詩人:umi | [投票][編集] |
その瞳には
友達や先生が映っていた
んだね
その握り拳には
不安と恐れが
包まれていたよね
先生が名前を呼んで
みんなの名前を呼んで
みんないるなと思った時
君達は流されて
しまったんだね
その
大、中、小の
手の平にあった
小さくてもキラキラした
未来もすべて
あの日
あの時
あの場所で
失ったんだ
ごめんね
今だに何にもしてあげられなくて
君達は大人の言う言葉を
信じて
従ったのにね。
ごめんね
今でも心が痛むよ
2011年 3月 11日を
語りついで行くよ。
無防備な子供達さえ
連れ去った神様がいた事
も一緒に
語りついで行くよ。
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けい君は
まだ10代の少年だった
彼の綴る言葉は
優しさにあふれ
透明感があり
純粋だった
けい君は
多分不器用で
でも
一生懸命で
素直だった
少しづつ
大人になるにつれ
苦しみや
切なさや
疲れが言葉に現れ
しばらくすると
無為 虚無感 が
漂うようになったよね
見かけなくなって
ずいぶん時間が経ったよ
まだ
一人ぼっちの部屋で
膝を抱えて俯いているの?
それならいい
生きているならいいんだ
ただね、強烈に
思い出すんだ。
君がまだ10代の頃
この部屋で書いた
笑っている言葉達を。
ほんとに
優しい少年だった
その優しさが
痛々しく見える時があって…
その優しさ故に
つぶれてしまわないかと
心配してたんだ
けい君が
また言葉を綴ってくれるのを待っているんだ
これから先
何年でも待つつもりだよ
けい君の言葉に癒され
泣いて浄化され
けい君を見てきた私は
もう一度
君の生きた詩が読みたい。
君の生きた言葉が見たいんだ。
いつか
お帰りなさい
って言わせてね。
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朝
8時前に部屋を出る
下を見ながら歩くから
すれ違う人が
男か女かわからない
制服に着替え
笑顔を作り
つつがなく仕事を終え
お疲れ様
と誰にむける訳でもなく
声をかける
暗い道を
何も考えず
ただひたすら足を動かし
誰もいない部屋に帰る
し−んと静まった家には
ただいま
と言っても返事をしてくれる誰かもいなくて
それが当たり前で…
何となく夕食を作り
テレビを見ながら食べて
後片付けもそこそこに
お風呂に入って…
今日の一日が過ぎて行く
幸せでも
不幸でもない
ただ24時間を淡々と
淡々と生きている
今日本気で笑ったかな?
今日夢中で語ったかな?
こんなもん
私の一日
こんなもん
だけど嫌じゃないから
また明日を同じ様に
生きていけるかも
淡々と淡々と…
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手の平から
こぼれ落ちる想いを
左右交互の手で
すくってきた
長い時が過ぎ
それでも
わずかな望みに賭けて
少しでもこぼさない様
手の平だけを
見つめて来た
今日かな
明日かな
そんな思いが
来週かな
来月かな
と長くなり
いまでは
終りを意識している
だけど
手の平の愛は
初めの頃と変わりなく
輝いていて
何にも変わっていない事が
悲しさを倍にするんだ
強くなれないよ…
貴方みたいに
自分中心に
なれないよ…
手のひらの想いは
今夜12時
指を開いてすべて
流してしまおう
笑って過ごしたかった
しっかりと掴んでいてほしかった。
もうすぐその時がくる…
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私は父が大好きで
母には感謝こそすれど
執着はなかった。
そんな母が入院したと、父から聞いた。
「そうなんだ」
それしか思わなかった。
2時間して私は鼻歌を歌っていた
掃除しながら歌ってた歌は、小さい頃
音痴な母がゆいつ歌ってくれていた童謡だった
その時不安になった
急に怖くなった。
心臓が
バクバク鳴って
初めて声を上げて泣いた
おかあさん
おかあさん
胎児のように
丸まって泣いた。
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忘れてやる。
流した涙も今は昔
待たせている間
何にも考えないと思う?
待ってる間
何にも変わらないとでも思う?
切り刻んで来た感情は
今形を変えて
強さを増した。
一歩踏み出す為に
又夏が来る。
2年目の夏
あの頃の私は…
もう、何処にもいない!
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歩いてたら
雪が降ってた
気ずいたら
こんなに遠くまで
来ていたんだ
結局
頑張ってはみたけれど
何を手にしたのか
解らない
だけど
足跡は残して来たさ
自分が自分であるため
唾をはかれようと
踏みにじられようと
自分を見失わないようにやってきたんだ
そして…
もうすぐ春
僕は何にも変わる事なくポケットから手を出し
信じた道を
大地を踏み締め
歩いて行くんだ
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どうしたら
みんなの中に
入れますか?
どうしたら
みんなと一緒に
笑えますか?
どうしたら
1人ぼっちで
お弁当食べなくてすむの?
人の中に入る勇気がない1人でいる勇気もない。
私の存在って?
いっその事
透明人間になりたい。