詩人:里雨夜 | [投票][編集] |
僕は
どちらかといえば
冷めた人間だと思う
テンションは上がっても
自分を見失うことはないし
行動より思考が先に立つ事珍しくはない
周囲からも
真面目だと言われる
そんな僕だって
雨に濡れたい時がある
雨に
心洗われたい
心満たされたい
時がある
だから
雨よ
もっと降れ
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別れし人よ
幻の貴方は
僕が知る最期の姿でした
でも
同じ世界で生きていました
そのことに
とても安堵していました
現に戻っても
まだ何処かにいるように思えてしまいます
全て他人事に思えて
嘘なんじゃないかと
錯覚してしまいます
でも
僕は元気で
毎日を過ごしています
別れし人よ
貴方は、もう新たな旅路に着くことが出来ましたか
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君を求める心を否定して
君への想いを抑えて
辿り着いたのは空っぽな僕だった
辛い気持ちを溜め込んで
溢れそうになる涙を堪えて
行き着いたのは空虚な心だった
失っていた
素直な僕
と
純粋な僕
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夜が明けた
今まで真っ暗だった外界の景色が
左から順に姿を現していく
小鳥のさえずりが別れの時を刻んでいく
山々に囲まれたここからは朝日は見れない
だけど
着実に風景の明るさは増し
人々の生活音も増えていく
最期の夜は明けたのだ
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1日経ってもなれない
ユリの鼻につく匂い
鮮やかに咲き誇っている
たくさんのユリ
以前は心落ち着いた
線香の変わらない香り
今は心空虚にする
一本の線香
見上げれば
雲など見当たらない蒼空
蒼く蒼く澄んでいる
無限の蒼空
そんな
人々の心いたむ
ユリと線香と蒼空の日
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電柱のすそ
小さく揺れる黄色の花
風に吹かれ
何かに踏まれそうになり
日々短くなる時間に
怯えながら
それでも懸命に
だからこそ懸命に
咲き続けている