詩人:大示 | [投票][編集] |
いつも同じ朝が
今日だけは、特別で
朝から皆が笑っている
人が改めて人らしくなれる日
いつも挨拶し忘れている人も
新しい年どころじゃない人も
やっぱり挨拶は
明けまして
おめでとうございます
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いつも不安定
たまに疑心暗鬼
恐ろしい鬼が追いかけてくる前に
探さなければ
不安定な自分は
何にでも成り変わってしまうのだ
追いつかれたら最後
それが哀しみの始まり
そして、『私』の終わり
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古井戸の中に閉じ込められた様な
真っ暗な世界にも出口はある
上を向けば、それは見えてくる
闇夜からの解放まであと少し
満月になるまで、あと少し
さぁ、頑張って
脱出しましょうか
ロケット花火に乗って
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いつも独りでいるあなたを
恐れていました
他の人達と同じ様に
外側だけを見ていました
ひたすら怖がっていただけでした
独りきりが嫌なのは
私も、よくわかっていた筈なのに
今まで
知ろうともしなかった私を
どうか許して下さい
これからは言葉をのみ込まないで
どんな形でもいいから
想いを伝えて下さい
無駄なことだと諦めないで下さい
独りで遠くへ行かないで下さい
詩人:大示 | [投票][編集] |
のんびり屋のサンタクロース
くたくたのサンタクロースに
頼まれて
プレゼントをもらえなかった
独りぼっちの子のもとへ
涙の跡が残る頬を撫でて
『遅れて、悪かったね』
静かに優しく囁いた
詩人:大示 | [投票][編集] |
潰れたペットボトル
そのままにしておくと
少しずつ元に戻っていく
僕たちも同じだろうか
打ちのめされても
潰されても
暖かい太陽に顔を向けて
深呼吸をすれば
また立ち上がれるだろうか
思いきって
フタは捨ててしまおう
もちろん
誰の迷惑にもならないように
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彼は純粋だった
そして孤独だった
自分を知るために手に入れた
たくさんの鍵
独りきりの部屋に並べた
あれでもない
これでもない
あれも違う
これも違う
結局
残ったのは、ただ一つの箱だった
探し求めた
自分の真実が眠っている箱だった
しかし
決して開けてはならない箱だった
彼は純粋だった
彼は孤独だった
彼は自分を知りたかった
ただ、それだけだった
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眼を閉じて、また開けたときに
いつも血の繋がった人達がいる
それは、僕にとっては
とても幸せなこと
いつか彼らはいなくなる
当たり前の事なのにそれを思うと
体が焼き切れそうになる
『彼らと一緒にいる』
想像力の乏しい僕が考える
唯一の幸せ
永遠ではない、幸せ
だから、今は干渉しないで下さい
あと数十年ぐらい待ってください
あなたにとっても
僕にとっても
大事なことなのです
彼らの命があるかぎり
僕はここにいるでしょう
温かく、しかしどこか薄情な
この家に
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努力をしたくないが為に
終わりを求める
そうかもしれないし
違うかもしれない
全てが無駄だ
そんな想いに支配されたのは
どんな生き物にも終わりがある
それを学んだ時だった
終わった時に何もかもが
色褪せる
匂いも
声も
色も
心配しないで
素晴らしい生き方をすれば
多くの人に語り継がれるでしょう
なんて真しやかに
努力をしないサギが
何処か近くで鳴いている
それを捕まえ羽をむしって
僕は食べた
今夜は、努力をしてしまった
生きるための努力を
それすらできなくなれば
その辺の根っこや雑草でも
食べるだろう
努力をしない、できない代償は
そんなものでもいいのだろうか?
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創ったり
破壊したり、の繰り返し
マンネリだの、退屈だのは
もう疾うに時の彼方
あぁ、
また私を呼ぶ声がする
呼ばれているからといって
何をするでも無いんですがね
必要とされている限りは
存在しなければならないこの苦痛
え?草臥れた主婦?
いえいえ、違います
私は・・・
はて、何者でしたかな