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黒夢の部屋  〜 投稿順表示 〜


[93] 紙飛行機
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君がオレンジ色の折り紙で。


僕は青色の折り紙で。


笑いながら紙飛行機を作る。


そうして2人で空に飛ばそう。


きっと何処までも飛んでいく。


僕が君を何処までも飛ばせて見せよう。


僕等が持つ


不安も、希望も、傷ついた痛みも、悲しみも


きっと、消えることなく僕等を苦しめる。


それらを少しでも消して楽になりたいと


僕等は紙飛行機を飛ばしている。


君が太陽の色の紙飛行機を。


僕が空の色の紙飛行機を。


何処までも飛んでいけ。


空の僕が、太陽の君を包んでいるから。


2005/04/07 (Thu)

[94] 鎮魂歌
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今、僕が必死になってやっていることも
  

僕が残した傷跡も


全ては、あの闇に飲み込まれる為の準備。



現実に逆らい、もがくのも


君に伝えようとしている想いも


愚かなことしかできないのも


全てが、あの闇に飲み込まれる為の準備。



昨日を、過去を


遠い昨日や、ずっと昔を振り返ることも


全ては、あの闇に飲み込まれる為の準備。



明日を、未来を


未だ来ない明日や、遥か遠い未来を夢見ることさえも


全ては、あの闇に飲み込まれる為の準備。



生きるという鎖に縛られながら


僕を飲み込む為に大きくなっていく闇の中に


ただ曖昧に見える光の方へと、僕は歩き続ける。



全ては



いつか僕が



あの闇に



飲み込まれ、消えてゆく為の準備。



僕が『死』という闇の中に



飲み込まれていく為の鎮魂歌。 

2005/04/08 (Fri)

[95] 叶わない望み
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一生、望むものは手に入らない。
僕が望んだものは
違う世界にあることをようやく知った。



きっと手に入らないことを知っていて
それでも
諦めきれないまま、望み続けた。



ほんのわずかな希望にかけて
それのみに頼って、自分からは動かずに。



望むだけで手に入るほど、世界は簡単ではないことも
全部解っていたけれど
自分から絶望に近づいて行けるほど
僕は強くなかった。



傷つく事を恐れて、失う事を恐れて
前に進めないまま、時間が過ぎて。



もう手に入ることのない僕の望みは
きっと、他の誰かが手に入れている。



自業自得。
納得しないこの心を
その一言で片付けて。



僕の望み。
それは物ではなく、それ以上の価値があるもの。
否、値段などつけられるはずがなく。



ずっとそれだけがほしかった。
それだけあればいいと思った。



君の心が、僕の望みだった。
君の心が、何よりもほしかった。

2005/04/08 (Fri)

[96] 欲望
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ずっと見ていて。


もうすぐ目を閉じるから。




ずっと見ていて。


もうすぐ手を離すから。




子供の様な

酷く幼い心は枷になり

刃のような

狂ったこの手は棘にして

罪人の様な

馬鹿みたいに情けない瞳を籠に変えて。




僕の物にならないのなら

全部、僕の中で壊れてしまえ。

僕の中で、乾いて粉々になってしまえ。




ずっと見ていて。


もうすぐ手を離すから。




ずっと見ていて。


もうすぐ目を閉じるから。

2005/04/09 (Sat)

[97] 
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涙を流すのは



恥ずべきことではないと



貴方はそう言って美しく笑った。




「君の涙は綺麗だ」と



貴方は私の涙を拭った。




ならば何故



何故、今



貴方は眼を背けている。



貴方が綺麗だと言ったこの涙から。


2005/04/12 (Tue)

[98] 彼と彼女の話
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彼の手から





彼女の手が離れた。





満足な言葉も






愛情も






伝えそびれ






言えなかったまま。







もし





伝えられたら。






彼はそう思い






ずっと涙を流した。






もう2人の時間に




『もし』







なんて都合のいい言葉が





有る筈ないのに。






伝えられなかった





彼の想いの全てが






未練となって





後悔となって





ゆっくりと





彼を蝕む。






彼から手を離した彼女が





後になってから






彼より沢山泣いていた事を






きっと彼は知らない。

2005/04/14 (Thu)

[99] 今日の君を知る
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言葉だけでは縮められない、僕等の距離を。







手を伸ばしても触れられない、このもどかしさを。







越えられない、互いの境界線を。







それでいいと思っていたけれど
君を知れば知るほど
僕は欲張りになっていく。







もっと、君を知りたいと
もっと、もっと、君のことを解りたいと。







少しだけ、なけなしの勇気を出して
今日は君の隣に座るよ。







いろんな話をしよう。







僕の事だけじゃなくて、君の事も沢山、話して。







言葉だけでは縮まらない僕等の距離を







手を伸ばしても触れられないもどかしさを







越えられない僕等の境界線を







少し空いた僕等の隙間をなくしたのは







僕の小さな勇気と、君が僕を信じてくれたこと。







今日もまた一つ、新たな君を見つけたよ。

2005/04/15 (Fri)

[100] 基準は僕
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世界は廻る。






暗く長い夜を越え、陽が昇る。






始まる日常に不変を感じ、少々の変化を期待する。






きっと、此の場所に僕が居なくとも






日常は正しく過ぎていき、不変だ。






僕の日常だけが、少し変化しただけ。






世界は廻る。






相も変わらず、僕等に変化を悟らせずに。






窓から見下ろす景色も変わらない。






ただ、そこに僕が居るか居ないかだけ。






日常は流れて、形を変える。






満たされる日も、そうでない日も






全て、不変の日常となり






僕の中に残る。






きっと、いつか忘れてしまうだろうけれど






少しの間、僕の中に残る。






僕にはそれだけで十分。






昨日の事は過去にして、今日の変化を望む。






どんな小さなことでも、くだらないことでも






僕が変わったと思ったのだから






世界は今、変化を遂げた。

2005/04/19 (Tue)

[101] 質疑応答
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『愛してる』 










これだけの言葉が










君の求める答えになってくれているだろうか。









2005/04/24 (Sun)

[102] 伸ばした手
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何も、掴めやしなかった。







何にも、触れやしなかった。







君の手も、夢の形も。







募る想い。







形にならない理想。







捌け口は無い。







何かが悪い訳じゃない。







ただ、何か理由がほしい。







手を伸ばした理由。







君の手を掴もうとした理由。







夢を追いかけた理由。







納得できるような理由は無い。







それでも







理由を探すことを理由にして







何度も僕は







飽きることなく







大空へと手を伸ばす。

2005/04/25 (Mon)
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