詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
生まれてから今日までの来し方と生き様
一言に尽くせば不誠実
理由や如何 これ明白
足跡を見ろ 足下を見ろ この有様を見よ
我のみならず家族まで
我のみならず仲間まで
我のみならず国土まで
我のみならず至宝まで
不誠実
責任のなき生き様は
目を覆うよな 骸が相応しい
いまさら何を語りても
いまさら何を示しても
いまさら何を生み育むも
実無き虚空の哀れなりせば
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
山間に見える白い建物が
とても病院に見えてしまう
濃い緑 だんだんに淡い緑
合間に 真白く浮かぶ建物
空が青くても また灰色でも
建物は白く浮かぶ
夜中の闇にも ほの白く浮かぶ
眼前の大樹が高度な医療機器に見え始め
貼り付けられて 拘束されて
点滅する木の葉を目で追うと
僕の何かを測定していて…
何時間も何時間も検査され続け
明らみ始めてやっと開放され
ボクハ ネムリニ オチル
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
『嘘吐きは泥棒の始まり』
嘘はいけない。
難しい。
やろうとしてできなかった。
嘘になるから。
できなかった。
嘘をついた。
つきたくなかった。
嘘をついた。
やった事も、できた事もある。
どんな真実があっても。
嘘にかき消されて見えなくなる。
この身の嘘は
一人歩きをし
人格化して
分身となり
我が身、我が心を、盗む。
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
DNAの螺旋の中に生命の発生以来の罪を背負う
生命は次々と螺旋の中に新たな罪を生む
罪は情報化され刻々と蓄積を繰り返す
罪の大小浅深によって生命は変化を繰り返す
生命は社会を構築し生命は情報を社会に反映する
反映した情報に基づいて衰退と繁栄を繰り返す
情報は生命がもたらすもの以外はその効力はない
嘘に基づいた情報は災害となって被害を被る
生命は生命によってのみ浄化=罪の消去ができる
即ち個体を終結して浄化力を強化する以外にない
真実の価値ある情報は高度に集束し蓄積される
生命の本質に適うもののみが“遺伝”される
DNAは常に進化=最新情報に自動更新される
生命の実践経験が変化の源であり新しい記憶である
罪も罰も功も徳も生命の一本糸
どの色に捻じり連ね強く織り上げるか
生命尊し すべてに等しく
考:理解力と行動力は比例すべきものかと。
何故に反比例するのか。 これが業。
理解するほど強く一凶が出る。ここで皆負ける。
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
命は命を食み生きてゆく
枝を渡りながら虫をついばむ小鳥
社会を渡りながら人をついばむ人
子は親をついばみ 親となり子に食まれる
星は一個の生命体との地球ガイア説
私たちは食んでいるの? 食まれているの?
命 時間 思想 罪と罰
星に帰るの? 星はどこに帰るの?
思考千里を駆け 万理一心に集まれり
一心より生じ 一心により成ず
収めきれるか 命次第だ
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
夏のフリして 何食わぬ顔で
季節たちは秋の支度をしている
小さな体で木の幹をかじり虫が潜っていく
僕は見てしまった
木の葉が少しずつ黄色くなって落ちる
僕は見てしまった
ズルイよ 内緒で
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
アマゾンの奥地で
天文学的な数の蝶たちが羽ばたく
羽は気を動かし 波となり 風を生む
風は風を連れて また風を生む
この星が風をまとうのは蝶のひと羽から
僕の羽ばたきは 何を生んだ?
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
自らの欲望の為に
夢見る頃の 若き乙女達を
良純で有望な 若き青年達を
未来の希望 小さな宝物達を
すべて手折りし この罪は
虚しく響く 乾いた謝罪の弁
すべて手折りし この罪は
己のエゴの 醜態の具現
別れし者よ
生まれし者よ
育みし者よ
支えし家族よ 友達よ
手も足も 舌も腐ってる
俺は とっくに死んでたんだ
妄想の土台に建てた砂の城
妄想のユートピアを目指す泥の船
真実以外からは成功はありえない
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
子供部屋に上がる階段の曲がり角。
少し広いその場所に彼は座り込む。
ひざ小僧を抱えて泣き出しそうな顔をして。
少し広いその場所で彼は俯いたまま動かない。
日没が近い。
さっきよりもオレンジ色が濃くなっている。
外は帰宅渋滞か車の音が騒がしい。
セミの声がヒグラシだけになってゆく。
ポケットラジオの赤いスイッチを滑らせる。
コードを伸ばしてイヤホンを片耳にねじ込む。
FENの一局専用ラジオ。
もう年代物のそれから流れてくる懐かしい音楽。
アメリカの古き良き時代が詰っている。
陽は山間に隠れて残像だけが鈍くかげる。
悲しげなヒグラシに早起きの秋の虫が混じる。
まるで廃人に限りなく近いパンチドランカー。
打ちのめされてもカウントもゴングもない。
このマットに沈んだまま永遠に眠りたい。
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
例えば逢いたいこんな時
想い人 恋人 大好きなあの人
例えば会うのは躊躇うこんな時
上位 恩人 お世話になりました
逢いたいのは ミレン
会えないのは シレン
深くはないが 不覚だ
逢えないのは シツレン
会ってしまうのは xxx
答えはもっとずっと先
何もないより はるかに有難い
感謝は 正気
だが 俺が正常だったら ここにいない