詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
夜
お空には三日月
僕は
歩道橋の上から
走る車の群れを
見つめてる
こうしてるとなんか
落ち着くし
何処か遠くに
行けるような気がして
いつまでも眺めてるんだ
クスクスと
声がする
誰だろう振り向くと
夜空が
白い歯を見せ笑ってた
これから進む未来や
いままで歩いてきた過去や
今悩み考えてる全ては
星の数にも満たない
それでも
僕は立ち止まって
今日もまた歩道橋の上
行き交う光を眺めてる
夜
お空には三日月
コンビニで
雑誌とパン買って
家に帰る途中
ふと空を仰げば
まだ
君が居て僕に
白い歯を見せ笑ってた
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その小さな両手を
大きく広げ
君は何を待っているの
隣に居る僕には
目もくれずに
遠くを見つめてる
必要なのは
二人だけだねと
目を合わせ笑ったのは
いつの日か
こっちを向いて
また笑顔
見せてくれるのを
夢の中
僕は待つだけで
望んだ想いは
時に飲まれ流され
君はどんどん遠ざかる
春の風
なびいた髪は
誰のもの
ふわりふわりと
優しく舞って
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誰もが大好きや言う歌を
相方は嫌やって
そっぽ向いてたな
俺やって
元気になれる曲やのに
なんでなんって
聞いても答えてくれんし
寂しいなぁ
反響カムカムやで
分からんけど
その歌聞くんやめたら
いつものヤツかけてたな
まぁアレはアレで
良かったんやけど
バイトの子が
最近ハマってるって
言ってたから
久しぶりに
また聞いてみてん
でもなんか
あんましやったわ
なんでやろな
この気持ちなんやろ
とか聞いてみたいけど
聞いても誰も
答えてくれへんしな
今は一人やし
まぁ元・相方が居てても
答えてくれへんかった
やろけどなぁ
あー寂し
カムカム反響やで
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ねぇ皆
ボクはここに居るよ
最初のが一番良かったって
皆そればっか
だから嫌んなって
脱ぎ捨てたんだ
そしたら誰も
ボクを見なくなった
あれから何度も
何度もカラを脱いで
成長したのに
はじめの頃よりずっと
ずっと良くなったのに
こっちだってば
そこにはもう
ボクは居ないよ
そこにあるのは
ただのヌケガラだよ
そんなの囲んでないで
こっちを向いて
ねぇ皆
ボクはここに居るよ
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カモにもなれず
逃げ惑うヒヨコ
灰色の隠れ蓑を纏う
陽の光避け
闇夜に怯え
中途半端な立ち位置で
クジャクにも
カラスにもなれず
薄っぺらい
グレーの羽を
ひっぺがせば
尻尾を巻いて
逃げるしかなく
コウモリにも
ネズミにもなれず
金魚鉢から飛び出して
息もロクに出来ずに
醜く藻掻く
絡まるクモの糸で
動けなくなるまで
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一瞬でいい
ほんの一瞬でいい
君に笑顔を灯せたなら
ぼくは他に何も要らない
さよなら地球
そう遠くない未来
この星は滅ぶであろう
我々人類の手によって
なんだか固い
語り口調でしめる
こんなんでいいのか
本当に
最近の映画にゃ
ロボットがわんさか出演
そのうち俳優も
観客もみんな
オートマチックになって
ロマンチックとおさらば
さよなら私
飛べガンジー
それからどうなる
これからどうなる
ビルから飛び降りた後
宇宙人に侵略された後
どうなるんだ
地球は
俺は
あなたは
飛べガンジー
飛んでくれ
逃げるんじゃない
帰るんじゃない
手を振ってる場合じゃない
今じゃないのか
景色を変えなくていい
己を変えるのは
飛べガンジー
心のどっかから
散布するんだ
その馬鹿なパワーを
この馬鹿なキモチを
一瞬でいい
ほんの一瞬でいい
君に笑顔を灯せたなら
ぼくは他に何も要らない
とは言えないけど
だって酸素とか水とか
光とか牛丼とかさ
いつまでも笑っていたいし
だから
飛べ人類!!
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そこのお前
代わりにやってくれよ
俺にはもう
どうにかしたくても
どうにもなんなくて
どうにも出来ねぇんだ
言い訳だな
ここから動けねぇよ
どうでもいいから
どうにでもなれみたいな
何かもっと違う
あきらめ方が出来りゃ
どうしようもない全てを
どうにか突破することが
出来たかもしれねぇが
言い訳だな
もう全く動けねぇよ
お前なら
やれるんじゃねぇか
なぁ
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『いつか』は
当に終わっているのに
いまだに僕を悩ませる
過ぎ去った
あの日
僕は決断しなかった
あの時
すでに決まっていた
これから先どうなるかが
なのに止められない
結果に経過した
『いつか』を
手繰り寄せようと
悩み続ける
それは決して
逃れられない
終点から
離れようとする
行為にも似て
あれもこれもどれも
自分だと認めて
受け入れる勇気が無くて
停止を繰り返す
君には最初から
悩みなど無い
全ては『いつか』に
解決したから
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ホンモノヲサガソウ
ホンモノヲサガソウ
ラシンバンコワレチャッタ
誰も示してはくれない
この胸に
突き刺してくれはしない
分かったふりをして
分かろうとはしない
あぁ
前にも綴ったっけか
覚えてないや
忘れよう
まだ見ぬ先にしか
道は無く
駄々をこねても
引き返せっこない
感覚感情を見失い
示されない針の先
自ら指差す方向へ
探しに行こう
本物を
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浮いたり沈んだり
事実に触れると
僕は変動する
見えない矢印の力に
ねじ伏せられて
僕は進行する
誰かが自分を持っている
僕を操作するのは誰だ