詩人:里雨夜 | [投票][編集] |
ここにいます
手を繋いで導かれていた時代(とき)もありました
手を離れてヨタヨタ歩いた時代(とき)もありました
あるときは虹を目指し
あるときは雲を追いかけながら
転びながら走ったり
立ち止まりながら歩いたり,,,
自分で進んできた気もするし
風に流されてきた気もする
なにはともあれ
ここにいて笑っています
たぶんこれからも
自分で選んだり流されたり
歩いて走って立ち止まって
マイペースに進んでいくのでしょう
どんな風に進もうと
どこへ辿り着こうと
ここに立ち寄れたことを誇りに
そこへ辿り着けたことを幸せに
思える自分でありたい
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小さい頃は雪が降れば嬉しくて
雪舞う中を駆け回っていた
いつからか雪が降れば憂鬱で
小雪や暖冬であることを願ったりもしている
異常気象を憂うこともなく
雪のないクリスマスを喜んだ今年
年寄りと子供の狭間で
大人になれない自分を痛感した年の瀬
来年はもう少し周りを思いやれる人間になれますように
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空気は冷たく
月はひどく綺麗
目を閉じて聞こえてくるのは
昔よく歌った童謡
遠く瞬く光が夜空を飾り
世界は大きく
自分は小さく
不思議な気持ちにさせる
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空は高く澄み渡り
山々の緑も赤みがかってきている
差しこむ陽光はまだ強く
去る夏を惜しんでいるよう
静穏を破っていた蝉は
静寂を引き立てる鈴虫へバトンを繋ぎ
金木犀の甘い香りが鼻をくすぐる
稲刈りも終わり寂しい季節がやってくる
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たとえば
あなたと一緒になれたら
今は絶望しか見えないことでも
希望を見いだせることができるのかな
たとえば
守りたい小さな命を授かったら
嫌でしかたないことにも
やりがいを見つけられるのかな
そう考えたら
もう少しだけ
とりあえず仮定が現実になるまでは
頑張ろうと思えるよ
ただの慰めでしかないことは分かってる
でも厳しいことは言わないで
弱い私には逃げ場が必要なの
自分を放り出さないために必要なの
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努力して手にした目標は
日常になった途端砂へと化し
田んぼや山ばかりで飽きていた風景は
キラキラ輝くの水面のよう
理想が正義だと信じていた少女は
周りに合わせて作り笑顔ばかりの抜け殻へ
力を抜いても水面は遠く
もがけどもがけど水を掴むばかり
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辺りを照らすのは古びた街灯1つ
暗闇に目をこらすと
そこで
あそこで
瞬くものがある
美しいと心が洗われるのは
儚い命のためか
懸命な生のためか
きっと一生懸命が美しい