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中村真生子の部屋  〜 新着順表示 〜


[190] ポトスとベゴニア
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机の上にある

茶色の箱を移動し

空いたところに植物を置く。

瓶にさした

ポトスとベゴニア…

黄緑と緑の葉…。

朝の光の中で

彼らはつぶやく。

「満つ喜びは今に」。

「足る喜びはここに」。

瓶にさした

ポトスとベゴニア…

清しく輝く

黄緑と緑の葉…。


2012/08/11 (Sat)

[189] 星のごとく、花のごとく
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光る涙と

満面の笑顔の中に

勝利の喜びだけなく

周りの人に

支えられることの大切さを

教えてくれる選手たち。

けれど彼らは

誰より孤独を知っている。

だから彼らは

自ら孤独に立ち向かう。

強さは

愛と孤独が紡ぐ

星のごとく

花のごとく…。

見るものの胸をも熱くする。



2012/08/10 (Fri)

[188] 秋明菊の小さな蕾
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ひんやりした空気に起こされ

長袖を着て水やりをしていると

板塀の向こうに

ワンピースのあの子。

隙間から覗いて

「おはよう」と言うと

「今日はだいぶ寒いね」と

ノースリーブの腕を

ぶるんと震わせた。

オリンピックが始まって

あの子は一人でラジオ体操へ。

それももうすっかり慣れた

大会13日目の朝。

庭の秋明菊に小さな蕾。

また少し秋の気配。


2012/08/09 (Thu)

[187] 元気のおすそ分け
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「暑いね」と言うと
「暑いの好き」と言う。
この夏
数え切りないほど
「暑いね」と言って
初めてもらった返事。
「だから、夏が好き」と
彼女は笑顔で続けた。
その爽やかな笑顔に
元気のおすそ分けをいただく。
炎天を
涼やかに飾る
百日紅のごとく…。

2012/08/08 (Wed)

[186] 季節(とき)告げ花
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夏の初めに出会い

ともに幾時間かを

過ごしたキミは

もうすぐ再び遠い国へ。

「さようなら」を言うために

通りかかった空き地に

コスモスの花。

季節の移り変わりを告げる

季節(とき)告げ花。

自らの中に

新しい季節を咲かせようとする

キミのような花。


2012/08/07 (Tue)

[185] 光の花々
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今年は

あきらめていた花火見物。

友の気遣いで

思いがけず会場へ。

夕日が半島に沈み

星が瞬き始めた

夏空に咲いた

7000本の光の花々。

一瞬の煌めきならば

いっそう切なく美しく。

宇宙に咲く

いのちのごとく…。


2012/08/06 (Mon)

[184] トマトジュース
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農家の方から
売り物にできないという
トマトをたくさんもらう。
以来、毎日
ミキサーにかけて
自家製トマトジューズをいただく。
さっぱりした味で
ほどよい酸味。
手に取れば
太陽の熱が伝わってくるような
真っ赤に熟したトマト。
熱をもって熱を制す。

2012/08/05 (Sun)

[183] 花の力
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ガラス壜に入れ

仕事場の机に迎えた

バラの乙女たち。

アプリコット色の

匂えるような彼女たちに

似合うようにと

机の上を片付ける。

文具や本で

ごちゃごちゃしていた

机上がすっきり片付く。

あっさりと…。


2012/08/04 (Sat)

[182] ロンドンオリンピックとラジオ体操
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「あっちゃんが出てこない」。

あの子はつぶやく。

あっちゃんと

一緒に行っていたラジオ体操。

けれどその日

あっちゃんは出てこなかった。

しばらく待っていたが

あきらめてあの子は

ラジオ体操の会場へと向かった。

そして今日も一人で。

ロンドンオリンピックが始まって

あの子には

ちょっぴり寂しいラジオ体操。



2012/08/02 (Thu)

[181] 木漏れ日の道
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八月葉月

木漏れ日の道。

桜並木の道に

揺れているのは

互いの胸の

悲しき想い出。

八月葉月

木漏れ日の道。

寄り添いながら

その道を歩く。


2012/08/01 (Wed)
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