詩人:雨蛙 | [投票][編集] |
募る想いと裏腹に
貴女を傷つけて
募る想いと裏腹に
貴女を疑って
募る想いと裏腹に
貴女を憎む
心を生んだ
何時も
貴女は優しくて
その優しさに甘え
貴女の苦しみを
知る事も無く
貴女の涙を
理解する事さえ
出来なかった
別れの日に
募る想いを
貴女へ贈ろう
返ることの無い
笑顔の為に
心の中の
笑顔の為に
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真夜中の風は
少し冷たく
明るい月の温もりを
強く強く際立たせる
優しい涙が一滴
心を濡らし
弾けて散った
夕暮れの風は
湿り纏い
咲き誇る華の薫りを
強く強く際立たせる
芳しい涙が一滴
心を濡らし
弾けて消えた
真昼の風は
熱を帯びて
揺らぐ木々の輝きを
強く強く際立たせる
楽しい涙が一滴
心を濡らし
弾けて飛んだ
朝焼けの風は
始まりを運び
眠った街の静けさを
強く強く際立たせる
嬉しい涙が一滴
心を濡らし
弾けて笑った
今日の風は
何処へ吹き
誰の心に留まるかな
心を潤す涙が一滴
アナタの所へ
届きますように
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煌めく夜を移ろいて
辿り着くのは
君のもと
闇夜に羽ばたき
散らす羽根
天より降りおる様を
星の瞬きだと
雪の舞いだと
偽りと知るも疑わず
ただ煌めく夜を
君のもとへ
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暗き夜を飛び行く影
双つ連れ添い
行く先は
同じだけれど
見つめる先は正反対
一人は西を
一人は東を
背中合わせの遊飛行
黒き鴉が夜を飛ぶ
共に拡げし両翼に
風を掴んで夜を飛ぶ
双人ならんだ夜鴉は
今日も安寧求めて
迷い流離う
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春の桜
夏の向日葵
秋の紅葉
冬の落葉
四季彩は
小さな島国を巡る
誰のためでもなく
唯あるがままの姿で
音もなく緩やかに
巡っている
春の花風
夏の白波
秋の名月
冬の降雪
四季彩は今日も
巡り続ける
そのあるがままの姿を
私は五感に刻み
自分らしく生きていこう
誰のためでもなく
唯あるがままの姿で
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赤に黄色に紫に
色付く木の葉が
舞い降りて
鮮やか染まる
道の上
思い巡るは
幼き日々の
無邪気に駆けた
風に色舞う
木の葉道
遠き日の風景はいつも
艶やかに吹き抜ける
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あの日の月が
瞳に焼き付いて
忘れられないんだ
日溜まりの匂いで
包まれた
君の膝で見上げた
高い空に煌々と
輝いた
あの日の月が
月明かりの陰に隠れた
君の優しい笑顔が
今も忘れられない
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素知らぬ顔した夜
また今日も
雲間から緩く指す光が
孤独な月影を揺らし
人形達の翼影を描く
孤独を憂う
心の陰と連れ添って
夢見の身体を置き去りに
星屑の海原の果て
安寧の丘の木陰の袂に
優しく抱かれ
羽陰の舞うなか
そっと心が眠りに堕ちた