詩人:哀華 | [投票][編集] |
ひっくり返って
眺める電球
のらりくらりと脳が
動いていた
先ほどのんだ
薬品が体を巡り
君の顔が
思い出せぬほどに
朦朧とした意識だ
黙っていても
眠るさ
このまま
すんなりと
あがいているのは
書きたい衝動に
かられていたから
出きることなら
ポネットみたいに
神様を信じてたい
そう思った
出きることなら
ヘドウィグみたいに
歌ってみたい
そう思ったんだ
ひっくり返って
眺めている天井
そこに大きく
描いてあるのは
折れた片方の翼
出きることなら
浸食しつつある体を
燃やしてやりたい
そう思った
出きることなら
流ちょうに鳴る
その喉を
かっ切ってやりたい
そう思ったんだ
詩人:哀華 | [投票][編集] |
訳あって
今しゃがみこみ
膝をかかえ
全てに無関心を
装います
変化の夜
明日笑っている
為なんかには
今日今この時
殺すべき
自分が居たりしてさ
分かってる
全部分かってる
一々反復
しないどくれよ
この体と頭は
めんどくさがり
さみしがり
いたがりながら
なきたがります
訳あって
今下を向き
耳を塞ぎ
涙を流しながら
叫びます
突然全て
嫌になった夜
投げ出した体は
何時の間にか
明日を見ることを
辞めていました
世の定めた
約束事に
がんじがらめの夜
嫌になったんだ
もう全部…
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はははと笑う
乾いた喉に
鋭利なものを
突き立てて
出血多量で
真っ白く
悲しく痛く
罰を与えるが如し
消え行くことを
熱望し
切り刻んでいたんだ
体中ね
汚らしい血を
出し切って
しまいたかったんだ
本当さ
翻弄されていた
悲しい時の流れ
なんかに
常に探していた
心の在処
幸せの在処
パパの行方
あの時もう1錠
多めに飲んで
居たならば
私は
楽になれて
いたかも
しれないね
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半径1メートル
まるで黒い帯が
幾重にも取り囲む様に
この体の周りには
ドーナツみたいな
空洞が空いていて
どっかの誰かさんは
その空洞の外側から
今この時を
忘れえぬと言う
それはきっと
嘘なんだと
矛盾だらけの
物言いに
呆れてしまったのさ
ここからだ
踏み出す
準備をしようか
見上げた空は
私には
果てないほどに
遠すぎて
疲れちまったんだ
この羽根じゃ
まるで
飛べやしないから
潤んだ声で
また生まれ変わったらと
守る宛のない
約束事を
まぶたの上に
くっつけて
永遠ではない
別れではない
そう聞こえない声で
呟いて
良かったね
楽になれるよなんて
感情を殺した声で
冷たく投げつけて
私は
アンタの前から
水蒸気みたく
すんなりと
消えたげる
よかった
これで
らくになる
らくになる
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路線の蓋は
日増しに増して
灰色がかっていて
先刻驚いたほどに
固まった草木が
騒がしく
そよいでいた
その斜め右上
凍り付いた空気に
飛び込む妄想で
逝っていたんだ
なんと言っても
なんとごねても
明日はやはり
来てしまって
この路線の脇
痛切に何かしら
覚えたとしても
戻ってしまう事
神経質に
咳払いの私が
寂しいが故に
求めた時の流れ
愛していたなら
何をしたって
いいと言うの
愛していたなら
錆び付いた
体を弄っても
いいと言うの
間違っていた
最初からね
飛び込む瞬間
二秒弱の間
最後に私が
聞いたのは
きっと君の
一番痛いところが
軋む音だったんだね
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結果的に
申すとしたならば
希薄な関係は
それまでの感情の
食い違った
網のほつれ
みたいなもんだな
どう
あがいたって
からまる一方
焼き払ってしまえば
楽になれると
笑って煙草を
押しつけて
灰になったら
寂しい。なんて
後悔するんだろう
明けた
晴れた
時間は回る
崩れた
死んだ
世界は回る
めでたいなんて
一体全体
どこらへんがだよ
陰で消えた
命の重さも
しらねぇくせにさ
餅なんて食って
しこたま眠るんだ
私たち確かに
罪人ですな
償うべき時
今、ここで自分自身
膝をついて…
産まれ落ちたことに
空へと許しを
請うているのです
息をしていて
ごめんなさいと
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愛の形は
人の数だけ
あると聞きます
小さきもの
歪んだもの
悲しいもの
きっと
どんな形であろうと
想い焦がれる事で
理解の果てに
愛し合えるのだと
思います
理想論と言われれば
きっとそれまで
なのでしょうが
愛し合う者達に
資格は要らないと
聞きます
素晴らしい
事なのでしょうね
経験は語るに
必須ですが
見つけられずに
悲しい思いをしている
女がここにまた一人
愛とは本来
形無き物ですが
不確かであるから
形が欲しくて
不鮮明であるから
名前が欲しくなるのだと
そう
思うのです
そう
思うのです
だったらば
降ることを
望むばかりでなく
掴み取らねば
という意気込みで
半笑いの日常を
送りたいと感じます
乱筆ぼやけた
視界の中より
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第一印象が
肝心ですから?
