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どるとるの日記

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詩人名 : どるとる
詩人ID : gaga777

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ちょっと怖い話A
2016/05/07(Sat)

「箱をください」

主婦の方でSさんの話。
平日の昼間はお子さんは学校。お父さんは会社に行ってて
昼間は自分一人になっちゃう。二人とも夕方にならないと帰って来ない。

主婦もやることがたくさんあって掃除に洗濯、買い物に行かなきゃならない。思うよりずっと大変らしい。

で、ひとしきりやることが終わってリビングでテレビを観てると呼び鈴が鳴った。

二回ほど鳴ったときに重たい腰を上げて玄関に向かった。その日はお客さんの来訪はないはずだ。そんなことを思いながら。

いきなり開けるのはやはり危ないしためらわれるんでドアの向こうにいる人に声をかけた。

「どちら様ですか?」

すると何かぼそぼそと言っている。

よく聞こえない。

で、仕方なしにドアに近づいてもう一度お願いしますと言った。

すると、はっきりとは聞き取れないんだが、

「箱をください」と言っているようだ。

何か不気味になったが、好奇心でどんな奴がそんなことを言っているのか覗き窓というかそんなのから相手の姿を見てみた。

と、前髪を伸ばしすぎてだらんと顔を覆ってる黒い服の女だった。

のように見えたんだが、黒い髪だと思ってたのはレースみたいな葬式のときに頭にするあれだと思って、とすると黒い服は喪服かなと思った。

なんだか怖くなって無理です。ごめんなさい。と言ってドアから離れると

「そうですか」と言ってドアから足音が遠ざかっていった。

何日かしてママ友のKさんと話をしていると話題がなくなったのでその不気味な女の話をした。

話を聞いたKさんはなぜか青い顔をした。

「どうしたの?具合でも悪いの?」と聞くと

Kさんの娘も同じ体験をしたという。

レースみたいなものを頭から被ってて喪服のような黒い服を着て
「箱をください」と言ってきた。

ただひとつ違うのは娘さんがみたその女は手に何かを持っていたという。

もっと驚いたのは娘さんが見た女とSさんが見た女が訪ねて来た時刻が同じ昼間の一時だったということだ。

同じ時刻に同じ人間を別々の場所で見た。もしかしたら違う人間かもしれないが、同じ特徴で同じことを聞いてくる女なんていないだろうと言うとなんだか怖い。

それ以後は女はどちらの家にも来ていないそうだが、あれはなんだったのかとたまにSさんとKさんのお茶の席で話題にのぼるらしい。

どるとる

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