詩人:黒夢 | [投票][編集] |
想うのは自由。
貴方が何も言ってくれないのなら
私はいつまでも図々しく貴方を想い続けるでしょう。
貴方がくれた返事に私は満足していませんから。
はっきり言ってくれないと分からない性格ですから。
貴方が私に面と向かって嫌いだと言ってくれたなら
私は笑顔で答えるでしょう。
やっと答えてくれたと心の中で泣きながら。
貴方の前では決して泣いてやりません。
これは私の意地です。
貴方が私に答えてくれるまで
私はいつまでもいつまでも
今までのように これからも
貴方を想い続けるでしょう。
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どうして素直になれないんだろう
顔を見たいのに
君の顔を見て 話をしたいのに
滅多に言えない心の中を 今なら伝えられる気がするのに
その時手にとったのは
小さな鉄の塊
君からの着信が殆どの 携帯電話
君の声は聞こえるけれど 君の心は聞こえない
こんな塊に 試されたくないんだ
僕等の日々を この絆を
だから今は こんなもの見ないでおこう
期待してしまうから
素直になれるそれまでの間 もう少しだけ待ってて
君のお気に入りのケーキを買って
走って行くから。
君の笑顔まで あと何分?
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どうか震える手を離さないで。
怖くて仕方ない。不安で仕方ない。
遠ざかる足音を引き止めようとせずに
涙を流しながら靴音を聞いている自分がいた。
側にいてほしいと言えず。
隣にいていいかと聞くこともできず。
何も言わない貴方の背中を ただ見送っていた。
ただ一言でいい。
私を安心させて。
不安で どうしても疑ってしまいたくなる夜だってある。
私達の指には互いを繋ぐ赤い糸も
誓いの指輪もないけれど
それでも信じている。
私達の絆を この想いを。
どうか手を離さないで。
私も握り返すから。
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君を忘れない。
今 僕にできるのはそれだけ。
君という存在がこの世から消えて
初めて迎えた朝はひどく色のない世界だった。
拭い切れない喪失感は 君がいた証。
君がずっと僕と一緒にいた証。
同時に
君がいない現実を 僕に突きつけてくる。
悲しくてかなしくて 涙も流れない日が続いたよ。
君との約束は守れそうにないと思った。
今 君に笑顔を向けるなんて不可能だから。
それでもしばらくたって ようやく涙が流れたよ。
いなくなった君にはもう 何もできないけれど
いつか その分を他の誰かにあげることが
できる気がする。
それでも それは君を忘れることではないから。
でも今はまだ 君が忘れられなくて
遠い遠いこの地から 君のことを想う。
君の優しい眼差しが 僕の事を包んでいる気がするのは
ただの己惚れ?
君を忘れない。
それは いつか君の他に僕に大切な人ができても。
それが君への 僕から精一杯の
最後のプレゼント。
プレゼントって 形だけじゃないだろ?
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素直になれない自分がいて。
自分を守る為に人と壁を作る自分がいて。
昔のことをいつまでも忘れられない自分がいて。
くだらないことにいつまでも翻弄される自分がいて。
そんな自分が大嫌いな私がいて。
いっそのこと私という存在が消えてしまったら。
何度も何度もそう思うけれど
やっぱり生きることだけはやめられない。
私という存在を消すことはできない。
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存在証明。
僕等は此処にいる。今は。
もっと先の未来に僕等はいない。きっと。
存在証明。
僕等は此処に生きている。 今も。
いつかの未来はまだ見えない。 きっと。
存在証明。
此処で生きている故に。
此処で生きる故に。
存在証明。
いつか此処で死ぬ為の。
でも 今はまだ僕も君も此処で生きている。
存在証明。
痛みを抱くこと 傷つけること 涙を流すこと。
存在証明。
人を想うこと 守ること 思うままに生きること。
君の存在証明。僕の存在証明。僕等の存在証明。
どうか導いて。
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半分の月が笑っている。
とても楽しそうに。
あるいは とても悲しそうに 哀しそうに。
形を変えていくそれは
いつまでもそのままでいられなくて。
久しぶりに半端な形のそれは 姿を見せた。
また 笑っている。
不安そうに 諦めたように。
誰も見てくれないから。
誰もが満月を望んでいるから。
でも僕は 今 空に浮かんでいるあの月を望む。
半分の形が 僕の心と似ているから。
もう半分を補ってくれる 誰かを待つのが
僕とそっくりだから。
僕は笑う。
月と一緒に。
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時を刻み 瞬間を生きる。
此処で生き いつか此処で死ぬ為に。
今はまだ その時ではないけれど
始まりには必然的に終わりがつきもので
それはまた 僕等の一生を表しているようで。
生きるほどにいつかの終わりへ恐怖を覚える。
時間を重ねていくほどに 望みが大きくなっていく。
それはまた 身体に抱える痛みの象徴。
生きる 故に 望み。
望む 故に 痛み。
時間を刻み 魂を刻む。
一生に 此処に在る証として。
いつか 此処で消えるまで。
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雨の中、水溜りに映る人模様。
叩きつけるような酷い雨はきっと、当分続く。
そっと観察してみよう。
目の前に広がる街模様。
小さな小さな子犬が震えてる。
可哀相に、捨てられたんだ。
寒いんだね、雨を凌ぐ物もなくて冷たいんだね。
でも僕には何もできないよ。
きっと誰かが…。ああ、ほら。
誰かが傘を差した。
ヨカッタネ、オチビサン。
沢山の人が集まる駅前の喫茶店。
その扉の近くに立つ彼女。
何度も何度も時計を見ているね。
どうしたの?誰を待ってるの?
キット、待チ人ハ来ナイヨ。ソレデモ、待ツノ?
その横で何人かの少年達が
其処に置いてある誰かの傘を、黙って持っていった。
人の物なのに。
でも僕は何も言わないよ。
だって関係ないでしょ?
見テイタノハ、僕ダケ。
ヨカッタネ、オ兄サン達。
今日も変わらぬ街模様。明日もきっと変わらない。
僕はいつでも見ているよ。この大きな家の窓から。
きっと誰も気がつかない。不思議なものだね。
イインダヨ、思ウヨウニ生キタラ。
いつも変わらぬ人模様。そして僕も変わらない。
何て悪趣味で、ひどく滑稽なんだろう。
雨が全てを濡らしてく。
僕の心も、べとべとに。
水溜りに映る僕の心。
何て醜いんだろう。何て情けないんだろう。
暫く止まない雨に全てを委ねよう。
心も、全部、全部。
そうしたら、僕の心は変わるかな?
くるくる廻る、心模様。
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俺の前で大切な人が傷つくのは嫌だ。
それでも
その人を守る為に俺自身が傷つくのも嫌だ。
なぜなら
俺が傷ついた所為で
その瞳が悲しく歪むのを知っているから。