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[198269] 素行
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

あさはかな
願い事なのだが

いつか

いつかたんまりと
サヨリが釣れたなら
あいつんちの
玄関のドアノブにでも
買い物袋に氷と一緒に
それを入れて
ぶら下げて
何食わぬ顔して
帰れたらいい

そうして帰ったなら
サヨリの刺し身にビールで
一杯やりたい





2024/03/10 00:50



[198266] 【天馬】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]






夜空の高みを走る天馬
わたしの窓まで降りてきたなら

ためらうことなくその背に乗り
子供の寝顔を見て回りたい

 おやすみ ぼうや 強くなって
 わたしの不安を救ってね

 おやすみ ぼうや 賢くなって
 誰かの予言を破ってね


あなたが生まれた悲しみより
わたしが生きてる意味は軽いね

ラムネの泡より短い夏
それでもひとりじゃもう歩けない

 おやすみ ぼうや 厳しくなって
 わたしの不正をあばいてね

 おやすみ ぼうや 鋭くなって
 呪文の矛盾を見抜いてね

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2024/03/04 20:02



[198264] 人工衛星は無数の数を全て切り離せ
詩人:雪 刀寿 [投票][編集]

人工衛星は全て無数の数を切り離して
がっしりした地球に戻りたい

地球が壊れているじゃないか


人生は後々のために今を重ねる 余韻を楽しむ 化学やサイエンスを切り離す 楽しい予感がする
後々のためにあちこちを見て確かめる 後を期待して生きる 普通 1つ 2つしか経験しないな点々とした自由が自分自身を大きくする

2024/03/03 18:53



[198260] 好力
詩人:EASY [投票][編集]

何かを好きになる為に
努力なんかしないで

そんなの偽物だよ

君は本物なのに
そんなこと言っちゃだめだ

2024/02/25 22:48



[198254] 【茂木】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


波が立つときは舟影が消える
よそものたちから身を隠す

古里の海は古代の躍動
深く魚たち眠る茂木

忘れてしまうなこの海を
数えてしまうなこの船を

命が熔けてはいないのか
水面が赤く染まる茂木


漁が立つときは笑い顔あふれ
閉ざされた海をなめてゆく

女たちだけは強く手を合わせ
海よ安かれと祈る茂木

夕陽を招くか三毛猫よ
舟霊(ふなだま)祀るか漁火よ

漆黒の闇が訪れた
古里の海を忘れるな

漆黒の闇が訪れた
古里の茂木を忘れるな
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茂木(もぎ)・・・長崎市郊外にある漁港。海は東になるので「夕陽を招くか」のフレーズはリアルではない。
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2024/04/08 20:02

[198253] ゆっくりのどかに走る汽車 バス トロッコ自動車
詩人:雪 刀寿 [投票][編集]

一人一人が焦る必要無し

頑張っても同じ
てか、ますますひどい伽藍洞の空洞化

夢は宇宙をおびき寄せる現象

自然社会なら、今の調子
宇宙が姿をあらわす

掘り出した新しい日感帯は、
嬉しい一人一人の乗り越えるべき諸問題

2024/02/14 22:39



[198251] グラスドリーム
詩人:浅羽 [投票][編集]



上書きされた思い出
煙草の煙にまかれて
ショットグラスに注いだ
果てない夢と約束

吸い込んで飲み込んで
吐き出して涙して笑って
重なって抱き合って
誓いあったあの日の夜は
明けて
ほら空にまた朝日が昇るの

言わないだけの心が
夜と共に冷めてく
月明かりが笑って
影に沈む野良猫

吸い込んで飲み込んで
吐き出して涙して笑って
重なって抱き合って
誓い合ったあの日の夜は
明けて
空き缶と吸い殻と



体温と衣擦れの音が
重なって泣き合って
許されたあの日の夜は
明けて消えた

ほら夜が醒める
君の声も消えて
僕は一人歌うよ

吸い込んで飲み込んで
吐き出して涙して笑って
重なって抱き合って
誓いあったあの日の夜は
明けて
ほら空にまた朝日が昇るの

2024/02/12 21:33



[198250] 頼ちゃんへ
詩人:十七夜 [投票][編集]

この頃、まるで走馬灯のように昔のことをよく思い出します。

娘が今年11歳になります。顔は子供の頃の私に似ているけど、性格はどうかな?やっぱり私に似て怒りっぽくて短気かな?(笑)

そんな娘を毎日見ているから、昔のことを思い出すようになったのかも。

大半は、悪いこと。
あの頃は私は何も知らなかった。
自分は幸せなんだと信じていたから。
でもそうじゃなかったんだよね。私の家は異常だった。

中学の頃から私はおかしな行動をとるようになってた。
家を出るまではあなたが支えてくれていたよね。
公園で話を聞いてくれた。たくさん泣いても傍にいてくれた。
そうしてくれるのは、あなただけだった。

お返しできなくて、ごめんなさい。
逃げるように地元を出て、連絡もしなくてごめんなさい。
私は私の過去を全部消したかった。
結婚して違う人間になりたかった。
名字も変わって母親になって、もうあの頃の惨めな自分は消し去ったと思ってた。

でも私は私だった。
今はただあなたと話したい。

ものすごく、疲れたの。

2024/02/12 18:11



[198248] 報い
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

巷で
不味いと聞いていた魚を確かめる為に
釣れてすぐに脳天を貫いてしめた

風は北風
この俺を忌々しく思うような
ただ、ただひたすらに強い
向かい風

冷たいナイフで
手のひらを切らないように
慎重に腹を切り裂く
磯臭く青白い、ドロリと不快で不味そうな腹わたが
その顔をあらわにする

まだもがく魚を
しっかりと押さえて
血だるまの頭の方へ
指先を突っ込み
エラを引きちぎると
荒波に放り捨てた

ところどころ
鱗の張り付く
魚臭い手のひらで
クーラーボックスに獲物を放り込むと
バケツの海水で手を洗い流し
タオルで拭う

不味いと言われている魚は
大概に釣れてからの処理が悪い
血抜きや内臓を捨てるのが遅いからだ

持ち帰っても
家族にまで歓迎されない食材を
まな板に置いて三枚におろす

確かめられるのが
釣り人だけの至福で、いい
小皿の醤油に刺身を浸すと
脂がサッとひろがった

山葵以外に
何がいるだろう


2024/02/11 21:26



[198246] 【十一点鐘】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]



水色の窓際であなたの右手に水差し

そのままで名曲が聞こえてくるように思う

愛していいなら
いつでも愛せる

愛していいなら
いつでも愛せる

髪を撫で 急ぎ足
外出の支度をしてる

敬虔(けいけん)な日曜の
あなたしか知らない時間


ほら光 そして恋
あなたの自由な持ち物

近すぎて怖くなる
あなたはいつだって自然

短針が滑る まもなくイレヴン
短針が統(す)べる まもなくイレヴン

時打ちが終わったら
ひとつ願いが叶うだろう

崇高な日曜の
あなたしか要らない時間

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2024/02/08 21:18
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