詩人:どるとる | [投票][編集] |
意味のないことを繰り返して
行ったり来たりする思いの中
帰り道にたどり着いたら 行こう
屋根を飛び越えて イメージの向こうへ
少しのまどろみ 開けたままの窓
風の形は どこか優しげに
昨日見た夢の続きを 今夜も見よう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕らは見つめている明日のその先を
夕暮れの魔法で 誰も彼もが同じ切なさを
共有する街で 呼吸をするだけの魚
ふと手を伸ばせば 届きそうなのに
こんなに遠い距離に心はある
目を閉じて 数秒 息を結ぶ
手をつないだときのぬくもりも
手を離したときの寂しさも
同じように 抱きしめられたなら
きっと 離れ離れになっても
心は重ね合わせられる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
吹き抜けのように 伽藍とした 廊下に
靴音が 鳴る セーラー服のスカーフが風になびく
忘れられたような 机の落書きと
転がった 折れたチョーク
机の 上の真っ白なノートと
窓がつくる 陰影
降りてくる陽射し
孤独さを隠して 走る校庭に
夕暮れの魔法で 誰も彼もが寂しくなる
オレンジ色の光の中で同じ色に染まる
下手くそな 日常描写の中に
ただ息をする 青春映画の主人公とヒロインは
名前もない少年と少女だった
シャッターが降りるその瞬間の刹那を
閉じ込めたような写実的世界。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
砂ぼこり舞う 道のはるか先まで
終わらない空の青と花々の緑色
地図などない旅だ コンパスなど もってのほか
ルールなどない この世界では
自分だけが唯一の道しるべ
旅は続いていく 通り過ぎた車窓の向こうに
見えない誰かの涙がこぼれて 笑顔がはちきれて
曖昧な 足取りでもあやふやな 進路でも
雲の足跡を辿り 宛もなく行くしかない
言葉を必要としない旅だ 手取り足取り生きてく
遠い山に 日が昇り 気づけばもう 日は落ちようとしてる
僕らは さまよう旅人 理由もなくただ生きる
麻酔のかわりに暇さえあれば歌ばかり歌ってる
古い壁画にあるように
歴史はいくつも積み重なって
螺旋の渦の 途中を生きてる
僕らは迷子のようだ
ああ 行き場すらないじゃないか
旅は続いていく 通り過ぎた車窓の向こうに
見えない誰かの涙がこぼれて 笑顔がはちきれて。
詩人:♪羽音♪ | [投票][編集] |
また今更、嫉妬再燃
私はいったい
何をやってるんだろう
無性にイライラする
そんな自分が嫌になる
深い自己嫌悪
私はいつから
こんな人間になってしまった?
私はいつから
こんな醜くなってしまったのか?
この灼けるような
痛い嫉妬心は何?
私はまだ
愛してるとでも言うの?
それとも今までの
ただの恨み憎しみか…
人を恨みたくなんてない
憎みたくなんかない
そう思えば思うほど
自分で自分の首を絞める
心がどんどん荒んでく
こんな感情を
繰り返していくうちに
自分で自分が分からなくなった
気疲れを起こす…
何もしたくない
何も見たくない
ただただボーッと
毎日を過ごす
生きてるんだか
死んでるんだかも
もう分からない
ただただ
何のために
生きてるんだろう
その意味さえ
見失ってしまった…
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ぴかぴかに輝くきれいな歌を歌おうとして
口を開いたら きれいごとしか言えなかった
愛を歌っても 夢を歌っても
きれいな歌にはならなかった
きれいな歌を歌うためには
汚れてみることだ
きれいな歌を歌うためには
傷ついてみることだ
正しくあろうとする心が 間違いを引き起こす
まっすぐ歩いてるつもりで
気づけば 道をそれている
渦を巻くテーブルの上のおやつのバームクーヘン
あんなふうになりたいな 誰かのお腹を幸せで満たして
悲しみを知って 喜びを知って
はじめて人の痛みを知った
人の痛みを知るためには自分ばかり見ないことだ
人の痛みを知るためには目に頼りすぎないことだ
目を閉じたその先にある 見えない光に気づけるかい?
優しい気持ちになる その一口が 幸せの入り口
あなたはまるであなたはまるで
バームクーヘンのようだ
正しくあろうとする心が 間違いを引き起こす
まっすぐ歩いてるつもりで
気づけば 道をそれている。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
銭湯帰りのほてった体で
僕は ゆらゆら 湯気の中を
行ったり来たりするイメージだ
アパートは海の中 海月の星が輝く
ああ 夜の怪物が 徘徊する街角に
赤い炎が 灯って 白いため息が悩ましく 煙るだけ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
星ひとつない夜には寂しさが
はみ出してしまうよ 笑わないでね
ありふれた優しさで 簡単に満たされて
うぬぼれたように僕は笑った
見上げた 空を流れるひとすじの光
弧を描いて 落ちたのを見た
少しだけ 明日が楽しみなのは
単純に明日が晴れだから
ポケットに忍び込ませた右手
ふるえてるから 寒いのでしょうか
緩い傾斜でまどろんで 冷たい夜風に酔いしれて 数秒息をのむ
目を閉じた 暗闇にも描く光
下手くそな タッチで描いていく
プラネタリウムの真似した空に
かすかな幸せが 頬を伝う真夜中
二人の間に余計な言葉は必要ない
空いた隙間を埋めるのは
手を握るような 温もりだけが
星になって あの夜空を飾るから
見上げた 空を流れるひとすじの光
弧を描いて 落ちたのを見た
少しだけ 明日が楽しみなのは
単純に明日が晴れだから。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
走り出した夜の最終列車が乗せていくのは
数えきれない人の笑顔や涙だ
誰かを愛したり 誰かに愛されたりして
家族を増やしたりしながら
旅は続いていく どこまでも
夜も朝でも 変わらない色した気持ちで
今日も大切な誰かを思い 思われる
止まらないスピードで
駆け抜ける
日々 少しずつ変わっていく世界を
眺めながら 見惚れながら
ほんの少し 遠い未来を夢見たりしてる
はぐれないようについてきて
夜明けが 街を照らし出せば
にぎやかになる 昨日の雨も嘘のように
誰かを思う気持ちと 誰かに思われる気持ちの両方を
大切に抱きしめたら行こう 迷いを振りきって
ダメで元々 でもあきらめるのは
いつでも できることだ だから やるだけやってみる
色を変えながら あざやかになってく
日々新しい 世界を目の当たりにしてる僕らがいる
そこにはいつも 未来があって
おいでよって僕らに手招きしてる
扉が開いて その先にある光 ふれてみよう
止まらないスピードで
駆け抜ける
日々 少しずつ変わっていく世界を
眺めながら 見惚れながら
ほんの少し 遠い未来を夢見たりしてる
はぐれないようについてきて。