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詩奈の部屋  〜 新着順表示 〜


[116] reality
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思い返しても
やっぱり
過去にはrealityがなくて
昨日見た夢を
思い出しているみたい

続く未来は
あるはずなのだけど
やっぱり
そこにrealityはなくて


いつからだったのか
深い溜め息がこぼれる

わくわくして
眠れない遠足の前日も
クリスマスに
サンタさんに手紙を書いた夜も
曖昧な夢に変わる


新鮮な気持ちを
忘れまいと
強く決めたけど
やっぱり確実に
進んできているのだと
思う

慣れが期待を
消してしまったのだと
思う







.

2006/12/24 (Sun)

[115] 夜雲
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空を覆う雲は

星と共に

僕の心も

隠した


誰にも見えないように








.

2006/12/18 (Mon)

[114] 自転車
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僕はこぐ
速く 速く
ペダルを強く踏み
離れるんだ "今"から
離れるんだ "ここ"から

風をきる
冷たい風を
頬にかすめながら

音は聞こえない
前にはただ道が続くだけ
恐くはない
漠然としてるだけ
行き先は決めない
縛られたくはないんだ

冷えた指に感覚はない
ただ想像するだけ


勢いよくカーブした僕の自転車は
僕は
一瞬ぶつかるような音と
宙に浮いた
痛くはない
ただ目の前が
赤く広がった

ただそれだけだ







.

2006/11/30 (Thu)

[113] スリヌケタ
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駅をスリヌケタ風
あまりに寒くて
涙の跡が
ひやっとした

ユレル電車に
身を委ねて

いつか僕が
憧れてた未来を
いま
生きてる

ピカピカ輝くような
描いてた世界
ここに今どれ程の差が
あるのだろう

あの時が
いけなかったのか
あの日に
変わってしまったのか
と振り返る

吐いた息は
冷たい風と混ざり
流れ続ける涙を
乾かした

風がまた
駅をスリヌケタ

2006/11/02 (Thu)

[112] 言い訳
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強く意志を
持ってる人を見ると
熱くなる

真っすぐ前に
進んでる人を見ると
悔しくなる

動けない動かない
地団駄踏む私には
素直な詞より
綺麗な詞より
言い訳がマッチした

これも私
これが私
見たくなくて
認めたくなくて



夢に向かう人を見ると
苦しくなる

もう少し
もう少し
うまく笑えたら
素直になれたら

こう言ってる内は
まだ
変われない

2006/10/24 (Tue)

[111] I believed...
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昔はそう
ちょうど今日みたいな
青い絵の具色の空が
いつまでも
どこまでも
続いてるんだって
信じてたわ

そう
花畑の中を
お気に入りのワンピースを着て
お気に入りのぬいぐるみ抱えて
小さいままのあたしは
走り回るの
ずっと

夢みてた
それが夢だと知らずに

永遠を信じてた
いつか終わりがあるのだと教わるまでは


そう
でも今も
どこか離れた場所で
何もかもを失くした小さいままのあたしは
うずくまって
泣いてるわ

もがくことすら
できなくなったあたしは
まだ
誰かが助けてくれるって
どこかで信じてる

ただ涙流して
ただうずくまって





2006/09/12 (Tue)

[110] ウソつき。
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永遠を信じてる程
子供じゃないけれど
あなたの「ずっと」って
あなたのその言葉なら
信じてもいいかななんて

そんなこと考えなくたって
あなたの笑う顔とか
眠そうな顔とか
繋いだ手とか
キスの時あたしの顎をあげる手も
あったかくて
愛しくて

信じられないはずなかったの


ウソつき


言いたいよ
あなたに


のどの奥で今もうずいてる

その度に
あたしは

あの時は本物だったよね?
繰り返してる




ウソつき
言いたいよ
本当は





2006/08/30 (Wed)

[109] セミの脱け殻
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入道雲を背景に
緑生い茂る桜の木

お前はそこで
もう動かない


中身はでてったんだろ
空っぽなんだろ


パキッと割れた背中
もうお前行き場がないんだろ


可哀想に
さっきまで動けたのに



風とともに転がったそれは
グシャリと音をたて
形をも失った



セミの聲が
遠くで泣き続けていた





2006/08/27 (Sun)

[108] 花火
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火がついた瞬間
綺麗で
輝いてて
繋がってく光が
嬉しかった

そこだけ
ぽっと明るくなった

力強く弾けるのに
終わりは
唐突で
すごく切なくて
一瞬にして
暗くなった世界に
灰だけが...

見上げれば
夏の大三角形が
空を埋め
僕は
何とも言えない
さみしさで埋まる



僕等をすりぬけた風は
夏の終わりだった


夏の
終わりだった





2006/08/26 (Sat)

[107] 八月の終わり
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八月の終わり
まだ蝉も鳴くから
夏は終わっていないのだけれど
夕方の風はカレンダー通り
秋を知らせてる


暗くなった川辺で
虫の声をきくと
君を思い出す

涙流して
ただ純粋に君を想ったっけ
苦しくて逃げ出した僕
今なら苦しさのわけも
わかるのに
手放したりしなかったのに

むき出しの感情をぶつけられる程
幼くもなくて
黙って笑ってられる程
大人でもなかったね


途切れた笑顔は
今も変わらずそこにあって
ただ色褪せてくものは
写真だけじゃないのかもしれない




2006/08/25 (Fri)
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