逆立った髪の毛
はだけたダメージ
シャツに
ネクタイなど
飾り程度に
締めあげて
赤い口紅など
刺してみるのです
そうすれば
まるで私は
勘違いな
punk rocker
完璧の微笑で
物憂げな視線
首を振って
狂ってるフリさ
音を立てて
崩れたのは
アイデンティティ
なんて
もんじゃないから
どこに居たって
かわりゃしないって
ここで
愛を叫んでるだけ
最近流行った
世界の真ん中なんて
私には
デカすぎて
お話にならんよ
こんな小さな
箱だって
一瞬所有者になれる
悔しかったら
踊ってダイブしてみろよ
完全なる支配と
完全なる権限なんて
私には
詰まらなさすぎて
お話にならんよ
日々変わりゆくもの
規則なんかに
足蹴りを一発
お見舞いするわ
スタンドマイクは
放り投げて
地団太を踏んで
理不尽な世界を
鼻で笑って
バカにしてやるから
一体アンタは
こんな腐った世界の
何見てそんなに
喜んでんだよ
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今にも崩れ落ちる
道の真ん中で
誰彼かまわず
汚い言葉で
罵っていた
崩れた地面
その真下
暗い地の底に
叩きつけられて
惨めに
死ぬくらいならば
通りすがりの奴に
殴られて
判別不能な顔で
事切れて
しまいたかったんだ
鉄の味
染み着いた
口の中
カミソリの味
人知れず泣いた夜
急に喉が締まって
最高潮に
キマッてた
夜のこと
青白い光の中で
赤ん坊が天井を
這い回ってた
狂ってる
回ってる
激しい動悸と
狂ってる
叫んでる
言葉にならない音で
呼んでいたんだよ
君をずっと
きっと届くはずさ
ここから飛び降りて
それでも生きてたら
車道に飛び出して
それでも
生きてたら
半身不随で
練炭自殺でも
しようか…なんて
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渦巻く濁流の中で
最後君は
何を見たのか
苦しんだ後の
その後は
誰が口を開けて
笑っていたのか
誰が何の基準で
死という物を
動かしているのか
そこには
何が口を開けて
待っているのか
一週間前に見た
映画で悪そうに笑う
少年の言葉が
こびり付いて
離れない
生きることは
幻想で
いかなる時も
一瞬の思想で
変わってしまうもの
全て消してしまえば
楽に生きていけるんだ
あの時君は
恐ろしい情景の中で
本当に生きたいと
思ったんだろうか
生きていても
死んでいても
特に変わりは
ないんだよって
そんな悲しいこと
あの少年みたいな顔で
言わないで
欲しかった
あの時私達は
確かに生きて
いたんだよ
真っ暗な
生ぬるい
世界の本当に
隅っこの方で
真っ暗で
悲しい
世界の本当に
隅っこの方でさ