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黒夢の部屋  〜 新着順表示 〜


[25] 遺言
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僕はこれから、貴女の前から居なくなります。

貴女を置いて逝くのは
とても悔しくて
とても哀しくて。

僕がいつもかっこつけたことを言って
貴女に笑われていたのは、ただの気紛れじゃないんです。
この言葉が、少しでも貴女の中に残ってくれるように。

貴女が僕を忘れない為に。
少しでも長く、貴女の中に僕が居るように。

きっと貴女は僕のことを忘れてしまうだろうから
それでも僕はそれを咎めはしません。
少しでも長く、貴女が僕を想ってくれたら。
そう思うんです。

僕は我侭で、愚かで、子供だから
いつまでも貴女を束縛していたい。
いつまでも、貴女に隣に居て欲しい。

いっそのこと、貴女を連れて逝けたら。
そんな馬鹿なことを考えるくらい
僕は、愚か者です。

貴女に忘れられない為に、貴女を束縛できるように
貴女が僕のことを想ってくれるように
貴女が生きてくれるように
僕は貴女に沢山の言葉を遺します。

貴女が忘れられないような、強い言葉を。
少しでも記憶に残るような、強い言葉を。

霞みゆく視界の中に、貴女を思います。
貴女が何より大切で、誰よりも好きでした。

だから僕は貴女に

沢山の言の葉達を遺して

貴方を想いながら

最期の涙を流します。

2005/01/21 (Fri)

[24] 後悔
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あの日、私に貴方の冗談を軽く笑い飛ばすほどの
『強さ』があったら。

そうすればきっと、今も私の隣には貴方が居た筈。

私に貴方の言葉で取り乱さないほどの
『大きな器』があったら。

今も普通に笑って寄り添っていられただろうに。
もう、涙も枯れてしまったよ。

それでも、君の姿を見れば涙が流れる。
流れる涙を、私を濡らす雨と偽って。

私を濡らす雫はきっと、『後悔』と言う名の雨。
謝罪もできずに離れた距離はもう、縮まらない。

幸せになる為に時間を掛けて積み上げたものは
ほんの一瞬で崩れ去り、私に虚無だけを残した。


今更遅いけれど、私は貴方が好きだった。

誰よりも、何よりも、どんなものよりも。

さよならは、まだ言えない。

私にとって貴方が特別じゃなくなるまで。

それまでは、貴方を好きでいたい。

でもそれじゃいけないと思ってるから

こうして雨に打たれてるんだよ。

この雨が、私から貴方を想う気持ちを流してくれるまで。

私から貴方を、奪ってくれるまで。

いつまでも、いつまでも。

2005/01/20 (Thu)

[23] 昔と比べて。
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小さな頃の写真を引っ張り出して眺めてみる。
無邪気に笑っている写真や、思い切り泣いている写真や。
自分はこんなにも小さかったと、見た目も、中身も。

今の僕には到底真似できないような表情ばかりで。
純粋。
という言葉がよく似合う。

そりゃそうで、今の僕は醜い感情ばかり渦巻いていて。

懐かしい、と思った。

でもそんなことを思うほど、僕は長い間生きていない。

きっと、簡単に振り返ることのできる短い僕の生きた道。

苦労したことなんてあんまりないかもしれないし
僕の言う苦労は親の世代にしてみれば
只の我侭に過ぎない。

それを認めて欲しいと言うのは、無理がある。

それでも、僕には僕の理屈があって
只の屁理屈にしか聞こえないかもしれないけれど
僕なりの価値観と言うものだってある。

こんな我侭なことを考えてるのは
昔と変わらない。
只、少しだけ口が達者になっただけ。

結局、成長したのは見た目だけなのかもしれない。
我侭な所も、僕の短所も全部
昔と変わらない。
否、以前のような純粋さは今の僕にないけれど。

これから、もう何年か経った時
僕はまた同じことを考えているのだろう。
こうして写真を見ながら、変わらないと笑って。

その時はまた、少しだけ口が達者になっていて
やたらと長い御託を並べているんだろう。

2005/01/18 (Tue)

[22] 自分流で
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常識も理屈も全て無視して。

規則も道徳も全て頭の中から消去して。

ただ何かを得たいだけ。

ただ生きてみたいだけ。

2005/01/15 (Sat)

