめないように

今日の思いを忘れないから
僕はずっと幸せです
とんな冬でも


氷のような余韻を残し
すれ違った刹那の恋を
悔やまないけど

はじけた胸と 閉じた目で
君の空を見上げている
まぶたを刺して慰める
光の中で

今日の契りを刻みつけたら
善も悪もまじめに暮らす
ここに帰ろう

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────────
ひとつだけ間違いないこと。
あの人が、この空の下にいるということ。
あの頃もそうだったのに。
もっと近かったのに。

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2024/09/06 (Fri)
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