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どるとるの日記

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詩人名 : どるとる
詩人ID : gaga777

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ちょっと怖い話
2016/05/06(Fri)


友人の話。夏休みの前半をほぼ自宅警備に費やしたRは近くに住む二歳下のMとザリガニ釣りに行った。
自宅から自転車で30分くらいの場所に田んぼばかりの道があり田んぼの溝というのか窪んで水がたまっている場所にザリガニがうようよいた。

しばらく二人で釣っているとMがRに
「あ!誰かいるよ」

そう言ったので見ると自分らと同じようにザリガニを釣っているのか竹の釣り竿を持った少年がいる。
見るとMくんより年下に見える。

二人で少年のところにゆくと少年は釣りに夢中だ。
ちょっと離れたところから様子を伺うと少年は気づいたようで

「君らも釣っているの?」

そうだと返すと少年が

「ここねザリガニよりもっと面白いものが釣れるんだ」

そんなことを言う。

何が釣れるの?と聞くと

少年は溝を指差して

「ほら見なよ」

指をさすほうを見ると溝の奥にザリガニのかわりに小さな人間がうようよといる。

その人間を少年は楽しそうに枝で追い回したりしてニヤニヤと笑みを浮かべてる。

気味が悪くなった。
見ると少年のバケツにはいっぱいにその人間が入ってる

それをどうするのかと聞くと
少年は笑いながらこう言った

「決まってるだろ食べるんだうまいんだよなあ。コリコリして」

それを聞いた二人はいよいよ怖くなってすぐに家に帰った。

それ以来何度もその場所に行くが少年とは一度も会ってないしあの小さな人間も見ることはついになかった。

どるとる

ちょっと怖い話A
2016/05/07(Sat)

「箱をください」

主婦の方でSさんの話。
平日の昼間はお子さんは学校。お父さんは会社に行ってて
昼間は自分一人になっちゃう。二人とも夕方にならないと帰って来ない。

主婦もやることがたくさんあって掃除に洗濯、買い物に行かなきゃならない。思うよりずっと大変らしい。

で、ひとしきりやることが終わってリビングでテレビを観てると呼び鈴が鳴った。

二回ほど鳴ったときに重たい腰を上げて玄関に向かった。その日はお客さんの来訪はないはずだ。そんなことを思いながら。

いきなり開けるのはやはり危ないしためらわれるんでドアの向こうにいる人に声をかけた。

「どちら様ですか?」

すると何かぼそぼそと言っている。

よく聞こえない。

で、仕方なしにドアに近づいてもう一度お願いしますと言った。

すると、はっきりとは聞き取れないんだが、

「箱をください」と言っているようだ。

何か不気味になったが、好奇心でどんな奴がそんなことを言っているのか覗き窓というかそんなのから相手の姿を見てみた。

と、前髪を伸ばしすぎてだらんと顔を覆ってる黒い服の女だった。

のように見えたんだが、黒い髪だと思ってたのはレースみたいな葬式のときに頭にするあれだと思って、とすると黒い服は喪服かなと思った。

なんだか怖くなって無理です。ごめんなさい。と言ってドアから離れると

「そうですか」と言ってドアから足音が遠ざかっていった。

何日かしてママ友のKさんと話をしていると話題がなくなったのでその不気味な女の話をした。

話を聞いたKさんはなぜか青い顔をした。

「どうしたの?具合でも悪いの?」と聞くと

Kさんの娘も同じ体験をしたという。

レースみたいなものを頭から被ってて喪服のような黒い服を着て
「箱をください」と言ってきた。

ただひとつ違うのは娘さんがみたその女は手に何かを持っていたという。

もっと驚いたのは娘さんが見た女とSさんが見た女が訪ねて来た時刻が同じ昼間の一時だったということだ。

同じ時刻に同じ人間を別々の場所で見た。もしかしたら違う人間かもしれないが、同じ特徴で同じことを聞いてくる女なんていないだろうと言うとなんだか怖い。

それ以後は女はどちらの家にも来ていないそうだが、あれはなんだったのかとたまにSさんとKさんのお茶の席で話題にのぼるらしい。

どるとる

ちょっと怖い話B(前編)
2016/05/11(Wed)