[21] 別れ
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互いにさよならを言って背を向けた。
君は何処かへ走っていく。
僕ではない誰かの所へ。

君の靴音が僕の耳に届かなくなっても
僕はただその場所に立っていた。

君が幸せであれば。

そう言って、君の背中を押したフリをした。
そんなにいい奴じゃないのに
無理して、限界まで我慢して。
君の好むいい奴を、演じていたんだ。
最後の最後まで、本当の僕を見せないで。

ピエロみたいだろ。
笑顔の仮面を貼り付けた、哀しいピエロ。

でも、そんな自嘲気味なことを考えたって
本当は君の笑顔を望んでいて
やっぱり君に幸せになってほしいよ。

これから僕等は、沢山の季節をめぐる。
僕も君も、それぞれの道を歩みながら
夢へと向かっていくんだ。
夢へと走る君の隣に、僕も居たかった。

あの日言えなかったこの言葉を。
届くはずないと知っているから、だからこそ
この場所から君に
愛していた、と言おう。
過去形にしたって今も続くこの想いを。
二度と伝わらない、愛の言葉を。

ゆっくりと歩き出した先に
君の姿はもうないけれど。
もう少しすれば、いい思い出にできるはずだから。

君が僕の側から居なくなってからしばらくたって。
僕は初めて他の誰かの幸せを、心から祈っていた。

2005/01/15 (Sat)

[20] 
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生きる中で何度躓くことがあっても
辛くて何度立ち止まることがあっても。

それでもまだ、僕はこの歩みを止めはしない。
ひたすら歩き続ける。
例え血を流すことになろうとも。

此処に居る価値が僕になくても
この命に意味がなくても。

それでもいつかきっと、歩き続けてそれを見つける。
僕の存在の意味。
例えその先が地獄か天国であろうとも。

この身体が動き続ける限り。
この心が生きている限り。

血塗れた道でも構わない。
絶望が待っていても構わない。
意味なんかなくたって。理由なんかなくたって。

この身体が動き続ける限り。
この心が、僕である限り。

2005/01/13 (Thu)

[19] 君と居たから、君が居たから
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迷う苦しさも、些細な悲しみも、小さな疑いも

会えない辛さも全て、君が居たから。

鬱陶しいぐらいの醜い感情も
嘲笑したくなるぐらいの女々しい感情も
全部、君と居たから。

全部きっと、君と居たから。
全部きっと、君が居たから。

2005/01/11 (Tue)

[18] 雨の夕方
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大きな音がして、ぼんやりと顔を上げた。

ドラマで見るように、水色の傘が宙を舞った。
それにあわせて、ゆっくりと、本当にゆっくりと
実際は一瞬なんだろうけれど
人の身体も宙を舞った。

心臓の音が、自分にもよく聞こえて。
『コワイ』
考えるよりも先に、僕は事故現場を通り去った。

何度も何度も
宙を舞う傘と、人の身体が、頭の中で再生されて。

救急車を呼ぶべきだった?
人を呼ぶべきだった?
それよりあの人は無事だった?

『ボクハナニヲスベキダッタ?』

僕は僕が大嫌い。
判断力のない自分が大嫌い。
他人任せになる自分が大嫌い。

『ナニモデキナイボクガ、ダイキライ』

また頭の中で、あの日の出来事が再生される。
こうなることが分かっていたら
別の道を歩いていたのに。

そんなことを考える自分が
世界で一番、大嫌い。


2005/01/08 (Sat)

[17] 生きるだけで。
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今、僕が此処にいる意味なんかないとしても。

理由が見つけられなくて迷ったとしても。

昨日を後悔して涙を流したとしても。

生きる意味が解らなくなったとしても。

例えそれでもいい。

ただ、僕がこの道を歩いたという

確実な足跡を此処に残せたなら。

2005/01/08 (Sat)

[16] 
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空を見上げて青いと思った。

君を見て眩しいと思った。

空に手を伸ばして遠いと思った。

君の背中が遠いと思った。

君と空は紙一重だなんてやけに女々しいことを考えた。

でも今はそんな事さえもう、どうでもよくて

ただただ、空が青いことを

ぼんやりと再認識した僕がいた。




2005/01/06 (Thu)
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