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[198345] それは解放の証か、はたまた
詩人:梅宮 蛍 [投票][編集]

雪解けの水を掬って腕を立てれば
手首を通って肘先から垂れた

袖の中に生まれた小さな水溜り
徐々に滲み出ていずれ無くなる

目が覚めるような冷たさとはよく言ったもので



そうだ 私は確かに



狂うほどに愛していた
憎むほどに狂っていた
しかし 思い返せば総て馬鹿らしい
私は確かに愛していたはずなのだ あれほどの激情で



なのに 私は今



目が覚めるような冷たさとは よく言ったもので

腕を濡らす水が清々しくて
どうしてか こんなに切ない

2024/06/06 00:10



[198344] 太陽の診察
詩人:EASY [投票][編集]

疲れたら眠る

これは哺乳類を語る
ドキュメンタリーじゃなくて

綺麗に見える太陽の条件だ


アインシュタインは
その頭脳よりほんの少し

アインシュタインと言ってみたい
名前が勝り

女盛りのアイツの名前は
多すぎる佐藤だ


言葉は遊ぶには持って来いで
本心みたいじゃないが

思考に咲いた彩りだ


忙しいのは
仕事じゃなくて思考だよ

やりたいよいにやるというよりは
やり易いようにやるんだ


笑いすぎて腹が痛いことを
医者に説明しなよ

笑うのを我慢してって言われるから


これは哺乳類を語る
ドキュメンタリーじゃなくて

太陽を綺麗に見る為の
条件だ





2024/06/04 19:41



[198342] 落陽
詩人:さみだれ [投票][編集]

落陽をよく見た
橋の手すりが溶けるのがわかる
君といえばそんなもの
視界が回り
いなくのはいつもいつも
跳ねる音ばっかりで

落日は微睡み
好いた夢をも揺れて
私とはそんなもの
そんなものが跳ねて
跳ねて

見えるものに青さを求め
眼球は旅をする
なぜ?
冷たそうだから?

落葉に燃え
君は手すりを変えた
変わり果てた形など
どうでもいいように笑う
その向こうに見えるんだ
赤く腫れる落陽が

2024/06/04 00:21



[198341] 5感スルー
詩人:EASY [投票][編集]

雨の音の翻訳家
それは彼女の職業だ

雨の音を聞いている
それは僕のこの耳だ


盲目な眼球は
絵を描くのに適してて

大人に見えない妖精は
子供たちと戯れる

2024/06/02 16:46



[198339] 紫の鏡
詩人:EASY [投票][編集]

深夜の鏡に移るのは

二兆年の進化を遂げた
エラ呼吸をする生命


聴こえる音に息吹を込めた
光りのある優しさは

表現できない言葉さえ
それを使って響かせた



2024/06/01 20:32

[198337] フリッピー
詩人:EASY [投票][編集]

明日どうするかより
今日どうするか

今日どうするかより
今どうするか

今どうするかより
どうでもいい

2024/05/28 19:37



[198336] 青い空の真上
詩人:EASY [投票][編集]

星は風と友達だ
これこそが雰囲気さ


何となくそう思うことは
絶対にそう思うことよりも

間違いなく平和だ


鍵をかけて出かけるのは
そうしないよりは、かったるい


僕たちは星と風と友達だから
そんなのは当たり前だ

2024/05/28 19:28



[198334] 日曜の夜
詩人:梅宮 蛍 [投票][編集]

何もない
2メートル四方にも満たない鉄の部屋の中
フロントガラスの向こうで電灯が僕を射す
黒い絵の具を薄く塗ったように
曇った夜空が広がる
時折聞こえる溝向こうの車の音
明日を引き連れて過去へと走る
ヘッドライトが右から左へ流れて

また消えた

2024/05/26 22:39



[198330] 【帰依】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]



水を渡せ神々
ここは言霊(ことだま)の国
飛鳥を智恵で満たし
大陸を近づけろ

ときじくの実のなるところ
大和うるわし

斑鳩の白い道のうえに春の日射し

豊聡耳(とよとみみ)の理想(ゆめ)

────────
────────
ときじくの実・・・・・・垂仁天皇が求めたという不老不死の果実。正しくは、トキジクノカクノコノミ。

豊聡耳・・・・・・聖徳太子のこと
────────

2024/05/26 06:58



[198328] いきたい
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

最近、事のほか通っている
釣り場がある
通い詰めて
分かってくるのだけれど
なんと言うか

いきがいがある

教えられる
少しずつ少しずつ
朝日と夕日
風向きや波の高さ
海底の地形や砂地
釣れる魚と釣れない魚
常連さん達の人となりやら

自然に自然と
自分のどうしようもなさやら
他人のどうしようもなさ
海のしかたのなさ
空のあてどなさ
従う他にない
ありのままを

ようが無ければ
毎週末でも通いたい
だから、なんだと言うわけでも
ないのだけれど

いきたくなる

2024/05/19 17:27
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