「夜の魚」

雨が降り出したのは山に入ってから間もなくのこと。

Dは友人のKとS県にある山に川釣りに来た。

広く知られた話だが山の天気は変わりやすく晴れていてもすぐに天気がくずれ雨が降る。
そんなことは珍しいことではない。

例により雨が降ってきた次第である。

小雨はすぐにどしゃ降りに変わりDとKは雨宿りできそうな場所を探しながら走るとちょうどいい場所があったのでそこで雨をしのいだ。

それから何分かして雨は嘘のようにあがってしまった。
釣りは予定どおりできそうだ。

釣れると評判の川に向かい満足するまで川魚を釣ったあと下山することにした。

それほど大きな山ではなく迷うはずなんてないのになぜか行けども行けども下山できない。

道はあっているはずなのにまるで山が帰すまいとしているように一向に出れる気配がない。

迷うこと二時間、くたくたに疲れ果て少し休もうと腰をおろしたときにはもうすでにあたりは暗く夜になってしまった。

夜の闇の中に懐中電灯の明かりだけがぼやっと浮かんで二人をかすかに照らしている。

音もなくシーンと静まり返った山の中、黙って野宿するかなどと考えているうちに眠くなってしまった。
どれだけ経ったのか、急にDはKに起こされた。

目覚めるとKが顔をしかめながら何も言わずにある一点を指差している。

「ん?なんだ」

そう思い指を差すほうを見ると青白く光る何かが闇の中にうごうごとうごめいている。

闇の中に発光する物体。人がいるのだろうか。

じぃーっとそれを見ていると急に

じゃぶじゃぶというまるで水をかくようなそんな音がした。

川を魚が泳ぐ。そんな姿がイメージできた。

「魚か。でもなんで光ってるのかな」

そんなことを考えているとそのじゃぶじゃぶという音がだんだん二人の元に近づいてくるような気がした。

じゃぶじゃぶ…

じゃぶじゃぶ…

じゃぶじゃぶ…

その音は次第にはげしくなりだんだん泳ぐスピードは速くなってくる。

「逃げよう」

そうKが言う。

続けて

「川は確か逆方向の筈だろ。あっちには川はない」

その言葉を合図にするようにDはKと山の中を走る。

荷物のぶんだけ体に負担がかかり走るのは辛い。だがそんなことは気にしない。

タッタッタ…

タッタッタ…

タッタッタ…

途中で何かを落とした。ヤバい財布かもと思い拾おうとした。

どるとる

ちょっと怖い話B(後編)
2016/05/12(Thu)

どれだけ経ったのか、急にDはKに起こされた。

目覚めるとKが顔をしかめながら何も言わずにある一点を指差している。

「ん?なんだ」

そう思い指を差すほうを見ると青白く光る何かが闇の中にうごうごとうごめいている。

闇の中に発光する物体。人がいるのだろうか。

じぃーっとそれを見ていると急に

じゃぶじゃぶというまるで水をかくようなそんな音がした。

川を魚が泳ぐ。そんな姿がイメージできた。

「魚か。でもなんで光ってるのかな」

そんなことを考えているとそのじゃぶじゃぶという音がだんだん二人の元に近づいてくるような気がした。

じゃぶじゃぶ…

じゃぶじゃぶ…

じゃぶじゃぶ…

その音は次第にはげしくなりだんだん泳ぐスピードは速くなってくる。

「逃げよう」

そうKが言う。

続けて

「川は確か逆方向の筈だろ。あっちには川はない」

その言葉を合図にするようにDはKと山の中を走る。

荷物のぶんだけ体に負担がかかり走るのは辛い。だがそんなことは気にしない。

タッタッタ…

タッタッタ…

タッタッタ…

途中で何かを落とした。ヤバい財布かもと思い拾おうとした。

そしてKの持つ懐中電灯の光がこちらを照らした。

Kが叫んだ

(ギャアー)

その叫び声にびっくりして懐中電灯を向けられた先を見ると人間ほどの大きな魚が二人の真横をザブンと波を立てて通りすぎていった。それはまるで地面を水面のように泳いでいく。

だが、魚というには少し違う。
顔は魚のそれではなく表情のない仮面を張り付けたような人間に近い顔をしていた。
そのあとあれだけ迷ったにも関わらず不思議なことにさほど迷わずに下山できた。

まるで夜の闇の中を水面のように泳ぐ魚のような怪物を見たといっても誰も信じてはくれないだろうが、私もKも紛れもなくこの目で見ました。

どるとる

クロレラの健康法
2016/05/17(Tue)


昔流行った健康食品をなぜか思いだしてしまう。

15周年アニバーサリーでもやろうか。
近所の公園で花火を打ち上げようか。

どるとる

ホラー漫画と高橋葉介
2016/05/24(Tue)


手つなぎ鬼っていう本がある。
僕はひそかに布教して回っているのだ。

どるとる

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