そうしましょうね？愚者や意地悪い人たちが、私たちの幸せを妬んだり、
そねんだりするでしょうが、
私たちは出来るだけ高きにあって、常に寛容でありましょうね。

そうしましょうね？「希望」が微笑しながら示してくれるつつましい道を、
楽しくゆっくりと私たちは行きましょうね、
人が見ていようが、または知らずにいようが、そんなことにはかまわずに。

暗い森の中のように恋の中に世をのがれて、
私たちの二つの心が恋の甘さ楽しさ歌い出すと、
夕ぐれに歌う二羽の鶯のように聞こえるでしょうね。

さて世間ですが、世間が私たちにつらかろうと
やさしかろうと、それが二人にとって何でしょう、
私たちを愛撫しようが、標的にしていじめようが、どうとも勝手にするがよい。

一番強い一番嬉しい絆に結ばれている上に
金剛鋼の鎧を着ているのですから
私たちはすべてを追いのけ怖いものとて知らないでしょう。

運命が行末私たちのために何を用意しているか
なぞは考えずに、歩調を合せて歩きましょう、
手に手をとって、混りっけのない気持で愛し合う

人だけが持つ無邪気な心で、そうしましょうね？



ポール・ヴェルレーヌ『そうしましょうね？』