詩人:哀華 | [投票][編集] |
寄り添える場所
遠くを漂う
その目を
見捨てる事なく
闇にうかされた日
貴方は
感情のまま消え去って
私は
本能のまま
覗かれることを拒んだ
寄り添える場所
愛するという事を
知りました
遠き夏の日
貴方は片方の腕を
切りつけて
同じ痛みが欲しいと
困ったような
あの目で
私を見ていました
遠き夏の日
二人になったと
感じていました
愛するという事を
知りました
こんな日は
貴方を思い出し
泣いています
今でも
困ったような目を
溢れ出る悲しみを
思いだし
泣いています
いつのまにか
暮れる空
愛していました
心から
愛していました
体ごと
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流れに逆らって
震えながら
夜が明けて
その時が来る
飛び出すんだ
この世界を
自由なんて言葉
笑いながら
叫んでいた
アタシ達
信じるべきもの
一つもなかったのさ
流れに逆らって
震えながら
力を抜いて
その時が来る
飛び出すんだ
この世界を
あの楽園は
もう消えたけど
あの場所も
あの景色も
巡り巡って
狂った体も
今は冷やして
ここへ置いていこう
きっとここより
すばらしい
世界がある
私の知らない
すばらしい
世界がある
詩人:哀華 | [投票][編集] |
降り出した
雨がやんで
イラだった頭を
レンチで殴った
ベットに沈む左手
「あぁ疲れた」
また一つ。
見失った物も
分からずに
そこで涙をためて
時計の先を睨んでた
今日もまた
終わること
知っているよ
最初から
私には
何もないから
何もないから
「あぁ寂しい」
また二つ。
よかったね
その口で息ができて
肺が腐る前に
走り出さなきゃ
朝が来る前に
呼吸困難で
死ぬだろう
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走ればいい
そのちぎれそうな足で
叫べばいい
その小さな体で
手当たり次第
ケーブルで繋がれて
きっと誰もが
ドス黒い
本音を隠してるのさ
誰にも言えない
本当の事って
アンタは知ってる?
だって
見えない力の
その支配の下で
錆びたバイクに
しがみついて
世界の終わりを
待つだけなんて
カッコ悪くて
笑ってしまうもの
走ればいい
そのちぎれそうな足で
叫べばいい
その小さな体で
手当たり次第
ケーブルで繋がれて
がんじがらめの
その後
私には
灰色の空と
灰色の子猫と
残像の死骸が残るから
何も怖くないさ
世界の終わりなど
何も怖くはないさ
詩人:哀華 | [投票][編集] |
孤高の歌姫
見事な復活の日は間近
本当は
歌いたくて
たまらなかった
本当は
譜面の上
いつかの夢を
もう一度見たかった
Under the Bridge
あの橋の下で
もう一度
あの時の私を
見つける日まで
昨日を見つけ
この指先には
花が咲くのでしょう
Under the Bridge
あの橋の下で
もう二度と
触れることない
君の背中を
酷く冷たい
コンクリートの壁
螺旋階段のその奥を
愛していた
そんな言葉で
片づけられない
探していた
今だって
からみつく熱は
こんなにも
愛おしいから
Under the Bridge
あの橋の下
幸せの落とし物
あの橋の下
私の隠し場所
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その辺に
やたら転がる
規則と正義に
何も思わず甘えること
できたなら
今より少しだけ
強くなれたかもね?
だったらなんだよ。
なんて笑う君は
目の奥で
大人の裏を完全に
見抜いていて
あの家には
何もないから
帰らない。
そんな笑顔葉が
痛すぎて
痛すぎて
アタシ達
帰りたくない症候群
今日から自分らで
そう呼ぶよ
アタシ達
夢見がち症候群
今日から自分らで
そう呼ぶよ
詩人:哀華 | [投票][編集] |
今、この道を破いた
一人きりの
寂しそうな左手に
小さなあきらめと
小さな夢を掴んでは
なにも無いと
呟いていて
嘆いていて
人間など所詮
悲しい物でしょう?
今だって
汚い私が
私の奥で
交わってる
この部屋
酷く寒いのさ
この部屋
酷く湿ってる
必ずしも
繋がったという
現実が
必要なのですか?
空間の中で弾けた
正義も
悪も何もかも
終わったと思えば
楽になれますか?
私たちが
産み出した物を
私たちが
愛せないなんて
なんてそれは
悲しい運命
なんでしょうか
サディスティックな笑みで
一人ビデオなんて
見ていたのさ
狂った常識に
ライターで火をつけ
灰皿で燃やしていた
暑い暑い
蝉などいらぬ
うるさいうるさい
愛などいらぬよ
もう
いらぬよ
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迷い
はぐれた
金色の樹海
出ることを拒めず
歩くさまは
汚く剥がれた
塗り絵に酷似して
そこは
忘却の通り道。
なれど痛みさえ
伴わず
殺した激しさも
悲しみも
全て
無へと翻し
迷い
あきらめ
金色の樹海
出口はすぐそこ
歩き詰めるのに
笑いながら
遠ざかる影
ただひたすらに
願う感情まで
ここでは
意味がなく
足を捕まれて
声の限りに
叫んでた
いつまでも
叫んでた
過去さえも
私の影が
今、金色の中
消え逝くのです
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今夜の駅道には
寂しいが散らばってる
人生捨てますか
人間辞めますか
明日はここで
終わりですか
貴方は馬鹿笑いで
歩けますか
私は汚いですか
私は笑い者ですか
悲しければ
泣けばいいと
そんな歌
歌ってるのは
どこのドナタ?
少年は汗を流し
何か伝えるべき事を
はき違えていて
ただ
人間を殺して。
そんな本当の声が
刺さって
痛くて
たまらなかった
人間を殺して。
なんて
歌ってる人が居て
散らばった
寂しいは
いつしか
風に飛ばされて
片割れさえも
なくした
私をあざ笑った
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ねぇ神様
どうして人は
死んで
しまうのでしょうか
この手に小さな
幸せを描いて
未来を映し
一人笑えば
なんだか眠れぬ
灰色の夜に
私が今という
現実に
潰されぬはずと
そう思った
しっかり
踏ん張り
両足をつなげ
そう最後に
ウソをついて笑う
アンタは
夢の中で
左手は欠落の象徴
お前の涙は
原石のように
綺麗だと
アンタは
夢の中で
確かに
少し微笑んだはずで
もう側に居ないで
早めに消えてよ
愛しさなんて
忘れたのさ
もう側に居ないで
早めに消えてよ
アンタのこと
忘れたいのさ