詩人:雨蛙 | [投票][編集] |
孤独に泣く夜も
無情に歎く朝にも
日々の流れの刹那にも
人々は心を隠し
今日と言う日々は
繰り返される
歓喜に歌う春も
快楽に酔う秋にも
季節の移ろいの狭間にも
人々は心を亡くし
今日と言う日々は
輪廻の様に繰り返される
誰かの狂気も
誰かの狂喜も
全てを巻き込み
全てを呑み込み
渦の様に
クルクルと
狂々と
世界はまた
新しい今日と言う日々を
織り成していく
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月無しの夜は嫌いだ
己の心を映す様で
己の想いを飲み込む様で
月無しの夜は嫌いだ
どこまでも
どこまでも
悲しさが
淋しさが
この身を包んでいく
月無しの夜は
己を見る様いつまでも
好きにはなれない
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大きくその手を広げ
太く強く真っ直ぐ立ち
時には雨を防ぎ
時には恵みをもたらし
羽ばたく者達の
羽根を休める
寄る辺となり
ただ誰かの為に
ただ君を守る為に
慈しみで包む
大樹のように
僕はなりたい
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街の灯は落ちて
闇夜が世界を包む
僅かに残る灯りも
白く濃い霧が
光りを喰らう
闇夜はより濃く深く
全てを飲みこむ様に
そこにある
震える様に恐る恐る
窓外に瞳を向け
うねる闇のむこう
朝日が昇る
その時を
ただ待ちわびている