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ユズルの部屋  〜 新着順表示 〜


[18] 願い
詩人:ユズル [投票][編集]


手を伸ばしたら 届くんだと思う
それでも 手を伸ばさない
そっちのほうが 重症だって
わかっちゃいるんだけれど

胸をうずまく不安が
ただ雲みたいに 暗い夜に
行くあてもなく 消えた頃
涙が一筋 流れたんだ

誰かの声と 飛び交うボールの中
徐々に泥にまみれていった
胸の奥の悲鳴は かわいいもの
助けてあげたいって 言うなら

深い瞳に見つめられたら
涙は いつしか すくわれていった
不器用に伸ばした手が 君を救えたらいい
そんなことを思いながら

2008/04/06 (Sun)

[17] not over
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幼い頃に 味わった
台風の前の天気みたいな
冷たい麦茶の中にいる気持ち
もう 忘れてしまったのかな

失うものなのか 詰め込むものなのか
わからないままに ただ
薄曇りの 心地よさに
ブランコを 高くこいだ

ギシギシ 軋む音が
空を 切り裂いたら
あの雲の 向こうから
君に 笑ってほしい

2008/04/03 (Thu)

[16] 春色メランコリー
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初めての花が 目の前に現れて
頑張って 微笑むよ
変わる流れに くらいつくのは
いつも必死で くたびれてしまう

いつだって置き去りにする
僕の手は 届かないんだ
新しい空に 出会うなんて
どうしても上手くできないよ

きらいなのさ
君なんて
暖かいだなんて ウソだ

きらいなのさ
君だけは
美しいだなんて ウソだ

優しい風 色づいた花 輝くたくさんの瞳
軽い足どり 命の匂い きらめく出会い
そして 始まりの音
春のうた 切り刻む 僕を

きらいなのさ
君なんて
寒くていい 会いたくない

きらいなのさ
けれど 君はいつだって そう
僕の心なんて おかまいなしに
何度も 会いに来る 季節

何度も 会いに来る 季節

2008/04/01 (Tue)

[15] クルトプルス
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疲れた身体を あったかい椅子に預けて
目を閉じても伝わる 光を抱いて
胸がきゅっとなるような 雨の日の
君の後ろ姿だけ 想った

忘れられたらいいのにね
悲しいことだけ 洗い流せられたら
小さな言葉に ひとり笑った
目を開ければ ほら 綺麗な空だよ

心のままに 思い描いてみる
青い空を 君と手を繋いで歩く
こんな気持ちだけで 充分なら
会いに行けるだろう 待っているかな

胸がきゅっとなるような 雨の日の
君の後ろ姿が つなぐ
胸が暖かく震えるような こんな日に
二人笑い合う時間まで つないでるんだね

胸いっぱいで 自転車を漕ぐよ
軽々と 坂道も のぼっていける


2008/03/31 (Mon)

[14] 目覚める
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夢を見ること
今を完全に充実させること
それは 反対のことなのかな

だったら ここにいたい
小さな世界でいいの
時間がとまってくれたらいい

むりやり連れにきてもらうほど
こどもじゃないから わかってる
少しだけ 踏み出せばいい


空を飛ぶこと
広い世界で歩くこと
それは よく似てるけど

夢は叶えたいんじゃない
ただ夢を見ていたい
叶わない夢を ずっと見ていたい

でもそれじゃあ 暮らせない
そんなに甘くはないよ
空を飛ばなきゃいけないんだ


ほこりをかぶった 羽を広げた
初めての空は とても怖かった
甘い蜜はもう さよならだよ

地面に落ちた そのときは
また助けてね また包んでね
それなら なんとか飛んでみせる

2008/03/29 (Sat)

[13] 春に、ひとり。
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しん、しん、しん。

暖かい、春が来たよ。
もう冬は、終わりだよ。

しん、しん、しん。

なのに、いまだ、
白い雪が、舞い降りるのは。

しん、しん、しん。

君がまだ、
あの冷たい世界に、
閉じ込められているから。

しん、しん、しん。

それでも、僕は、
振り向かない。

しん。

だって、もう、
暖かい、春なのだから。

2008/03/26 (Wed)

[12] そして掬われる
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いくつもの 細くて透明な糸
指先に 微かに触れた糸
ささやかな その感覚だけ
すべての糸を 辿ろうとした

そうして 繰り返し

胸の奥の風景の 瞬間を探し出す
途方もない 悲しみと喜びの間から
溢れそうなときは 慎重に
誰もいない 草原に流した

そうして いつまで

声が聞こえても 振り向けない
だってもう私は 残ってない
それでも声が ずっとするから
誰かがそっと 私を呼ぶから

涙を隠し切れなかったんだ

2010/01/17 (Sun)

[11] きせき
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今だけは、
きっと言葉なんていらないんだわ。

もう二度と訪れない、
こんな瞬間、
いびつなきせき。

あなたと同じ宇宙を見てるんだって、
瞳を覗けば、わかったの。

2008/03/24 (Mon)

[10] ハッピークローバー
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小さくて 不格好
でも他と違う この姿から
柔らかい手の 彼女は
未来を想って 微笑んだ

風の中 守ってくれた
包み込まれて 暖かかった
その綺麗な瞳に うつるのが
僕自身じゃ ないとしても

しあわせと 呼ばれて
嬉しかったよ
しあわせと 信じて
抱きしめてくれたよ

安易な でも愛おしい
その心が 好きだよ

2008/03/23 (Sun)

[9] きんぴか星
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知らぬ間に 生まれていたよ
星に 乗れるとこまで 来てた
驚いて 微笑む 君の手を 引くよ
宇宙は 包む 時間を越えて

きんぴか星に しがみついて
ふと見る 横顔 キレイ
きらきら 掴みたい いつか
涙なら もう 消えたよ

そうだ こんな 奇跡が
小さな 幸せを ふりまいて
ときめき 消えない 星
歌おう 繋ごう このまま

別れが そこまで 来ても
歌おう 繋ごう このまま…

2008/03/22 (Sat)
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