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[193902] 凍てつく光
詩人:本折 秋 [投票][編集]

 闇に浸かる鈍色の世界。一点だけに許された、頼りなく淡い光が小さく瞬く。今にも消えそうな、それはさながら脆弱な生き物のように、ふわふわと漂っても見える。
 闇のなかに見ればそれは、儚いものの存在を思わせる。

 間違いのはじまりは、ここにある。

 光ばかりの世。ひとつの一を光とし、残るひとつを闇として持つ世にも、光はある。異なるのは光の在りようと、世を照らす時間。
 たった二つのそれが、世の違いを大きく見せもする。

 逆に、闇ひとつばかりの世に微弱な光が在ろうと、その力は弱い。けれど、尽き消えることは絶対になく、一点だけを照らし続ける。発光する力とは相反して添う、暗い暗い闇のような影とともに。

 温かな熱も優しい風もない、闇に宿る永遠なる小さな灯火。
 伴う影は幻に、光なくしては在れない影。
 闇のなかの唯一から在れる影だけが知っている。
 この世に在り続ける光にこそ、真に熱を持たず、冷たく発光していることを。
 また、闇を冷ややかに、世を凍てつかせる厳しさと恐ろしさで闇に座していることを。




2017/10/19 06:54



[193901] 書物の間
詩人:本折 秋 [投票][編集]

 机に頬杖をついて、ぱらり、と本をめくる。
 斜め向かいにある細く開いた窓から春風がそよそよと滑り込んで、わたしの額に落ちた黒髪を優しく揺らす。それにも影ができて瞼の上でゆらゆらと揺れ、わたしは落とした睫をさらに下げた。
 目の先には、縦書きに並べられた活字たち。文字も言葉の連なりも、意味する文章もとても流麗。
 わたしの目はそう捉える。
 わたしの好みはここにある。
 誰が逆のことを言おうと、わたしが欲するものは今この手とこの目が触れる本にある。
 わたしのテリトリーである部屋に整然と納められた、一縷の埃をも許さない書架にもそれは宝物のように片付けられている。




2017/10/19 06:51



[193900] Orangeの空
詩人:本折 秋 [投票][編集]

 緑の芝生を絨毯に空を眺め、暮れゆく雄大な天に目陰をさす。
 空をオレンジ色に染める太陽が沈みきるのは早すぎて、ただ時を止めて眺めていても、遠くに見える地平線に溶けるようにその姿は消えてゆく。それも、あっという間に。
 泣けてくる。そんな悲しさを伴う一日の終わりを彩る夕空。
 蒼い空は生を感じて、夜空には癒しを覚え、夕空には寂しさを。それもひとりその場に取り残される孤独に似た寂しさを印象づける。



2017/10/19 06:49



[193899] all-X
詩人:本折 秋 [投票][編集]

 あらゆるものに値はつかない。というよりも、つけてしまうのはどうだろうか。すべてがゼロであればと思う。端から出せる値もレベルも良さのランクもない。すべては未知数だと。白黒はっきりとつけよう、つけたかといってそれが正しいとしてもだ。それは当人と、その当人に共感した者だけにとっての納得のいくものでしかない。無論、間違っているとは言わない。他意こそその心内になければ、ただ正直なだけと言えよう。それを行動に起こした。それだけの結果と明示だ。億人の人間がいれば、それだけかそれ以下それ以上の結果がある一つのものに対して表示される。正しい数字などない。正しい答えというものこそがこの世にはないのだから、正しい頭脳も正しい人間もいはしないのだから。ただ、ひとりひとりの趣味嗜好、感性、思考のタイプによって波のようにゆらゆらとしているだけなのだ。



2017/10/19 06:49



[193897] 幻想楽園
詩人:本折 秋 [投票][編集]

譜面の上をオタマジャクシが軽快に踊っている。見ていて飽きない楽しいひと時。ふふふふんと自然と鼻歌がこぼれ、目元は穏やかに心穏やかに時もゆっくりと過ぎていく。平穏平和なひとりの貴重なこの時間。いつまでも。毎日でも。いっそ毎日で一日中こうでいられたらとどれだけ願っただろう? 本棚に入れた楽譜を指先で引き出して、ぱらり、と楽譜をめくる。それだけで楽天的になれる。この時だけは嫌な部分は割り込めない。なんて素晴らしい時だろう? ただ読譜するだけでも荒んだ心はすぐに凪いで癒やされていく。どんな特効薬でもこれには叶わない。楽の字が入った音楽、関わる物たちや建物や人、その歴史。もちろん、楽舞も好きだ。それらすべてが僕の体のなかで幻想の楽園で踊っている。様々なオタマジャクシと揺れ動いて鳴る音たちと、波のように揺れ動く五線譜、つられて動く音部記号。みんな楽しそう。僕も楽しい。──でも、現実はこうはいかない。だから、幻想と知っても嘘の楽園を勝手に築いて狂いだしているのだと、そう何となく理解していても僕は引き返さない。このうるさく恐ろしい現実には。



2017/10/19 06:47


[193896] バランス
詩人:如月 ちゃこ [投票][編集]


ギリギリのところで

あたしは今

バランスとれてるのかも?



アタシとアナタは

たぶん

どこまでも

平行線でしかないから



アナタのことは

アナタへの想いは



胸の奥深くへ

閉じ込めてしまわないと



いつかアタシは

コワレテシマウ―…

2017/10/18 23:55



[193895] 終止符
詩人:如月 ちゃこ [投票][編集]


『ストレート』
と言うべきか

『遠回し』
と言うべきか



貴方の出した

間接的な

その『答え』は



今のあたしを

遠ざけたんだよね?

2017/10/18 23:54



[193894] 曖昧な二人の関係
詩人:如月 ちゃこ [投票][編集]


貴方にとっての
あたしは

どんな存在ですか?

お互いの想いも
言葉では語らず

ただ

友達のように

時に

恋人のように

曖昧な関係のまま

悪戯にそばにいる
貴方とあたし

貴方にとっての
あたしは

どんな存在ですか?

2017/10/18 23:54



[193893] 欠片
詩人:如月 ちゃこ [投票][編集]


記憶のどこかに眠る

貴方の声を



雑踏の中


耳を澄まして

目を閉じて

探していた



もう逢うことも


名前を呼ばれることも


叶わないのに―…

2017/10/18 23:53



[193892] 独り言 B
詩人:如月 ちゃこ [投票][編集]


心が閉ざされてゆく



そばにいるのに



笑えない自分がいる

2017/10/18 23:52
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