詩人:里雨夜 | [投票][編集] |
あの人の姿を見つけただけで
胸が弾む
幸せいっぱい
頬が少し綻ぶ
そんな自分は
馬鹿だな
愚かだな
って思うけど
あの人の姿には敵わない
小さな小さな片想い
今はこの距離が丁度いい
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闇の中にも光はあった
儚くて
か細くて
一瞬で
消されてしまいそうな光が
確かにあったんだ
でも
手を伸ばせなかった
手を伸ばせば
消えてしまいそうで
消してしまいそうで
怖かった
すがるには
前にある光は小さくて
抱えるには
内にある光は大きくて
奪われるくらいなら
消してしまうくらいなら
僕の意思で手放そう
痛手は全て受ける
傷は癒さず背負っていく
だから
幸せになっておくれ
僕は君の思い出になりたい
忘れられることはなく
君を乱すこともない
君の思い出になりたい
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お偉いさんのエッセイとか
何とか賞受賞の小説とか
読んでいると
自分の浅さ
自分の薄さ
を
思い知らされる
喉の奥が渇くような切なさ
胸の奥をすくような焦燥感
いくら感じても
何も思えない空虚な自分
当事者なのに他人事で
僕という身体(いれもの)が一人歩きしている
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恋に憧れて
恋を夢見て
人を求める
気づくと
無性に虚しくて
無性に淋しくて
より強く恋を羨望する
誰かに愛されたくて
誰かを愛したくて
空想と現実に
心が飢えていく
終わりない輪の中
必死に駆け回るイタチ
抜け出せない
止まらない
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空を見上げる
白い空の少し下
私の遥か上
灰色の雲が足早に過ぎていく
雨を地上へもたらしながら
夏へ向けて準備中の日射しを遮断して
いつもより早く
私の時間より早く
流れていく
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携帯電話を両手で握りしめ
今君は何を想っているの?
携帯電話が光るたび
急いで携帯電話を開いて
ゆっくりゆっくり
優しい眼差しで眺めて
柔らかな表情で
キーを打つ
そんな君が
どれほどかわいいか
どれほど綺麗だか
君は知らないだろう
どれほど僕を魅了するか
どれほど僕を惹きつけるか
君は知らないのだろう
君の眼に
少しでも僕を写してほしい
君の横顔を見つめて
僕は今日も願う
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指に絡めた黒い髪
サラサラと細く
愛しく
そっと口づけをした
君は白い肌を赤く染め
はにかみがちに下を向く
そんな君が
かわいくて
愛しくて
つないだこの手を
絶対に放さない
密かにそう誓った
あの綺麗な黒髪は
今は短く切り揃えられて
少し遠い地で頑張っている
迎えに行くよ
あの日の
君も知らない誓いを
今度は君に誓うために
言葉の代わりに
指輪と口づけを贈るから
君は
はにかみがちに
笑顔で答えて
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一番伝えたい想い
あなたは
ちゃんと伝えていますか
命の有限を知り
伝えることを戸惑う私に
大好きな彼は言いました
命が有限であるからこそ
人の想いは
くすぐったくて
嬉しくて
人を変える力があるんだ
あなたは
大切な人に
あなたの想いを
ちゃんと伝えていますか