| 詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
海の記憶を拭い去りたい
ひたすら自由を求めていたい
海鳴りからは背中を向けたい
みじめで卑しい笑顔は見せまい
原始の海は
母につながり
やがて静脈になる
深く澱(よど)んだ静かな呪縛を
誰も解毒できない
★
海の匂いを中和してくれ
僕の悪意を暴露してくれ
君の涙が両手に溢れ
偽りの神ここに鎮まれ
ここは海峡
いまなら間に合う
命をゆさぶる
強く重い確かな禁忌を
回避できないままに
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とれたての葡萄
口にしたような
すがすがしい朝
青空に笑顔
響きあうでしょ
街と人が
風を集め うまれかわる
明日を探し うまれかわる
あなたとはいつも
ここで会っています
★
まどろみの丘で
歌を作りました
ありふれた言葉
なつかしい旋律
気づかないでしょ
私の愛
小さすぎて 声にならず
形がなく 目に見えない
あなたとはいつも
夢で会っています
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星が降らすものは
angel hair
輝きながら癒す罪
人から人へと
伝われ meme
善きも悪しきもあるがまま
隔てある雨はないように
こころをすべて解かしあえ
夜を満たすものは
angel hair
苦い痛みに似た記憶
島から島へと
伝われ meme
歪みを増幅させたまま
正しいものを求めるなら
それこそが誤りと知れ
星が降らすものは
angel hair
無垢の隙間を埋めていけ
人から人へと
伝われ meme
歌われる価値を産み出せ
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meme(ミーム)……文化遺伝子と訳される。
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遠くに行こうと
思いながら
そんな勇気も
ないままに
この町に甘えて
生きてきた
どこかにあるはず
私のvillage
あるべき姿で
生きていく
死んでいく
理想郷
旅に出るべき時に
思い出が邪魔になるのだ
孤高の強さを
保てない
★
明るい昼間に
いざなうvillage
言葉にできない
原罪(つみ)がある
鍵がある
──帰りたい
地上にあるとは
言い切れなくとも
渇望するほど
近くなる
見えてくる
理想郷
人を愛する時は
風向きが意味を持つのだ
寡黙と欺瞞が
混ざりあう
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思い出に残るなら
なんだって許せると
思ってた……
甘すぎた……
愚かしい自分だけは
許せない
僕は
こんなつまらない
時間のなかを泳いでる
君は
高く高く飛んで
僕を評価しなくなる
こうして時だけが
流れ果てゆく
悲しむことだけが
僕に許される
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・
輝く 静物
絵描きを魅了するもの
あなたは モチーフ
私を黙らせるもの
窓辺の 水菓子
うるおう日々にするもの
あなたの 優しさ
私が乗り越えるもの
法則 あるいは慣性
誰もが自分に恥じ入る
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・
【たびだち】
いつまでも
いつまでも
手を振るひとに
さようなら
さようなら
元気でいてね
狡猾な奴らの
無作法な奴らの
射程距離からの
離脱だとしても
★
もうすこし
もうすこし
留まりたかった
しかたなく
しかたなく
錨を揚げるよ
横着な奴らも
忘恩の奴らも
生きていくんだろう
勝手にしろよ
ありがとう
ありがとう
元気でいてね
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────────
芸術を趣味にすると、自分が成功するか、他人に利用(搾取)されるかのどちらかになるようです。
僕は、そう、後者でした。
足を洗うという選択は大正解でした。
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薔薇ノ樹ニ薔薇ノ花咲ク
何事ノ不思議ナケレド
人の心の弱さをかばい
薔薇の花咲く
花が終われば実がなることに
不思議なけれど
私の恋
ひとつ花となれ
★
春の日に春の雨降る
何事の不思議なけれど
身じろぎもせず 雨音を聞く
時満ちるまで
夜の間に雨やむことに
不思議なけれど
私の恋
ひと雫となれ
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・
秘密にするのは
ばれてほしいから
わかりますか
モザイク・ハート
乙女の本懐
困らせましたか
突然の告白
あなただけに
許せること
まだまだ増やせる
なんていい季節
生まれ変わるよう
なんていい気分
言葉にしたくない
砂糖を入れれば
コーヒー飲めます
すこしずつの
進歩ならば
できちゃいそうです
★
「恋に恋してる
それが女子だよ」と
さすがですね
先輩方
まさに私です
なんていい季節
風も味方になる
なんていい気持ち
クレープ食べたい
未来はどうなる
勇気をください
覗いてみて
モザイク・ハート
乙女の本質
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ラノベ/アニメ「負けヒロインが多すぎる」より。
主人公に告白した唯一(8巻現在)の少女・馬剃天愛星[ばそり・てぃあら]のイメージソング。
| 詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
風が海を渡っていく
一番星が光るまで
あと少し
もやい綱の影絵越し
三毛猫の鳴く声が
いみじい
テトラポッドの白線に
潮の高さはあまりに
足りない
そうだ 今は引き潮
夕まずめの町に
赤とんぼ
心は誰かを求め続けて
張り裂けるような秘密を叫ぶ
引き潮の悲しさ
知ってしまった
今は石のように
黙りこみたい
★
風が君を削っていく
面影さえなくなるまで
あと少し
何度だって繰り返す
行き先だけ見えないままでの
道行き
罪は無言で積もるから
償うため生きていると
言えるね
はやく 鎖をちぎれ
さもなくば身を任せてしまえ
流れに
心は救いを求め続けて
あくせくもがいて消耗していく
引き潮の悲しさ
知ってしまった
今は水のように
こぼれ落ちたい
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