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雨蛙の部屋  〜 新着順表示 〜


[15] 宿り木
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大空を自由に飛ぶ君が
いつか疲れ
羽を休ませる場所を望むなら
僕はこの両腕を広げよう
君がゆっくり休める様に
大きく高く広げよう

暮れ行く空を悠然と泳ぐ君が
いつか疲れ
眠りに就く場所を求めるなら
僕はこの両掌で包み込もう
君がぐっすり眠れる様に
柔くしなやかに包み込もう

羽を痛め飛べない君が
いつか疲れ
倒れてしまいそうなら
僕の体で支えよう
君が安心して傷を癒せる様に
強く優しく支えよう


願えるならば
僕は君にとって
そんな宿り木でありたい

2006/09/06 (Wed)

[14] 記憶の影
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記憶の中の君は
いつも優しくて
戻りたいと願わずにはいられないよ
たくさんの季節が過ぎても
君の影は消えず
その色を濃くするばかりだよ

記憶の中の君は
いつも冷たくて
涙せずにはいられないよ

たくさんの時が流れても
忘れられず
君への想いは強くなるばかりだよ

どんなに想っても届かなくて
どんなに願っても叶わなくて
傷が増えるばかりだよ

人を傷つけ
自分を傷つけ
過ぎ行く日々に癒しを求めて
どこまで行けばいい?
君という標を失った僕は
どこに向かえばいい?

2006/09/06 (Wed)

[13] 鉄塔
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茜に染まる空を背に
大きく両手を広げて
右手にはオレンジ色の
左手には紫色の雲を持ち
沢山の人を見つめ続けてきたんだろう?
聴かせておくれよ君の見てきた人達を
聴かせておくれよ君の見てきた町並みを
君の様に大空いっぱい手を広げるよ
少しは大きくなれたかな?
大きな君から見たら僕はちっぽけかい?
君は鉄塔いつも、そこに立っている。。。

2006/09/06 (Wed)

[12] 安寧
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不変と安寧の時の中
ただただ過ぎ行く
日常を憂い
明日に不確かな希望と
用意されていた
絶望を抱きながら
先の見えぬこの路を
一人歩む僕の背に
そっと手を
差し伸べてくれていた君
僕は気付く事さえできず
また一歩
暗闇へと脚を踏み出してしまう…………

2006/09/23 (Sat)

[11] 語らう日常
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暮れて行く日が
優しく語り始める
悲しみと憂いに満ちた日常の中で
笑い合えた友を
忘れないでと伝えるために

2006/09/06 (Wed)

[10] いつかの別れ
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泣き笑いの君の笑顔に
僕はそっと誓いを立てた
いつかくる別れの時まで
君の側にいると……

2006/09/05 (Tue)

[9] 別れの日に誓う
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決別の日
最後の視線を受けとめる
友は淋しさを
母は励ましを
父は心配を
「行ってきます。」胸を張って町を出た
月日は流れ
過ぎ行く日々に立ち止まり
流れる街に背を丸め
倒れるように眠りに就く
瞳を閉じると
決別の日の皆の視線が目蓋に映る
友は変わらず
母は優しく
「いつでも帰っておいで」と語りかける
けど父だけは、しっかりと僕を見据え
「逃げるな胸を張って生きろ」と語りかける
あぁ……今なら分かるよ
決別の日のあなたの瞳が心配だけではなく、期待を込めて見送ってくれたんだと
枕を濡らし僕は誓うよ
あなたの誇りに成れる様
胸を張って前を向いて歩いていくと
だから、もう少しの間その心配と期待を込めた瞳で見守っていてよ。

2006/09/05 (Tue)

[8] 月に煙る花の残り香
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今年最後の花火大会
最後の花火が盛大に打ち上げられた
だんだんと小さくなっていく喧騒の中で見上げたそこには
月明かりを浴びて白々と煙が漂っている
目蓋を閉ると
ふいに今は居ない君を思いだした
そこには無い君の手を握り締める
忘れたはずの涙が一粒零れ落ちた
今…………わかったよ
本当に君の事が好きだったんだって……
もう、戻れないあの日を思い
目蓋を開く
そこにはだだ月が輝いていた
あの白々と漂っていた煙は残り香だけを残し姿をけしていた
遠くから聞こえた友の声に慌てて涙を拭い
今年最後の花火大会が終わりをつげた……………

2006/09/04 (Mon)

[7] 砂時計
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こぼれ落ちる砂のように
過ぎ去っていく日常のなかで
何かを掴もうとしてひらいたその手から
何を無くしたんだろう?
何を掴めたのだろう?
今はまだわからなくとも
いつの日かきっと………

2006/09/11 (Mon)

[6] 眠り
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どんなに前に進みたいと願っても
心が体を鎖で捕まえてる
何もできない事を
嘆きながら
今日もまた
暗く小さな部屋の中で
小さくなって眠りにつく
自分の弱さを隠しながら

2006/09/23 (Sat)
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