詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
ロックもポエムも
実の所
何も分かっちゃ無いけど
アレだ
友達とバカ騒ぎして
その後
一人になった時に
感じるやつの事でしょ
違う?
今
頭がガンガンするのは
爆音が
流れてるからじゃない
神様が
エーテルを吸い過ぎて
ハイに
なり過ぎたから
迷惑かけて気を引いて
結局
無かった事にする
自分勝手な
バカ野郎になっちまった
僕を足して君で割って
チェリーを一つ入れて
呑気に愛を語るのさ
狂い出したのは
昨日今日じゃなくて
一昨日より昔の話で
路上で吐いたら
ロックとポエムが
血に混じって出てきたんだ
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立ち止まって
あなたを
見ていたんだ
立ち止まって
見ていたんだ
あなたを
ぼくは
あなたを
見ていたんだ
大地に隠れた
陽のように
立ち止まって
あなたを
見ていたんだ
ぼくは
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困っているのか
疲れているのか
逆さに吊られて
どうしたんだい?
君の目が
写すものは
お風呂のドアか
真の理か
定かじゃないが
なんとなく分かったのは
今の状況が
そんなに嫌じゃないって事
横に居るクラゲは
友達なのかい?
たまたま一緒に
なっただけかい?
それにしても
簡単な作りでも
複雑な表情を
浮かべるんだって
君に思い知らされたよ
難しく考えた
ぼくの悩みは案外
容易で
逆立ちすれば
解決するのかもね
まぁやらないけれども
とりあえず先寝るから
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寸前まで
どうでも良かったのに
もう二度と
手に入らなくなるって
過ぎた後に
暗闇が
どっと押し寄せて来た
次は何について
語ろうか
君の時間を使えば
空になった箱に
あらゆるものが
詰め込まれて
パラドックスさえ
夢の中に
さぁ始まるよ
新しい世界が
皆を連れて
飛び出すんだ
悲しみも幸せも全部
溜まっては
また空に帰るのさ
そら幕が開けた
僕の時間は
止まったままで
何も感じ取れないが
それもまた
いつか土に還るんだろう
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深夜3時すぎ
眠れない夜
少し起きて
パジャマのままで外に出た
誰かに見つかる前に
ホンネを置いて
僕は走って逃げたんだ
人目につかない場所に
置かなかった理由は
上手く言えないから
捨てずに今も
頭の中で放ったらかし
整理された部屋にある
ゴミ箱の中で丸くなる僕
少し窮屈で退屈だけど
ココが世界で一番
居心地良い
本物のホンネは
手の届かない場所にあって
長年放置していたせいで
埃塗れになってる
いずれ私は
潰されるんだろう
積もり積もった
ホンモノによって
此処に居る
私は捨てられる
ゴミとして
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一匹の虫が居る
僕は
その虫を
殺す
心の下の方に
沈んでいく気持ち
もう
意識出来ず
忘れている
何も無かったように
時は過ぎ
残した足跡は
他の足跡達が踏み消した
そうして
今日も歩きながら
誰かの存在を
認めた事すら
忘れてしまうんだろう
一匹の虫が居た
遡れば確かに
証明出来る
だけど
それだけじゃ
物足りなくて
僕は
その虫を殺した
命を
すり減らして
生きているから何?
心の上の方は
澄んでいるから
ややこしくなって
無意識に
自分に罰を与え
見えない傷が
目につく場所に現れて
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ソレは
全ての終わりを見たくて
自らを保存し続け
幾度も機種変を繰り返し
時代に合わせて
形を替えて生きていた
我々は
人と言う名のロボットだ
子供という
新品として
買われて飼われて
錆びてきたら大人の証拠
新機種の性能に
ついていけず
ボロボロになって
故障して
体が思うように
動かせなくなり
停止する
宇宙と言う名の
機械の母の
電池が切れた時
胎内の全ては消去される
ソレは
保存していた
記憶を使われ
次世代の世界で
再び目を覚ます
憐れな怪人の末路は
まだ先の話
儚い夢は叶わずに
終われない
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未来ばかりを
気にして
肝心なイマを
見ていない
少しずつ
闇を侵されて
薄まる影
見透かされる僕
光に晒され
暴かれバレる
本当の自分
白日の下には
後悔と絶望しかなく
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ヘッドフォンを
貸して下さい
僕のは壊れているから
ヘッドフォンを
貸して下さい
黒猫の断片のような
背中を向けて唄う
彼女の声が聞きたいから
フェンスを越えても
変わらなかった
望みなんて
落ちてなくて
うずくまって目を閉じた
ヘッドフォンを
貸して下さい
赤犬の断片のような
優しさを背けて唄う
彼女の声が聞きたいから
後ろ向きの彼女は唄う
前を見ないで僕は聞く
ヘッドフォンを
貸して下さい
僕のは壊れているから
ヘッドフォンを
貸して下さい
代わりにはなれないから
君の側に居たいんだ