詩人:大示 | [投票][編集] |
どうせ見えなくなるのなら
義眼では無く
眼前の人が魔物か否か
見極める事ができるモノが欲しい
どうせ動かなくなるのなら
管に繋がれ閉じ込められる前に
作り直し可能な体が欲しい
なぜ人は進化しないのだろう?
皮膚が破れ血が流れるなら
恐ろしく固い皮膚を
新しい病に怯えるなら
もういっそのこと空っぽでいい
人が儚い存在であることは
そんなに必要なことだろうか?
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笑顔でテレビにうつってる
百歳の男
悪い事して無表情でテレビに
うつってる若い男
この差は何だってンだ?
人の価値、生き物の価値は
おんなじハズなのに
どこで文句を言われた?
人の命にケチつけた奴は誰だ?
どこで間違えた?
どこにしたって
踏み外したんじゃあない
間違えただけなら
道は、まだ在ったろうに!
だけど、さ
命を育てる奴らが間違ってたら
どうすりゃあいい?
途中でしくじりに気づいて
変わるにしても
なんにしたって手本が要るンだ
手元にあるのかい?
人らしい良い手本が?
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件が告げた、あの日を迎え
それでも生き延びた
その時の、空白感とは?
その後の、哀しみとは?
所詮は解りはしないのだ
当事者ではない僕らは
その時にならないと
気付かないのだ
せっかくの悪策も
せっかくの美貌も
せっかくの権力も金も
全てが虚しいものだったのだ
という事を
詩人:大示 | [投票][編集] |
下ばかり見て
上を見ない
違う、違う
ブランドだとか
海外旅行だとか
そんなのを真似しろなんて
一っ言もいってない
俺が言ってるのはな
人並みの生活ができなきゃあ
セレブになんてなれないって事
つかセレブに失礼だって
今さら聞くけどさ
モラルって知ってる?
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顔なんて、ついてりゃ良いさ
モデルと比べるなんて馬鹿げてる
んなことより魂磨け
外見なんて脆いものだよ
解ってない奴が
たいしたこと無い面さげて
他をけなすのさ
己の愚かさに足を止めないと
すーぐガケップチ
ほら
ほら、ね?
人間、魂無いとただの骨と肉
魂が無いからすぐに捌かれ・・
おっと、裁かれちゃうし
喰われちゃう
悪魔だって大変よ?
魂、狩ろうにも
最近の奴には無いんだもん
商売あがったりだよ
笑っちゃうね!
詩人:大示 | [投票][編集] |
誰にも知られない様に
海の中で涙を流す
誰にも知られない様に
機械の轟音の中で叫ぶ
誰にも知られない様に
道化の群れの中で笑う
誰にも知られない様に
数多の嘘の中、真を忍ばせる
誰にも知られない様に
誰にも知られない様に
たまに鼻が効く人に
背中をつつかれるけど
やっぱり
誰にも知られない様に
詩人:大示 | [投票][編集] |
骨と皮と肉と寝不足の不健康な雌
腹も無い骨も無い
雌が腐った様な雄
人を動物みたいに言うな
ですって?
御冗談を!
心がないモノは
モノにもなれないのですよ
動物になんてなれるものですか!
御覧なさい、美しい私達を!
流行りの服の
似合うことといったら!
あぁ、人なんぞに生まれなくて
本当に良かった!
だのに
ハイキって?
ハイキって、なぁに?
シワ一つもない
キズ一つもない
人を殺してもいないのに!?
ハイキって
ハイキッテ、ナニ?
詩人:大示 | [投票][編集] |
果てしない混沌の中
ただ一つ恵まれている青い命
そこにどういうわけか
人が住み着いた
奇跡を感謝し
人は全ての物に祈り
時には命をも捧げた
時が過ぎ
奇跡は当たり前になった
人は弱くなり、心を無くし
汚い水の中で共食いを始めた
己の生きる場所に
墓を作るようになった
捧げるのは無数の爆弾と
無抵抗の命だけ
いつか全てが宇宙に還る
彼らにとっては当たり前であり
人にとっては突然の崩壊
長い時をめぐるチャンスが消えた
その後は何が残るのだろうか?
今は、全て杞憂であることを祈り
幾つかの未来の先に
答えを知ろう
詩人:大示 | [投票][編集] |
靴の底が減っていく
鉛筆の芯が減っていく
ノートの頁が減っていく
会話が減っていく
友達が減っていく
心が減っていく
笑顔が減っていく
今も誰かの命が減っていく
いつの日かゼロになる、その前に
僕は一体、どれだけの事に
気付けるだろうか?
詩人:大示 | [投票][編集] |
一生のお願い、なんて
息も絶え絶えに手を合わせないで
君がいなくなったからと言って
無効になるほど単純じゃあない
私の一生が終わるまで
君のマジナイは決して消えない
呪いの様に、祈りの様に
つまりは
生きていけ
そういうことなんだね