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雨蛙の部屋  〜 新着順表示 〜


[145] 月明かりに散る羽
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月明かりが薄く
窓越しに射し込み
君の背に
透けるように光る
翼が咲いく
僕と言う足枷を
愛おしいと抱き締める君
羽は傷付き紅く染まって
抜け落ちていく
そんな君を見る
僕の胸も苦しくて
暖かなその腕を
振りほどき深遠の海へと
落ちてしまおう
救いを求めず
絡む絆を断ち切って
光り射さぬ水底の足枷
揺れ軋み横たわる
ただ君の翼が美しく
咲きはばたく夢を見ながら

2007/07/05 (Thu)

[144] 闇夜の雨に
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闇夜に降り続く
冷たく肌に触れる
一粒一粒の雨に
私は溶けてゆく
雨粒に溶けた深紅は
引力にひかれ
大地に沈む
やがて紅く色付く大地を
高い空から見下ろして
私と言う存在は
星へと還ってゆく

2007/07/03 (Tue)

[143] 喪失感と勇気の狭間
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人を想える喜びを思い出すたび

人を失う悲しみが僕の歩みを鈍くする

人を想える嬉しさが込み上げるたび

人を失う苦しみが最後の一歩を踏み止めてしまう

どうか僕の内の一枚の勇気よ
恐れを堪え懍と咲き起きてください

2007/07/01 (Sun)

[142] 仮初めに滲む碧
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暖かな
仮初めの微笑みの裏に
そっと
悲しみの碧が滲んだ

気付かない振りしか
出来なかった
あの日の僕が泣いていた

2007/06/25 (Mon)

[141] 紫陽花
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紫陽花に光る
昨夜の雨の名残に
梅雨の訪れを感じ
朝靄に混じる
心地よく冷たい霧雨に
移ろう季節を肌で感じる
光や色彩
湿度や温度が
僕と言う小さな個に
世界を与え教えてくれる

2007/06/21 (Thu)

[140] 午後の虹
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朝から降り続いた雨が
何時の間にか止んでいた
帰路についた車の中
信号待ちの午後の空に
薄く架かる虹に気付いた
その美しさに
静かに胸が脈打った

2007/06/21 (Thu)

[139] 悲しい涙
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悲しい涙が頬を伝い
僕の心から温もりが
流れ落ちる
緩やかに温度を無くした
心はやがて
無機質な冷たさを放ち
やがて凍りつく
大切な存在を失うのは
どうしてこんなにも
心が痛むのだろう
どうしてこんなにも
苦しいのだろう

今はただ
氷牢に籠もり
雪解けの春を待ち続ける

2007/06/15 (Fri)

[138] 雪月華
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雪の白さに心洗われ
月の輝きに身体清められ
華の彩りに命を描く

儚い故に美しき世界に
心身を沈め
今、天地と一つに

2007/06/14 (Thu)

[137] 花鳥風月
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花の香に心奪われ
鳥の声に心癒され
風の温もりに時を忘れ
月の輝きに刹那を識る

何処にいても
感じ取れる
この美しき世界に
尽きる事無き感謝を……

2007/06/14 (Thu)

[136] 涙色の空と隣り合わせの感情
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歓喜の唄が
楽しそうに
嬉しそうに
涙色の空を泳いでく
弾けた雫が
優しい波紋を
幾つも
幾つも
連ねて描いてく


絶望の叫びが
苦しそうに
淋しそうに
涙色の空に沈んでく
弾けた雫が
悲しい波紋を
幾つも
幾つも
連ねて描いてく


あぁ何時だって
隣り合わせなんだな
歓喜も絶望も
どちらも
大切なモノだから
涙と一緒にやってくる

今日も何処かで
涙色の空を彩り
描いているんだろうな

2007/05/31 (Thu)
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