詩人:哀華 | [投票][編集] |
朝起きたら
そこは血の海で
自分の愚かさに
心底怖くなった
自らの意志とは
関係なく
毎夜さまよう
右手
左手
体はもはや
自分の物ではないと
知り、
足掻く頭の中の住人と
対決さえもせず
ただ逃げるだけ
ただ逃げるだけ
貴方は
私を分かると
そう言ったけど
なんて嘘つきなの
分かるはずない
分かろうとも
しないくせに
一人にしないで
置いていかないで
夜のうち本当に
消えそうだったのに
一人にしないで
知らないふりは
もう辞めて
今朝だって
泣いているのに
誰も気づいて
くれない訳で…
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本当は
聞いて欲しいことが
ありすぎて
上手に笑えないだけ
部屋の中には
みんなの生ぬるい
涙と
一緒に流れた
小さなあきらめ半分
孤独と苛立ちとが
くすぶってるだけ
助けたかったんだ
助けたかったんだ
非力な手でも
助けられると信じて
疑わなかったんだ
君を駅まで送る道
その途中で
「大丈夫だ」なんて
笑う顔は
馬鹿みたいに
切なくてつられて
泣き笑う私の口
許してね
君を助けられなかったんだ
その手で
大きなバツを
描いた瞬間
その顔は
いつも通り
笑っていたはずで
思わず走り出した
右足は痛みなんて
忘れていて
本当は
殴ってやりたかった
一緒に落ちても
構わない
そんな気がして
たまらなかった
その目が本当は
今にも、今にも、
泣き出してしまいそうな
そんな気がして
たまらなかった
夏のはじめ
君が学校から
居なくなった日
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湿った玄関
汚く泣いてる
靴を蹴飛ばす朝
どんな事だって
終わりはあって
それをきっと
諦めと呼ぶのは
まだ早すぎて
走るだけ走って
つまづいたら
派手に転べばいい
痛いなぁ。なんて
言って笑えばいい
届いたかもしれない
君にも少しは
響いたかもしれない
あの人にも少しは
もう笑わないで
分かってる。
ただアタシは
走りたいだけ
ただアタシは
走りたいだけ
もう転ばない
きっとね。
明日がそこに
あったから
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埃を払う様に
過去を払いのけ
今日また登る
太陽を目を細めて
睨みつけました
一つまた大人に
なった事
きっと笑って
忘れずに生きる事
それが一番大切と思う
氷点下の街
太陽の光で
きっと、今、
溶けはじめて
乱反射する
氷の粒は
きっと、私に、
優しいと思う
どうせも
こうせも
ありません
息をします
絶え間無く
流れるものは
流れるものは
涙ではなく
きっと
あの氷が
溶けはじめたって
そんな合図なのさ
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申し訳ないが
届かない。もう二度と
叫んでた。私の声
星空の
照らすあの
珊瑚の海を
誰が勝手に汚したんだ?
夢の
照らす
明日の景色を
誰が勝手に消したんだ?
涙堪えていた
遠く、愛しく
感じるのならば
それはまだ
そこで少し残っていて
この道は
あの海へ続く道
一人歩いてる車道
何をしたいわけでも
ないけど
あの海へ
私が入ったら
貴方迷わず足を掴んで
沈めてね
すぐ側に逝きたい
今
右足を、海へ。
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一番の
答えは
どれでしょう
知らなきゃ
良かったね
なんて
心底思った
事実
距離を
提示された
現実
まとめて
潰せばよかったの
明日は
誰に優しいの
産まれたことが
罪ならば
私を張り付けにしたって
構わないさ
存在するすべての物に
平等に優しい空など
この世にはないよ
ほら聞いて
今、あっちの国で
一人の赤ん坊が死んだ
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ねぇ神様
どうして人は
死んで
しまうのでしょうか
この手に小さな
幸せを描いて
未来を映し
一人笑えば
なんだか眠れぬ
灰色の夜に
私が今という
現実に
潰されぬはずと
そう思った
しっかり
踏ん張り
両足をつなげ
そう最後に
ウソをついて笑う
アンタは
夢の中で
左手は欠落の象徴
お前の涙は
原石のように
綺麗だと
アンタは
夢の中で
確かに
少し微笑んだはずで
もう側に居ないで
早めに消えてよ
愛しさなんて
忘れたのさ
もう側に居ないで
早めに消えてよ
アンタのこと
忘れたいのさ
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今夜の駅道には
寂しいが散らばってる
人生捨てますか
人間辞めますか
明日はここで
終わりですか
貴方は馬鹿笑いで
歩けますか
私は汚いですか
私は笑い者ですか
悲しければ
泣けばいいと
そんな歌
歌ってるのは
どこのドナタ?
少年は汗を流し
何か伝えるべき事を
はき違えていて
ただ
人間を殺して。
そんな本当の声が
刺さって
痛くて
たまらなかった
人間を殺して。
なんて
歌ってる人が居て
散らばった
寂しいは
いつしか
風に飛ばされて
片割れさえも
なくした
私をあざ笑った
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迷い
はぐれた
金色の樹海
出ることを拒めず
歩くさまは
汚く剥がれた
塗り絵に酷似して
そこは
忘却の通り道。
なれど痛みさえ
伴わず
殺した激しさも
悲しみも
全て
無へと翻し
迷い
あきらめ
金色の樹海
出口はすぐそこ
歩き詰めるのに
笑いながら
遠ざかる影
ただひたすらに
願う感情まで
ここでは
意味がなく
足を捕まれて
声の限りに
叫んでた
いつまでも
叫んでた
過去さえも
私の影が
今、金色の中
消え逝くのです
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今、この道を破いた
一人きりの
寂しそうな左手に
小さなあきらめと
小さな夢を掴んでは
なにも無いと
呟いていて
嘆いていて
人間など所詮
悲しい物でしょう?
今だって
汚い私が
私の奥で
交わってる
この部屋
酷く寒いのさ
この部屋
酷く湿ってる
必ずしも
繋がったという
現実が
必要なのですか?
空間の中で弾けた
正義も
悪も何もかも
終わったと思えば
楽になれますか?
私たちが
産み出した物を
私たちが
愛せないなんて
なんてそれは
悲しい運命
なんでしょうか
サディスティックな笑みで
一人ビデオなんて
見ていたのさ
狂った常識に
ライターで火をつけ
灰皿で燃やしていた
暑い暑い
蝉などいらぬ
うるさいうるさい
愛などいらぬよ
もう
いらぬよ