詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
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なお遠い道の果て
わたしは行くそこまで
奇蹟の泉
善悪の彼方には
罪と嘆き集めた
カインの印
十字架を負う人の
たどる長き道程(みちのり)
ローゼンシュプール(薔薇の小径)は
星の降る方角へ
セント・ベルナデッタの
眠る村まで
エリ・エリ・レマ・サバクタニ※
どこへ行けばいいのか
ルルドの泉
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※わが神、わが神、なぜ我を見捨てたもうや
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みんな集まれ ここが古里
二度と帰らないと決めた兄弟よ
人はいないぞ みんな死んだぞ
いまやこの世界はすべて我らのもの
犠牲者の血を讃えよ
権威者(カリスマ)の名を崇(あが)めよ
ここが祝福の国
ひとつに結ばれる
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水を渡せ神々
ここは言霊(ことだま)の国
飛鳥を智恵で満たし
大陸を近づけろ
ときじくの実のなるところ
大和うるわし
斑鳩の白い道のうえに春の日射し
豊聡耳(とよとみみ)の理想(ゆめ)
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ときじくの実・・・・・・垂仁天皇が求めたという不老不死の果実。正しくは、トキジクノカクノコノミ。
豊聡耳・・・・・・聖徳太子のこと
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ほんとの愛ならば
とこしえに変わらぬと
誓いの血を吐いて
てのひらに擦(なす)れ
そんな細い腕で
誰を抱きしめられると言うのか
吼える獅子のごとく
すべての軛(くびき)を壊し
走り出せ
・
・
偽善者を笑うな
真実を庇護するな
誓いの血を吐いて
沈黙に耐えろ
そんな弱い息で
誰を守れるとか言うつもりだ
愚者は愚者のままで
すべての知恵を求めて
動き出せ
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夜空の高みを走る天馬
わたしの窓まで降りてきたなら
ためらうことなくその背に乗り
子供の寝顔を見て回りたい
おやすみ ぼうや 強くなって
わたしの不安を救ってね
おやすみ ぼうや 賢くなって
誰かの予言を破ってね
あなたが生まれた悲しみより
わたしが生きてる意味は軽いね
ラムネの泡より短い夏
それでもひとりじゃもう歩けない
おやすみ ぼうや 厳しくなって
わたしの不正をあばいてね
おやすみ ぼうや 鋭くなって
呪文の矛盾を見抜いてね
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波が立つときは舟影が消える
よそものたちから身を隠す
古里の海は古代の躍動
深く魚たち眠る茂木
忘れてしまうなこの海を
数えてしまうなこの船を
命が熔けてはいないのか
水面が赤く染まる茂木
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・
漁が立つときは笑い顔あふれ
閉ざされた海をなめてゆく
女たちだけは強く手を合わせ
海よ安かれと祈る茂木
夕陽を招くか三毛猫よ
舟霊(ふなだま)祀るか漁火よ
漆黒の闇が訪れた
古里の海を忘れるな
漆黒の闇が訪れた
古里の茂木を忘れるな
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茂木(もぎ)・・・長崎市郊外にある漁港。海は東になるので「夕陽を招くか」のフレーズはリアルではない。
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水色の窓際であなたの右手に水差し
そのままで名曲が聞こえてくるように思う
愛していいなら
いつでも愛せる
愛していいなら
いつでも愛せる
髪を撫で 急ぎ足
外出の支度をしてる
敬虔(けいけん)な日曜の
あなたしか知らない時間
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・
ほら光 そして恋
あなたの自由な持ち物
近すぎて怖くなる
あなたはいつだって自然
短針が滑る まもなくイレヴン
短針が統(す)べる まもなくイレヴン
時打ちが終わったら
ひとつ願いが叶うだろう
崇高な日曜の
あなたしか要らない時間
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かるくてをたたきそしておどろうよ
よるがあけるまでうたいつづけよう
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よるにひかるほしひるにねむるほし
まわりのすべてをひかりでかざって
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よ
きみなんかだいきらいだからもうはなさない
いきのねをとめるほどだきしめてよあけまで
・
つよくてをあわせそしていのろうよ
なみだかれるまでわらいつづけよう
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よるにのろうほしひるにほろぶほし
まわりのすべてをひばなでかざって
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よ
きみなんかたくさんだだからもうゆるせない
しんぞうをとめるまでだきしめてよあけまで
・
よるにもえるほしひるにさめるほし
まわりのすべてをほのおでかざって
そうさこんやこそきみをだきしめて
ぼくはうたう
よ
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点字の原文ママ
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朝霧が涙に混じる
君以外見えなくなる
もう一度髪をほどいて
僕の横で寝てほしい
よこしまなまなざしよりも
純愛は始末に困る
それはその言葉自体が
偽善の手垢まみれだから
──記憶の画布のうえに
悲しみの裸婦を描こう──
Philosophical crisis
災いの恋
Philosophical crisis
いま
愛情は災害
・
・
嘘が多く混じるほど
キスは甘くなるという
そんな卑怯な君の肌を
抱いたことを悔やむから
──光も熱もない
差別の街へ行こう──
Philosophical crisis
致死量の恋
Philosophical crisis
いま
愛情は猛毒
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何があなたにとって幸せといえるの
涙ながらにそっと囁いて
夢を壊さないと何もできないから
勇気を奮いだして
愛してよ
抱いて私の肩を強く
私以外のことは考えず
きっと真実が強いはず
傷はいつか癒ると信じれば
・
・
やすらぎの怖さを忘れないでいてね
夢がぼろぼろになる
今だから
抱いて私の肌をきつく
私以上のことは考えず
きっと欲望が強いはず
目をそむけることさえしないなら
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