詩人:黒夢 | [投票][編集] |
日頃溜まった苦いものを
溜息と一緒に吐き出す。
すると
それが心を少しだけ削っていく。
そんな事を続けて
いつしか心は形を変えて
鋭く尖っていく。
触れる全てを拒絶して
近づくその手を真っ赤に染める。
僕にもその人にも
深い傷を与えて
それを繰り返す。
離れてしまえば楽なのに
離れなければならないのに
どうしてもそれができないのは
愚かな事ですか。
一人がどうしても辛くて
誰かに助けを求めても
傷つけてしまう。
そんな悪循環。
どこかで止める術を求めて。
それでも
溜まっていくオモイを吐き出さなければ
息が詰まってしまうそうで。
広いのに
周りは果てしないのに
息ができなくなりそうで。
望んでなくても
オモイに潜む黒い影は
容赦なく心を削っていく。
削られた心の破片に
そっと涙をこぼして
「ごめんね」と謝る。
どうかもう一度頑張ってと
涙を流す。
いつか
誰も傷つけないで
接する事ができるようになりたい。
今日も
溜息をついて
心を少し削って。
今日も
涙をこぼして
地面に落ちていく破片に
頑張ってと言う。
僕の心はウニのよう。
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運命なんてあったら素敵じゃないか。
皮肉る様に、言ってみる。
偶然とは何てありがたいのだろう。
嘲笑と共に、吐き捨てる。
信じちゃいないさ。頼る気もないよ。
運命だって、偶然だって
いつだって僕を翻弄するだけ。
それでも、それでも僕は。
運命だって知っているし
偶然にだって遭遇している。
運命は僕が温かな手に触れられない事。
偶然はその温もりを再び見つけられたこと。
要は
僕が認識を改められるかどうか。
信じる要素なんか思い出せばいくらでもある。
ただ、認めたくないと思っているだけで。
信じたくないだけで
本当は
『運命』も『偶然』も
僕は手にしている。
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将来はそれでいいのかと聞かれて
以前と同じ答えをすぐに言えない自分がいた。
思い浮かんだ言葉を
すぐに消し去って。
夢なんてなくて。
やりたい事もなくて。
それでも
昔、夢見た物語が蘇るよ。
自分の進みたい道へ行くアンタが羨ましくて。
その為に犠牲になったものが可哀相で。
それを理由にする気はないけれど
僕は自分の夢物語を捨てるよ。
きっと
アンタのような
自分の夢がハッキリしている人にとって
僕の様な半端者が信じられないんだろうね。
僕を蔑むアンタの目が
あの時ばかりは怖かった。
でもアンタは
僕が描いていた夢を
現実に変えるのがどんなに難しいか
解るかい?
これだけは
こればっかりは
どんなに努力してもダメなんだよ。
成功する人なんて
一握りしかいないんだよ。
生まれ持った才能とか。
思ったものをカタチにかえるセンスとか。
それを上手く導く運とか。
諦めてしまえば終わりだと言うだろうね。
でも、でも。
諦めなければ何も始まらないんだ。
自分のやりたいことの為に
周りに負担をかけるなんて真似、したくない。
アンタにだって、気持ちぐらい分かるだろ?
