詩人:柚 | [投票][編集] |
蒼い雨上がりの空
ゆらり動く銀色の雲
まわる景色の真ん中で
僕は愛を語る
風が髪をなでて
春色の匂いがした
手をのばせば手のひらに
ピンク色の花びら
キラキラと光る小川
優しく微笑むように
まるで宝石のようだね
ゆっくりと流れる時間の中で
僕は太陽を感じた
遠くの電車の音と
藍色に染まりゆく夕暮れ
紅と藍が混ざり合って
まるで虹のようだった
こうして一日は過ぎてゆく
何度も 何度も
最後には小さな星達が
頑張った人の為に輝く
ありがとう
ここにいること
ありがとう
感じられること
僕は愛し愛されたい
誰もがきっとそう
だからみんな尊い存在で
大切な人達
また明日 会えるといいね
自分に
そして想い人に
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たとえば
悩みというものが
真っ暗な夜だとする
僕は真ん中なのか
端っこなのか
分らないほどの
そして探している答えが
白い箱の中のものだとしよう
僕は探すけど
全然見えなくて
立ちすくんでしまった
どうしていいのかわからなくなった
泣きそうになって
動けなくなって
叫んでみたら
ただ疲れるだけだった
うん そんな時だったんだよ
夜が明けた
白い箱は意外と近くにあって
僕はそれを急いであけてみると
なんにも入ってなかった
最初からそんなものなかったんだね
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例えば君がバカにしたこと
僕にとっては
キラキラ輝く宝物のように
愛しく思えるものだっただけさ
どうしても 同じ見方をするのは難しくて
なんとなく寂しかったんだよね
どうしても 届かないようで
なんとなく寂しかったんだよね
尊いものは
同じじゃなくて
それぞれ違っているから
大切なんだ
ただそれはシンプルなこと過ぎて
難しかっただけさ
だからこれからでいい
もう振り返るのはやめた
この手に君の体温と
隣に笑顔があればいい
やっと
僕は進んでゆく
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どうでもいいような
下らない話をわざわざするのは
少しでも長くメールしたいから
あなたへの返信が早いのは
あなたからの返信が
少しでも早くきてほしいから
少しでも長くあなたと同じ時間を過ごしたい
例えばそれがメールでも
電話でも 会ったときでも
私のわがまま どうか聞いて
あなたを感じさせて
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真青な空が僕を呼んでいた
世界の隅で泣いていた
そんな僕を呼んでいた
歩き出せと
励ましていたのかもしれない
弱いんだねと
なじっていたのかもしれない
でも ただ僕には
光のまま
ただここにおいでと
呼ばれている気がしただけさ
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いつの間にか咲いていた
淡色の花が咲いていた
明かりが灯るような
優しい思いがそこに
誰かを包むようにあった
遊ぶようなまだ冷たい風は
もうすぐ温かな空を呼んでくる
来るよと春風が
ウグイスを連れてきた
満開まであと少し
少しずつ
世界が明るくなってゆく
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人の気持ちは
まるで あの蒼い海に似ている
夜空のようだ
暗く けれど星がある
深い藍色の空のようだと思った
好きだからと
影で束縛してみれば
ただ離れてゆく
まるでさざ波のように
決して捕まえることのできない
それがきっと
人の心なのだろう
遠い光が呼んでいる
それに気がつくのはいつの日だろうか
好きだから許されることは
普通に思うよりも実はずっと少なくて
苦しくなるのはまだ見えていないから
単純なことを忘れてしまった子供は
もう天の川を渡れない
胸に手を当て何を思うか問いかけて
臆病になるのも悲しくなるのも
それはきっとキレイだから
壊れそうなくらい無垢な
純粋な心があるから
それは誰も持っていて
ただ忘れているだけなんだよ
人の心はまるで
蒼い海に似ているあの夜空のようだ
そこには深く遠い
優しく孤独な思いがあるから
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誰にも言えない寂しさを
胸の奥深くに感じる深夜
いっそのこと
崩れてしまった方が楽かもしれない
ボロボロになってしまった方がいいかもしれない
零れ落ちた言葉は
今までにないくらい儚く
白い真珠のようで
もし本当に真珠になってしまったら
この世の真珠はまるでそこらの石ころのように
きっと無価値になるだろうなんて
そんなことを思いながら
雨の音を聞いた
自分の腕で体を支え
壁に寄りかかれば
自分の事で笑いそうになった
なんて情けないのだろうと
哀しくなった
明日がこわい
どうか今日のまま時間が止まればいい
叶う事のない願いと
どこか期待している明日への希望が重なって
気持ち悪くなった
眠れない
暗闇の中
温かな毛布の中で
ぎゅっと自分を抱きしめた
まるで寂しさまでも
抱きしめるかのように
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自分は
実は誰かの夢の中にいるんじゃないかって
思うんだ
誰かが目覚めたら
自分は気づかないうちにパッと消えて
白でも黒でもない世界に
放り込まれてしまうような気が
してしまうんだよ
ゆりかごのような世界
本当の自分はどこにいるんだろうね