詩人:黒夢 | [投票][編集] |
嘘をつけば、正しい道を歩む人に見えるんです。
今日もまた一つ
自分を無視した嘘をつきました。
嘘をつけば、全て上手くいくんです。
辛いけれど、辛くないと言えば
皆、笑ってくれるんです。
私一人の嘘が、全てを上手く動かすのならば
私は喜んで嘘をつきましょう。
悲しいと叫ぶ心に蓋をして
悔しいと頭の片隅で囁く声を無視して
本音を言いそうになる弱い心を叱咤して
私は今日も嘘をつきます。
なぜなら
きっと嘘をついていれば
正しい人間になれると勘違いしてるから。
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生温い暖かさが残る。
中途半端な愛情など要らない。
私の知らないヒトの所へ行く君は
曖昧な想いだけを残していく。
私達はそんな関係ではないけれど。
私が持つのは愛情。
君が持つのは親愛の情。
噛み合わない私達の思いと想い。
誰よりも近くにいるから
私はあのヒトの知らない君を沢山知ってる。
たったそれだけで優越感に浸り
君にとってはいつしか厄介になる関係を保っている。
私は
君から注がれる優しさを
例えそれが世間一般で言う愛とは違っても
手放す気は無いよ。
ありえない未来に希望を膨らませるけれど
それによって益々
現実との境をなくしていく。
こんな病的な想いを
君はどんな思いで受け取ってくれる?
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必要なのは覚悟。
そして
揺ぎ無い信念。
生きていれば失うのは必然。
手に入れたと同時に
僕の手からまた、別の何かが離れていった。
欲するのは力。
そして
理想を現実とする能力。
希望や夢を、望むままに終わらせやしない。
例え
僕の出来過ぎた理想と
全世界を支配する現実とのギャップに絶望しても。
前だけを見据える決意。
過去に惑わされない強い意志。
失って、手に入れて。
悩んで、迷って歩き出す。
きっとそれが
僕にとっての明日への一歩。
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別れを切り出すことが
最後のデートの目的。
そんなことは知っていた。
ただ
貴方にもう特別な感情が無くたって
私には溢れる程の貴方への想いがある。
だから
貴方にとって迷惑だとしても
私が報われることが無くても
素直に頷いてなんかやらない。
情けなくても
格好悪くても
馬鹿みたいでも
きっと恋愛にはそれが付き物だと思うから。
自分の全てを捨ててでも
誰かを愛するということが
私の恋愛だから。
歩き出す貴方をもう一度呼んで。
笑顔で言ってやる。
悔しいけれど
悔しいけれど
私に、貴方以外を愛する勇気なんて無い。
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何も、掴めやしなかった。
何にも、触れやしなかった。
君の手も、夢の形も。
募る想い。
形にならない理想。
捌け口は無い。
何かが悪い訳じゃない。
ただ、何か理由がほしい。
手を伸ばした理由。
君の手を掴もうとした理由。
夢を追いかけた理由。
納得できるような理由は無い。
それでも
理由を探すことを理由にして
何度も僕は
飽きることなく
大空へと手を伸ばす。
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世界は廻る。
暗く長い夜を越え、陽が昇る。
始まる日常に不変を感じ、少々の変化を期待する。
きっと、此の場所に僕が居なくとも
日常は正しく過ぎていき、不変だ。
僕の日常だけが、少し変化しただけ。
世界は廻る。
相も変わらず、僕等に変化を悟らせずに。
窓から見下ろす景色も変わらない。
ただ、そこに僕が居るか居ないかだけ。
日常は流れて、形を変える。
満たされる日も、そうでない日も
全て、不変の日常となり
僕の中に残る。
きっと、いつか忘れてしまうだろうけれど
少しの間、僕の中に残る。
僕にはそれだけで十分。
昨日の事は過去にして、今日の変化を望む。
どんな小さなことでも、くだらないことでも
僕が変わったと思ったのだから
世界は今、変化を遂げた。
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言葉だけでは縮められない、僕等の距離を。
手を伸ばしても触れられない、このもどかしさを。
越えられない、互いの境界線を。
それでいいと思っていたけれど
君を知れば知るほど
僕は欲張りになっていく。
もっと、君を知りたいと
もっと、もっと、君のことを解りたいと。
少しだけ、なけなしの勇気を出して
今日は君の隣に座るよ。
いろんな話をしよう。
僕の事だけじゃなくて、君の事も沢山、話して。
言葉だけでは縮まらない僕等の距離を
手を伸ばしても触れられないもどかしさを
越えられない僕等の境界線を
少し空いた僕等の隙間をなくしたのは
僕の小さな勇気と、君が僕を信じてくれたこと。
今日もまた一つ、新たな君を見つけたよ。
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彼の手から
彼女の手が離れた。
満足な言葉も
愛情も
伝えそびれ
言えなかったまま。
もし
伝えられたら。
彼はそう思い
ずっと涙を流した。
もう2人の時間に
『もし』
なんて都合のいい言葉が
有る筈ないのに。
伝えられなかった
彼の想いの全てが
未練となって
後悔となって
ゆっくりと
彼を蝕む。
彼から手を離した彼女が
後になってから
彼より沢山泣いていた事を
きっと彼は知らない。