所詮
すぐに諦められるほどの夢だったんだよ。
僕は、僕の決めた道を進むだけ。
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刹那と呼ぶには、長すぎて。
永遠と言うには、短すぎる。
そんな僕の
命を
一生を
死ぬ直前に愛おしいと思えるほどに
掻き乱してくれる人ができたなら。
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嘘なんて要らないと思った。
でも、嘘に縋らないと
やっていけないと知った。
本当を知ったら
何とか繋ぎとめている
【今】を壊してしまう。
まだ、まだまだ。
まだまだ
嘘を私の真実にしていよう。
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壊して、壊されて。
それでも確かにその想いは
私の中に存在していた。
心の奥に根をはって
形をかえながら
複雑に変化する私の心の中に
しっかりとおさまっていて。
その想いを抱えるだけで
世界が変わる事を知った。
貴方を想い続け、7年目。
貴方に想いを告げてから、2年目。
未だ、忘れられなくて
思い出す時は辛くなるけれど
きっとそれ以上に笑顔でいられた日々があったから
貴方を好きだった事を
貴方を好きな事を
誇っていられる。
きっとしつこいほどに想い続ける。
心はずっと、囚われたまま。
貴方への想いは
今も私の中に存在していて。
苦しいけれど
何もしなかった間よりも
今のほうが、なぜか、なぜか
胸は苦しくないから。
心が痛くないから。
例えこれが
私の自己満足な片思いだとしても
私の心は
穏やかで、幸せなのです。
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何があっても譲れないものってあると思う。
それは
勉強だったり、スポーツだったり。
人によって異なるけれど
奥底にあるそれへの思いは一緒。
それはきっと
『誇り』。
譲れないものがあるから
人間とは変なところで意地っ張りになって
決して諦めることなく
より高い場所へと上っていこうとする。
限りなく高い場所へ。
世界を見渡せるような高みへと。
自分より上に人がいるなら
その人を蹴落としてでも、上り詰めようとする。
まさに『下克上』。
自身の誇りを成すものが
手放せないものだから
いつかそれを手放す事を知っていて
終わりの瞬間を、自身の足跡を、己の軌跡を
誰かの心に遺せるように。
自分の誇りを、全てに刻み込むように。
譲れないから
強情になる。頑固になる。意地を張る。
譲れないから
負けたくない。半端にできない。胸を張っていたい。
誰にでもある、【譲れないモノ】。
それが、『誇り』。
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貴方の全てを、思い起こして。
もう会えない。
私から貴方の居場所までは、遠すぎる。
会いたいよ。
貴方が好き。
狂おしいほどに。
伝えたいよ。
まだ忘れられない。
今度こそ完璧に突き放して。
どれほど願っても、会えない事ぐらい知ってる。
現実など、物語のように甘くない事ぐらい解ってる。
いい加減、忘れなければ。
忘れるべき時が、いつくるかなんて知らないけれど。
今は、今だけは
ラストシーンを、何度でも繰り返すよ。
心の中で。
頭の中で。
貴方がどんな性格だったかを思い出して。
貴方がどんな声だったかを思い出して。
貴方がどんな喋り方だったかを思い出して。
貴方の全てを思い出して。
そして、私の思い描いた貴方が
やんわりと私を堕としていくのを想像する。
私の描いたラストシーン。
現実とそう大差はないでしょう。
そうして私は、貴方を忘れる。
貴方を、私は忘れていく。
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眩しい。
それに目を向ける事さえ、僕にはできやしない。
昔、ある神話を読んだ。
蝋で固めた翼で、太陽に挑んだ男の話を。
なぜだかもう二度と読みたくなくて
内容はうろ覚え。
この認識が確かかどうかも分らないけれど。
確か男は
蝋の翼が太陽の熱で溶けて、死んでしまった。
ならば、僕のこの想いも溶けるだろうか。
太陽に、限界まで近づけば
君への想いも消えるだろうか。
太陽よ、溶かしておくれ。
嘗てお前が
あの男の翼を溶かしたように。
君への想いを翼に変えて
お前の元へと飛んで行くから。
お前の熱で。
灼熱の炎で。
どうか、君への想いを消しておくれ。
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辛い想いばかり抱えていたよ。
偶然も与えてくれない神様さえも 恨んでいたよ。
大きくなっていく貴方の存在が疎ましくて。
こんなにも辛いのなら 人を想う心など要らないと
ずっと泣いていたよ。
忘れようとして傷つけた身体より
届かないと知った心の方が痛かったのが
また余計に悲しくて。
ただ 貴方だけに憧れを抱いていたよ。
貴方が 何よりも好きだったよ。
いつかこの
涙を流すほどの強い想いを 貴方が知ってくれたら。
そして その時だけで構わないから
私が 貴方と同じ気持ちを持っていた事を
私が本気で貴方を想っていた事を
貴方に恋焦がれていた事を
少しだけ思い出してくれたら。
きっといつまでも忘れる事なんてできなくても
それだけで十分だよ。
私を思い出した瞬間だけ
貴方の心の中に私が存在したなら
それで、もう十分だよ。
どうか忘れないで。
貴方に送った
私の精一杯の想いを。