詩人:ナナエ | [投票][編集] |
わたし
それは
笑顔の裏の涙と
めいっぱいの
弱気の強気と
絶望と紙一重の
希望と
そして欲望と
心うらはら
素直とは正反対の
造られた同情が
人間の形をしているだけなんだ
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言葉にするのが辛いほどの
経験をしたことがある?
そう聞かれたあたしは
即座に
「ない」と答えてしまった
それはとても心に残る
悲痛なメッセージ
だけどうらやましい
それだけの経験をしてみたいと思った
人ごとだから言えること
それはとても傷に触る
残酷なメッセージ
そしてそんなあたしから出た言葉は
あなたに捧ぐ
世界で唯一愛しのメッセージ
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土曜の夜
遠くの空で花火が上がる
あたしは同じ空のもと
爆発音だけ聞いていた
日曜の夜
まだ少し明るい夕方の空で
花火が上がる
あたしは同じ空のもと
爆発音だけきいていた
月曜の夜
風も鳴らない静かな空で
あたしは
音なし花火を眺めていた
手元で輝く短い光
落ちては消える儚い光
だけどどんな花にもまけない
愛おしさをもつ
そんな音なし花火を
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さびしいという感情は
遠い昔に消しました
人間はいつでもどこでも
やっぱりひとり
一緒にいたってひとりなの
なのにときどき思い出す
もう無いはずのさびしい気持ち
そうなんだ
消しても消しても
消えない感情
それはつまりひとりだけれど
ひとりじゃ生きれない人間のあかし
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きらいきらいの
とんでいけ
そんな感情いなくなれ
好きになると嫌いになる
自分が自由になれなくて
好きを嫌う
そんなわたしよ飛んでいけ
愛より自由をとるような
そんな自分よ飛んでいけ
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あたしが通ったそのあとに残る足跡
いつかその足跡に
少し大きな足跡と
すごくちっちゃな足跡が
並ぶことを夢に見る
一人で歩く今の道
自由で孤独な未知の道
夢見る姿はみるみると
道の先に見えてくるのか
それとも途中で
別の方向へ行ってしまうのか
夢の足跡は
あたしには似合わない
姿のような気がするから
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あなたはまるで
季節外れのスイカ
暑いとき
必要なときに食べれない
そばにいてくれない
涼しくなった頃に現れて
あたしの体を冷やしてく
ちゃんと時期を合わせたら
もっとみんなに愛されるのに
せっかく
赤くて甘いスイカなのに
せっかく
優しくて可愛いあなたなのに
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あなたのそばに行きたくない
ただ傷つくだけだから
あなたにその気はなくても
あなたにその気はないのだから
もうこれ以上
あたしに傷を創らないで
あなたにその気がないのなら
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君にだっていつか
僕より大切にしたいものが
できるでしょう
それは時間が産み出す
小さなタマゴ
僕が今一番大切にしたいのは
君ではなくてそのタマゴ
中身を確かめたくて
あっためたりふんずけたり
色々試行錯誤中
君はそんな僕をみて
寂しいとか感じてるようだけど
仕方ないよ
今はそれが僕の一番だから
そんな僕を暖かい目で見てくれたなら
きっと僕は君の元に戻るよ
だって中身がわかったタマゴは
用なしだから
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あの子を
見かけませんでしたか?
学校にいても
おうちにいても
街を歩いてても
どこにもいない
見つからない
あの子を殺して
笑う私
そんな私に愛想がつきたんだわ
私のために笑っていたのは
あの子のためじゃなかったってことね
八方美人な私は
あの子を
どこかにおいてきたことにも気づかないで
いまも笑顔を振りまいている