詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
進化の最先端
人が人をやめた時
言葉は言葉としての
機能を失って
あらゆる物語は死んだ
それでも
人外は歩みを止めず
光の速さを軽々越えて
前神未到の果てを行く
まだ
人類が幼かった頃
地球に寝転がり
思い思いに
読み耽った物語
歩みを止めて
空想した内容が
いま現実となって
皮肉にも
息の根を止めたのだ
限りある世界を進み
好奇心旺盛な我らは
人間をやめて
ひとつの物語を終えても
完結には至らなかった
やがて
人外も人外としての
機能を失って
滅亡した時
読んで字の如く
独り歩きする言葉たち
次は
どこへ行こうかと
物語は再び
生きるあなたを想わせる
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頑張れ
って言われたら
頑張ってるのに
って思う
無理すんな
って言われたら
無理しなきゃ無理
って思う
生きていれば良いことが
あるって言われたら
最近ろくなことしか
ないって思う
それでも生きろ
って言われたら
もう死にたい
って思う
そういう時は
何も言わずに
隣に居てくれるから
好き
思っても言わないけどね
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横浜から
隣駅の神戸まで
走る列車は轢き殺す
針の山の頂上付近
飛び込み台から次々と
ジャンプする人々
四散した命を踏みつけて
ぼくは友達と
母親と見知らぬ中年と
旅をする
はやく
トイレに行きたい
破裂しそうな膀胱抱え
死体を越えて三千里
目的地も
目指す理由も最初から
記憶にないのだった
抑圧された願望が
爆発して
生まれた
ワンダーワールド
馬鹿を殺して
ママとセックス
父親に階段から
突き落とされるまで
膨張する我が息子
黒い穴に
望みまでもが奪われて
誰にも理解できないと
嘆くあなたを分析し
判断するのは簡単だ
けれども
結果を心から
認識するのは
もののあはれ
人の夢だと一笑に付す
どうりで
充たされないわけだ
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おとうさんはね
たいようになるんだよ
そういって
おとうさんは
あたしのまえから
きえました
おとうさんはね
たいようになるんだよ
このくにで
いまもくるしんでいる
ひとたちのために
おとうさんはね
たいようになるんだよ
このくにを
あかるくてらす
たいように
おとうさんはね
たいようになるんだよ
はなれていても
おそらから
いつだって
みまもっているから
おとうさんは
わらいました
あたしも
わらいました
おかあさんは
ないています
おとうさんはね
たいようになりました
くるしむひとたちの
えがおがみたくて
たいようになりました
おとうさんはね
たいようになりました
おくにのために
かえらぬひとに
ねえ
おとうさん
いまも
あたしたちを
みているのなら
おねがい
おかあさんの
なみだをとめて
ねえ
おとうさん
そらたかく
あかるく
てらさなくてもいいから
おねがい
おうちに
かえってきてよ
ねえ
おとうさん
kikaku2012太陽
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手遅れ
失ってから気付いた
人や物
それらは目に見えたり
目には見えないもの
どれも
とても
大切なものだったと
後悔するのも
もう飽きた
なあ
お前
ちょうどいいところに
失ったもの
大切なもの
取り戻すのに
必要なもの
すべてを
ものにするために
なあ
お前から生えている
手をくれ
kikaku2012手
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愛され上手な彼女の顔に
泥を塗りたくりたくなる
ような初期衝動
ポケットティッシュで
包み込む
広げれば広がる夢のあと
白濁色の世界地図
きみに触れる手はないが
ぼくを慰める手ならある
ただし
石鹸でいくら洗っても
アルコールを吹き掛けても
消えない罪悪感
ついて回る
非生産的な輪廻
とびたい
とびたい
欲求の要求から
寸前で手を離し
気持ち良く
とべない
とばさない
彼女は太陽
輝く笑顔に魅力され
空高く舞い上がりたい
近付くほどに
溶けてしまいそうな
熱を所望
普段は明るい
きみからの拒絶があれば
地上へまっ逆さま
耐えきれずに
死んでしまうだろう
だから
今日もティッシュの中
頭からすっぽり被って
漏らす欲望
大切な人
事故に遇わせるその前に
ばかとリビドーの使い道
これでも
考えてはいるんだよ
kikaku2012太陽事故手落下
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同じ精神性
同じ世界観
彼にあって
私にないもの
それは衝撃
精神が世界が
吹き飛ぶほどの
衝撃
私は落とさないでね?
