詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
よく晴れた日に
清々しい青空に
爽やかな風の前に
窓を開け放ち
四角い構図の空間を見つめる
どうだろう
小さな窓から大きな世界に
繋がっているというのに
僕に触れられるのは小さな世界だ
窓辺に寄りかかり
少し身を乗り出し
大きく息を吸って
目を閉じて
意識を少しずつ前に
もう少し前に もう少し あと少し
今日はいい天気だ
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何も起こらない 残らない 生活
何も起こさないから 起きようがない
何も残さないから 残りようがない
自らのアクションで ストーリーはキラメクのに
いったい何が不満なの そして何に脅える
顕われないね 自分の本心
あたりまえさ 汚れてるんだもん
夢ではひたすらにもがき うなされて目を覚まし
現実もひたすらにもがき 疲れ果てて眠る
夢はどっち 今はどっち 正気なのはどっち?
何かを喚いて 何かを振り払う仕草で飛び起きる
その滑稽さに声を出して自分を笑う 笑ってしまう
その滑稽さに声を殺して泣く 不意に涙するのだ
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
尊極の姿 生命の発露
祈る なんと素晴らしい事なのか
子を思うように
親を慕うように
恋人を愛するように
すべて 祈りの 姿と 形
人は人を思えば思うほどに
世も国も思う
自然に自然に 思いはめぐる
人間にこそ許された 究極の業
人と生き 人と死ぬ
人の為こそ 我が身に徳が薫り
人絶やすことなく 絶えることなく
人は人を生み 育み 生きる
一番正しき 祈るという 人間の証
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
あれからどうしているだろうか
さいごにあったのはいつだったろうか
かわしたことばはなんだったろうか
わかれのことばすらおぼえていない
ひるだったのか
よるだったのか
たのしかったのか
つらかったのか
よろこんだのだろうか
つかれたのだろうか
なにをおもい
なにをかんじた
いまはどんなだい
なにをおもい
なにをかんじている
君よ
君よ
僕は
僕はね
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最後のフレーズを放ち
呼吸を整え 静けさをまとう
空気の響き 波紋が足を止める
その声が その弦が その鍵盤が
余韻のあとに訪れるのは
万来の拍手喝采か
怒涛のブーイングか
エンドロールが流れる
何人客席に残っているのだろうか
主人公の名は? 作者は? 監督は?
タイトルは? ストーリーは?
アクション? コメディー? ラヴロマンス?
何人の記憶に残っているのだろうか
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
D・どんな時だって
N・泣いたりなんかしない
A・諦めたりするもんか
二重の螺旋構造は功罪それぞれの記録
昔から言われる良心・悪心・神と悪魔の道標
なぜ善悪が並び記されるのだろうか?
それは悪を悪と知り善を善足らしめるために
功あれば記し罪あれば記し 過去 現在 未来
親から子 子からまたその子供達へと伝えゆく
表裏一体の永遠の生命記録なのだろうか
生命体の生存過程における存在を賭けた裁判記録
のようなものだろうか
すべての記録が包み隠さず記されているのだ
最期の審判と呼ばれるあたりは後者が正しいか
判決は 功あれば讃え奉り 罪あれば報い償う
自分の知らない罪もある業績もある
知らぬ罪で罰するか 知らぬ徳で悦べるか
生命の歴史の中でこれが一番怖い
表現できない 見えない不安 見えない脅威
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す 好きなんだ
き 気まぐれに生きてきたから
だ 駄目なんだ
よ 夜も眠れないほど辛いんだ
き 君にいてほしいんだ
み 見つめてほしいんだ
の 望む事はただそれだけなんだ
て 手をつないでほしいんだ
を 同じ時間を過ごしたいんだ
に 煮え切らない俺を叱らないで
ぎ ぎこちない笑顔でしか答えられない
り 理屈ばかりこねてるけど
し 静かに息を潜めてると
め 目を閉じていても君に包まれているのがわかる
た ただそれだけで幸せ
い いいだろ?
だ 大好きなんだ
い いつも一緒にいたいんだ
す すべての答えが待っているんだ
き 君じゃなければ駄目なんだ
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
き 君といたいんだ
み 未来を知らない俺だけど
と ともに生きたいんだ
ふ 不思議な気持ちに支配されてる
た 堪えられないよ君のいない世界
り 理由なんか旨く説明できない
で 電話だけじゃもう我慢できない
い いつも一緒にいよう
き 昨日も今日も明日もその先もずっと
て 手を離さないでしっかり掴むんだ
ゆ 指の一本一本までしっかり絡めて
け 汚れている?イカレテイル?
れ 冷静さえ遠い記憶の彼方
ば 罰は免れないことは判っていても譲れない思い
そ そばにいるそれだけで生きていける強さになる
れ レクイエムしか聞こえない世界だとしても
だ 抱いているのは俺で抱かれているのは君
け 敬けんな愛だと名付けてほしい
で 出口がわからない迷路だとしても
い 行き場のない落とし穴の中だとしても
い いま目の前の君がすべてなのだから
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愛していると 誰もが
実に容易く 誰かに
ささやき継がれる
はかなき言葉
時に、愛と、
讃えられ
時に、ウソと、
口々に葬り去られる
破れて涙し
そっと見守りゆくは
愛か、ウソか、
死せるまで片時もその心を 離さず
今は語りべだけが伝える その物語を
誰が愛と名付け
誰がウソと笑う
あなたは 愛か わたしは ウソか
詩人:山崎 登重雄 | [投票][編集] |
逆らえない運命なのか ただ運ばれるだけの命か
ただ運ばれるだけの記録か 子々孫々に
だからこそ功を積み重ねていくのだ
人の本質は良心 親・子・恋人・国・命
愛しく思う人の心 一番もろく 一番強い
だからこそ功を積み重ねていくのだ
人間の秘術・秘法 人を思い祈る
すべてに思い祈り その本心から行動する事
すべてが功となり 記録されていくだろう
悪は消えない 存在するが善の証明に過ぎない
心して考えよ 判決のその時に宣誓も弁護もない
絶対の真実と向き合い善か悪かと聞かれるのだ
偽りのきかぬその時を 見えない脅威を
幸
福のDNAを信じるべきだ
みな平等に保ち生まれた命
命は命で守り磨く以外にない
汗をかき 涙をのみ 息絶えるその時まで
使い切れ 命 頑張ったDNAを残せ
この記録が存在する限り 受け継がれる限り
永遠の生命の存在を証明し続けるのではないか
過去の歴史を塗り変え 未来を輝かしめん事を祈る