見た目が少し違っても
中身が少し劣っても
精神は正常です
世界は安定しています
君の傍に
手の中に
あともう少しだけ
彼の代わりに
私をひとつ
kikaku2012落下 事故 手
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おち
kikaku2012落下る
っ
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
お
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ち
い
い
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い
い
い
い
い
い
い
い
い
い
い
い
た
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ あ
あ あ
あ あ
た あ
っ あ
か あ
すあ
と た りん
ら ぽ
ん
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ぽっぽえっ
ぽえっぽ
ぽえっぽえっぽむ
ぽえぽえむ
よみかきかきかき
よみよみかきかき
よみかきくけこ
かきくけよみかき
よみかきかき
けいしきようしき
えんげきひきげき
よみかきかき
おっのまとっぺ
おのまとぺっぺっ
まとぺーまとぺー
おおおのまとぺえええ
きゃくいいいいん
とういんいいん
るいいんいいん
しいんいんいん
おおおういいいいいん
くっくくっく
くくくっく
くくくくくっく
くくくっく
く
じゃくきょう
じゃくきょう
ごふごふごふふ
よんふふふ
ふかくごふごふ
ろくふふななはち
にふかくさんさん
じゃくきょうきょう
ちょうたんちょうたん
ちょうたーんたーん
ごしちごしちごしちしち
ごしちごごしちご
しちしちしち
ごっしちごっしち
しちしちしちご
ごしちしち
めーたーめーたー
りずむりずむ
いんとーねしょーん
ねしょねしょーん
りずむずむずむ
ぽすともだにずむ
めためたずむずむ
もだにずむ
いーんとねしょーん
おったあああヴぁ
りいいいいいいま
てるつあああああ
りいいいいいいま
ヴぁヴぁヴぁ
りいいいいいいま
そっとねっとそねっと
せすていいいいな
ヴぃヴぃヴぃ
ヴぃらねるいいな
ばんとぅーん
ばんばんばんとぅーん
ヴぃとぅーん
ヴぃヴぃヴぃとぅーん
ろんどー
たんかー
はいくー
くっくくっくー
ごしちごしちごしちしち
しちしちしちとぅーん
しちとぅーん
るばーいいいー
じちょうちょう
おおど
がざーる
あくろすてぃっくてぃっ
かんつおおおねっ
かんかんつおおねっ
かんつおおおおおど
おおど
がざーる
よんぎょうれんし
りめりめっく
しんしんけいんけいん
ごぎょうれんし
れんしけいしき
ていけいじゆうし
じゆうじゆう
じゆうじよじし
じよじしじゆう
げきしふうしし
ふうううううげきし
がたりがたがた
ものものがたりりし
りりしりりりり
じょじえれじいいい
じょじしじょじょうし
じょじょじょじょ
ぐうぐう
じょじょぐうぐう
ぐうぐうぐうわし
さんぶんし
ぶんぶんさんぶん
ししししし
ぽえむ
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8月が
寝たきりになれば
永遠に自由だ
夏が冷えても
蝉は鳴き続け
コオロギは
居場所を失くす
風情は死に
こどもたちは今日も
楽しそうに遊んでいる
宿題は風化し
アサガオが地球を覆う
毎日がバカンス
大人はいつもどおり
あくせくと悪戦苦闘
汗臭く働く
晴れたら
天体観測だ
麻痺する
素麺をすする
スイカを食べ過ぎて
お腹を壊した少年
それは
一瞬の出来事
さくらんぼは必要ないな
過ぎ去りし
∞月と
888888888日目
拍手はないが
ミンミンと
八月蝉い目覚まし
止めたいなら
蛹の背中から
電池を取り出せばいい
あとにも先にも進まない
不滅の現代
今日も明日も明後日も今日
来月は来ない月のこと
クーラーを
いくら使っても
払わなくていいから安心だ
8月が
寝たきりになれば
自由は不自由になる
心臓がフリーズしても
血潮は熱く
燃え盛る小僧ども
俺がお前らだったなら
さぞや
嬉しかっただろうが
この流れには逆らえない
帰ってこない寂寥感
だから
勤しみますよ
いつまでも
絵日記は
最後の日まで忘れよう